ハッシュタグ 東○海平のカスタム・ツーリング情報45件

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    「東○海平」の投稿は45枚あります。
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    東○海平の投稿一覧

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    • マリン後輩さんが投稿した愛車情報(Ninja ZX-12R)

      Ninja ZX-12R

      2023年01月30日

      66グー!

      「じゃあお世話になりました〜」
      ディーラーから仕上がった愛車を受け取り、イソイソと押していく。
      「○○がもうメーカー在庫無いので、〜〜がもう廃盤で〜」
      整備のドンが小言、アドバイスをおっしゃる。
      「ハハハ、ですよね」
      思わず苦笑い。
      「ほんじゃま、ウッスウッス」
      そしてセルをしばし長押し。
      キャンギャンキャン!

      ドドンッ!!!!ドルドルドルドル!
      ZX-12Rの久方ぶりの勝鬨。

      「…フフフ」
      ニヤける顔を隠すように、一張羅のフルフェイスのあご紐を締めていく。
      ハンドルを握る。
      愛車に跨がる。
      伝わる振動。
      次第に俺の心臓と脳みそのボルテージが上がっていく。
      「お世話になりましたー」
      静かにディラーから出ていく。
      10分ほどして高速に乗る。

      ヴォォォォォ!バンッ!ヴァァァァァァ!
      雄叫びを上げ疾走する愛車。
      「アヒャヒャヒャヒャ!ヨッシャアアア!」
      俺は爆笑した。


      始まりは友達がバイクにハマったことだった。
      最初は1人が250クラスに乗り始めて、その次にもう一人が400クラスに乗り始めて、そして俺も免許取ろっかななって。
      そして9ヶ月後には、、、
      「俺のヤツぁ200馬力以上でー」
      「バーカ、馬力有っても扱えにゃ意味無くね? その点、俺んは最新の電子制御で〜」
      「、、、ハハハ」
      俺はその時の愛車を見る。
      あんなに好きだったのが、急に色褪せて見えた。

      その夜。
      「なぁ親父」
      家のリビングで笑点を見る親父に話しかける。
      「今度、親父の12R乗っていい?」


      乗り始めて数分で後悔した。
      親父が後生大事にしていた古いバイク。
      ZX-12Rは噂に違わぬバイクだった。
      文句を言い出すとキリがないので、簡単に言うと、ものすごく乗るのに苦労した。
      「あ〜もう!チクショウが!」
      友達(あいつら)をビビらす為に、乗ろうと考えていた自分の浅はかさに反吐が出た。
      そして今日まで乗ってきた親父を尊敬した。
      ビビッて歯を食いしばって、この股下の化け物を手懐ける。
      いや、その気難しい御心に寄り添っていく。
      「ハハハ、こいつは――」
      スゴいですや。 


      苦労して苦労して乗れるようになった12R、ソレに跨り友達とのマスツーに出かける。
      まず加速について行けなかった。
      次にカーブで反対車線に突っ込みかけた、オマケで危うくガードレールにキスもしかけた。
      「おい!大丈夫か」「休憩すっか?」
      友達らの優しさがチクチクした。
      ああ、、、これが20年のバイクの進化かぁ、、、
      でも。
      2車線の有料道路。
      「ぐぐぐ」
      200キロで先行する2台についていく!
      凄まじい風切り音と、チリチリと心臓を焼く恐怖。
      橋に差し掛かり、周囲の風景が開ける。
      吹きつける暴力的な横風!!
      「あ⁉」
      風に煽られ、前の2人がふらつきブレーキが光る!
      フラリと揺れる2つの赤。
      まるで逆走するかのように急激に近付く紅い残光。
      「““““““」
      それらの真ん中を12Rにしがみつきブチ抜く。
      チラリと見たメーター、目に焼きつく数字、3○○。
      最寄りのサービスエリア。
      あーだこーだと話し合い、一通りダベって、ラーメン食って帰路につく。

      「お? おかえり。ツーリング楽しかったか?」
      家に付くと親父、いや父さんが出迎えてくれた。
      「うん」
      「そうか! まぁ、無事に帰ってきてくれて安心安心」 
      「ねえ、父さん」
      「あん?」
      「12R楽しいね」
      俺の言葉。
      「だろう♪」
      父さんはめちゃくちゃ良い笑顔を作った。
      12Rを納屋に戻す。
      傍らに停まっている俺の愛車。
      窓から差し込むオレンジに照らされ輝くソレに俺は跨がる。
      「そうだよなぁ、そうなんだよ」
      トンチキな独り言。タンクに伏せ、スロットルをカチャカチャとひねる。

      「ブオーンブオーン!」


      #ZX-12R #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平

    • マリン後輩さんが投稿した愛車情報(Ninja ZX-12R)

      Ninja ZX-12R

      2022年09月04日

      48グー!

