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1254ccの大排気量が生む極太のトルクと
扱いやすい車体が走りを快適にする |
使い勝手の良さを考えたら外せないバイクがビッグネイキッドだ
不変のバイクらしさを持ちながらも、性能はどんどん進化している
2007年に新型エンジンとなったこのバンディッドはそんな1台だ |
文:細野智行 写真:宮崎雄司 |
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何にでも使える
実用スポーツが欲しい! |
オレはヒマがあればツーリングに行く。時間の許す限り遠くまで一気に走るのが好きで、もちろん誌面には書けないくらいのペースでも走る。それから、早朝の峠や深夜の首都高を流すのも好き。だから、思い立ったらすぐに乗り出せるスポーツバイクは絶対に手元に置いておきたい。つねに走り出せる状態になっていないと、それだけでストレスになるからだ。
仕事の足としてもバイクを使う。1日に何件もの取材や打ち合わせが重なったりするとクルマなんか使ってられないから、冬だろうと梅雨だろうと、パソコンとカメラを積んで、渋滞を抜けて行く。出張のときは空港や駅近くの駐輪場に置きっぱなしにすることもあるから、必要以上に高級なバイクもどうかと思う。
ちょっとそこまでの買い物にもバイクを使う。小さなバイクを別に1台持っていればいいのだろうけど、なかなかバイクの台数を増やす余裕がない。置く場所がないし、何台もメインテナンスするような時間も愛情もない。
理想を言ったらキリがないのだが、結局のところは、ロードモデルのいろいろな性能を、まんべんなく凝縮したような1台が良い。
長距離を楽にこなせ、そこそこ取りまわしの楽なバイク。スポーティで、多少むちゃな使い方をしてもビクともしないタフなバイク。それでいて、オレの感性と価値観に合ったモデルはなにか? 候補として上げるとすれば、たとえばバンディット1250Sだ。
とくに長距離走行や長時間の走行を考えると、排気量がそこそこ大きいバイクの方が楽チンである。加えてユーティリティを考えると、選ぶべきはおのずとビッグネイキッドに絞られる。そこから先は、予算とスタイリングや乗り味の好み、ということになる。バンディッド1250Sは、カウル付きのビッグネイキッドのなかでは比較的手を出しやすいオネダン。まだ街なかに氾濫しすぎていない車種だということもオレを刺激する。
バンディットの歴史を遡れば、行き着くのはGSF1200だ。GSF1200のパワーユニットは、その昔、GSX-R1100に使われていた油冷エンジンがベース。発進の際に調子に乗ってアクセルをガバッと開けたりすれば、すぐにフロントタイヤが浮いてしまう激しいバイクだった。
そのGSF1200に比べれば、歴代のバンディット1200/S、そして新規の水冷エンジンに変わったこのバンディット1250/Sも、どんどんと性格は穏やかになっている。しかしその分以上に、乗りやすさ、扱いやすさの面で進化していると聞く。
実用性や現実的な扱いやすさを重視するライダーにとっては、もってこいのモデルだと思えるのだ。 |
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