バイクを買う時、車種の選択基準とは何だろう? 自分の場合、まずは形だ。人間関係と一緒で、ぶっちゃけると見た目が大事だ。バイク1台、安い買い物ではないから、だれでもそれなりに慎重にはなるだろう。自分の使い方に合っているか? 求める性能を満たしているか? もちろん価格も大事。
それはともかく、やっぱりカタチ。どうせ乗るならカッコよく走りたい。いや、当人を含めたパッケージはどうであれ、バイクだけでも人からカッコイイと言われるものにしたいのが人情。
そしてカッコイイとはどういうことか? これまた人それぞれだけれど、ガンダムチックなフルカウル車は、万人にアピールし難いのは事実。外車なら、それだけでオシャレ感はアップする。でも基本的に外車は高価。
国産のチョイ古なんかも「ポリシーもって乗ってます」感があっていいけど、性能は現代のレベルで見るとツライし、本当にポリシーをもって乗らないとストレスが溜まる。そしてこちらは、メンテのコストがバカにならない。
となると、現行車でレトロ調なルックスを持つ、ネオクラシック系バイクはイイ線イッテル。でも4発は避けたい。空冷4発ネイキッドは、「男」の香りが強過ぎる。第三京浜の夜景やオイルの臭いのカッコ良さは、一部のバイク乗りにしか理解されないと心せよ。
誤解を恐れずに言えば「たかがバイク」。そんなに肩肘張るのは、ちょっとカッコよろしくない。少しユルめなくらいがちょうど良い。
そうやって条件を出していくと、選択肢は限られる。ここでのイチオシはW650だ。SRというチョイスもアリだが、基本設計が古いしあまりに数が多過ぎる。
Wは、ポッと出のバイクじゃない。カワサキにはW1に始まる、空冷バーチカルツインの血脈ってものがある。歴史の裏付けだね。まあ、共通点は車名とエンジンの形式くらいしかないのだけれども。
そういうのを抜きにしても、単純に空冷エンジンは造形が美しい。フィンの並んだシリンダーは、「メカ」というより「機械」と呼びたい無骨さがたまらない。
こういった過去の名車をモチーフにとったバイクは、オリジナルを愛する層から斜めから見られることもある。でも、そんなコトを気にするのはムダ。こだわりは一部のマニアに任せておけばいい。
スタイリッシュで、性能と信頼性は現代レベル。イイトコどりでゴチソーサマ。マニアが修理ばっかりしている横を、気楽に走り抜けてやろうではないか。
W400ならカタチは一緒だけれど、エンジンにもう少し元気が欲しいところ。大型免許がエキスパートの証明だったのは過去の話、教習所で気軽に免許は手に入る。
中古車のタマ数も豊富で、値段もこなれてきているW650は、今とっても気になる車種なのだ。ズバリ言ってねらい目です。
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