      後編はーじまーるよー


      「なんぼあんちゃうぬうぬしてらっきゃ。急いでらんだが?」
      ふと、東北のSAで休憩してたら隼に乗っていたライダーに話しかけられた。
      「あ、はい。友達が弘前市に居るもんで」
      「まねでばな、からだもち気ぃつけて、へば!」
      隼ライダーが呪文を唱える。
      「???、あ、はい。分かりました」
      「わっはっは!」
      隼ライダーが去っていく。。。
      俺は、いがめんちを食べる。
      「うわ!これ美味すぎんだろ!」
      弘前いがめんちは、とても美味しかった。

      「なるほどな、それで12Rで全国を回ってる訳やな?」
      関西で会ったブラバのライダーが、たこ焼きを頬張りながら俺をつま楊枝で指差す。
      「いや、まぁそうなりますかね」
      俺もたこ焼きを頬張る。
      「ガっ!? 熱っ!」
      口の中でハフハフとたこ焼きを転がす!
      激熱の生地に口の中を火傷しかける、いや火傷した。
      「ガハハ!アンちゃん食うのヘッタクソやなぁ~!で、次はどこに行きまんねんや?」
      「えっほ、ふぎは、、、」
      「なんちぃ?」
      ブラバのライダーが足をバンバン叩きながら大受けする。
      ちくしょーー!こっちはまだ、たこ焼き食ってる途中やっちゅうねん!
      しかし、なるほど。確かにこれは美味いね。

      「ヘェ~!12Rで全国回っとんけぇ!ご苦労なこっちゃのう!」
      中国地方で会った12Rライダーが、がんすを俺に手渡しながら笑う。
      「まぁしんどいですね」
      がんすを食べてみる。ほう、これは中々。
      「じゃろうの!ワシには出来んわ!岡山越えた当たりで腰イワすやろうのぉ」
      12Rライダーがおもむろに、がんすにマヨネーズを搾る。
      俺も真似てマヨしてみる。
      「あ、ヤッベ!美ッ味」
      カメラで記念にマヨがんすをパシャる。
      「もう何キロ走ったや?」
      「そうですね、、、上ったり下ったりして、もうオイル交換をにぃしぃろぉ………」
      これぐらいですかね? と指で大体の数字を表す。
      「バカじゃ。バイクバカじゃ!」
      「がはは!」 「わはは!」

      「で、九州まで来たの」
      九州縦断中に会いに来てくれたZZR1400ライダーが俺にマンゴーつくしのアイスを手渡す。
      「どもども! ですね。やっぱライダーたるもの、九州は何としてでも来たかったですから」
      アイスをペロリ。冷たいのにマンゴーの濃厚な甘さが口から脳天を突き抜けた。
      「ここまで来たんなら、次は鹿児島からの沖縄ね?」
      「いえ、これから福岡まで戻って、それからフェリーで大阪からの関東ですね」
      「ばい~!!フットワークの軽かのぉ!」
      「最速ですからね」キリッ!
      「バカは休み休み言え!」
      「バイクバカですから、ってアッ!」
      アイスの頬張りすぎて、あの頭痛が俺を襲う!
      「おうおう、そんなにおろたえて……ンムっ!」
      1400ライダーにも頭痛が襲った。

      「明日で九州ともお別れかぁ」
      海を望む露天風呂で浸かりながら、しみじみとツーリングを振り返る。
      「たくさん走ったなぁ~」
      「………」
      なんとなく体の向きを変え、向こうに停まっている愛車の12Rを眺める。
      「よく頑張ってくれた」
      まだまだこれからも走るけどな!
      rrr………rrr……。あ?
      手元に置いていたスマホが通知を知らせる。
      手に取って見てみる。

      久しぶり 私分かる? ○○だよ
      今さらだけどアナタの愛が

      俺はポチポチとスマホを押す。
      (アホ✕✕)
      「せいっ!」
      スマホを遠くにぶん投げて、俺は海に向けて仁王立ちで胸を張る!
      「うおぉぉぉぉっっっ!!!!」
      先輩に届くように俺は叫ぶ!
      水平線の遥か先、先輩が笑ったような気がした。
      気が済んだので振り返る。
      12Rも笑っていた。


      #ZX-12R #俺RIDE #東○海平 #おじゃマリン

    • マリン後輩さんが投稿した愛車情報(Ninja ZX-12R)

      Ninja ZX-12R

      2022年09月04日

      43グー!

      ⚠️⚠️⚠️⚠️
      今回は話が長引いたので前編、後編で分けてます
      (´ε`;)ゞ
      どちらか一方でも話としては上手くいってる…はず😅

      前編はーじまーるよー

      バンピーな山陽道を300キロオーバーで疾走っていく!
      時刻は真夜中、貸し切りのような最高の道路コンディション。
      愛車ZX-12Rが俺を乗せて風を切り裂いて征く!
      凄まじい速さで風景が流れる。
      ヘッドライトをビカビカに焚いて、爆音と暴風の中をハンドルにしがみついて疾走っていく。
      「ヤッベェ! 全ッ然見えねぇ!恐ェェェ!」
      眼前に広がるは暗闇、しかしスロットルは緩めない。
      意地と根性と度胸と見栄の4気筒、アドレナリンとエンドルフィンのハイオクガソリンで脳ミソと心臓をブチ回すッ!
      ハンドルのスマホナビを一瞥。
      「よっしゃおらッ!!!!」
      青森まで、あと1000キロ!

      真面目に頑張ることにホトホト疲れた。
      机にしがみつき、青春をドブに捨てた10代。
      高収入な一部上場企業に飛び込み、死に物狂いで働いた20代。
      努力はいつか報われる。
      諦めなければ夢は必ず叶う。
      それを信念に頑張ってきた。
      ……頑張ってたんだけどなぁ~

      30代になった矢先、ソレは訪れた。
      「……ごめんなさい」
      近所のファミレス、テーブルの向こう側で頭を下げる俺の婚約者、そして。
      「許してくれ!」
      深々と頭を下げる俺の大親友。
      「金は払う!だから俺達を許してくれ!」
      対面の2人がテーブルに頭を擦り付ける。
      「……そうか」
      俺は店の外を眺める。
      曇ったガラスに反射して、テーブルの下に、見えるはずもない2人の固く結ばれた手と手が見えた気がした。
      これからはより一層、仕事に励もう。で目の前のボケ共を見返そう、そう心に決めた。
      だ・け・ど。

      「すまない、俺やっちまったらしい」
      直属の上司が俺に勢い良く頭を下げる。
      聞けば、会社での派閥争いに負けたというではないか。
      しかもそれだけに留まらず、なんと1000万単位のチョンボの片棒と、アジア圏への長期出張を押し付けられたらしい。
      「俺はもうオワリだ、お前も俺を切れ」
      やつれた上司の顔。
      入社してこの人にはお世話になった。
      仕事のイロハを叩き込んでくれた、ミスをした時は叱ってくれた。そしてその後は決まって家に呼んでくれて、奥様特製の料理を振る舞ってくれた。
      バッティングセンターで鬱憤を共に晴らした。休日にはバイクでマスツーにも出掛けた。
      「先輩」
      俺は思わず上司、、、先輩の肩を。
      「ダメだ」
      先輩の睨み付ける眼差し。
      「─────」
      「─────」
      「お世話になりました」
      俺は元上司に頭を下げた。

      新たな部署での仕事は、それほど苦労なく馴染むことが出来た。
      そんなある日の昼休憩。
      部内での広報で元上司が正式にアジア圏の支部に配属されることを知った。
      「……そうかぁ」
      それからしばらくして俺は仕事を辞めた。

      「なぁ、俺のバイクを貰ってくれないか?」
      先輩の激励会&俺のお疲れ会での一幕、ベロベロな先輩が俺に訊ねる。
      「え?あの12Rですか、ええ~」
      「頼むよ~」
      「俺より運転上手ェ先輩でも手焼いてんでしよ、俺に扱えっかなぁ~」
      「お願いだって~」
      「あ、そだ!先輩も仕事辞めて俺とバイクで旅に出ましょうよ!でぇ~その様子をヨウツベに~」
      「頼むわ」
      ふと先輩の言葉に違和感を感じ、先輩の顔を見る。
      その顔は真っ赤だったけど真剣だった。
      「承りました」
      俺の言葉を聞くと、先輩は顔を崩して。
      「ありがとう!ありがとう!」握手を求めてきた。
      「そのかわり」俺は先輩の手を握って。
      「代金として、俺の退職金を貰ってくれませんか」
      そりゃお前、、、と先輩が。
      「お願いします」
      俺は先輩の目を見る。
      「ありがとう!ありがとう!ブヒィ!」
      先輩が感謝と変な嗚咽を漏らす。
      「良いんです!良いんです!先輩も頑張って!ズビビ!」
      俺も謝辞と変な嗚咽を漏らした。

      後日。
      「じゃあ、12Rを頼むな」
      「了解しました!」
      先輩から愛車のZX-12Rを受け取る。
      「可愛がってもらえよ」
      先輩が愛おしそうに12Rのタンクを撫でる。
      「じゃあな!」
      先輩がゆっくりとした足取りで帰っていく。
      「先輩!」
      俺は去っていく先輩の背中に声をかける。
      「マジでお世話になりました!また!絶対にまた!」
      俺は一生懸命に手を振る!
      「おう、またな」
      先輩も手を振ってくれた。
      「また!絶対にまた!」
      俺は先輩が見えなくまで手を振り続けた。

      2ヶ月後。
      「あ~走った走った」
      俺は12Rでのツーリングを終えてヘルメットを脱ぐ。
      しっかしアレだな。聞きしに勝ると言うか………。
      「ZX-12Rはバケモノか」
      俺は12Rのタンクを撫でる。
      「明日はどこ行くかなぁ~」
      なんて、明日の予定を立てながら、アパートのポストに手を突っ込む。
      「あん?」
      なんかハガキが来ていた。
      どれどれ、、、

      「──」
      先輩の葬式を伝えるモノだった。


      #ZX-12R #俺RIDE #東○海平
      #僕のリアル先輩は12Rを80諭吉で押し付けてきた

    • マリン後輩さんが投稿した愛車情報(Z125 PRO)

      Z125 PRO

      2022年09月03日

      59グー!

      冷え込む秋の夜長は23時。
      軽く覚悟を固めて愛車に跨がる。
      世間の皆様への迷惑を考えて、手短に暖気。
      目的地に向けて愛車を走らせる。
      しばらくのツーリング。
      「うぉっと」
      ヘルメットの顎下、襟から吹き込む夜風に身震いを一つ。
      そして、これからの事に思いを馳せて、静まり返った国道をダクダクと進んでいく。
      目的地が見えてきた。──それは。

      「到着」
      立ち食いそばであった。
      手早く向かい側の駐輪場に愛車を停めて。
      「いざ」
      一切の迷い無く、動きに淀みを見せず券売機に小銭を投入。
      吐き出される半券を握りしめてカウンターへ。
      「三ツ矢そば」
      しばらくの待機。
      「へい、三ツ矢そば1丁」
      仏頂面の大将から丼を受け取り、カウンターの隅へと移動する。

      「──イタダキヤス」あとはただただ。
      ハフ!ハフ!ズルッ!!ズルルルル!
      喰らう、ただ喰らう。美味い。
      途中火照った口と体からのSOSに、お冷やを流し込む。
      たまらない。
      っと、立ち食いをしていたら。

      ──ドンッ!
      背中より伝わる衝撃。思わず、シタタとカウンターで腹を打つ。
      振り返る。断っておくが、元来立ち食いで他の客の顔を見るのはご法度である。しかし、自らの立ち食いを邪魔されたからには、その無頼漢の顔を拝まずには居られなかった。

      「熱いところを貰おうか」
      「おっと済まないね、ネギ抜きで頼むよ」

      俺は思わず息を飲んだ。
      「……月見の銀二、かけの完七……だと……」
      伝説の立喰士がそこには居た。
      「…お待ち。月見、かけね」
      丼を渡す大将の腕に玉のような汗が吹く。
      銀二と完七が食らう、月見とかけを食らう。
      その姿、その所作、立ち食いの究極形がソコには有った。
      見事という他無かった。
      立喰士とは成ろうと思って成るものでは無い。
      立喰士とは、おしなべて立喰士ゆえに立喰士と成り得るのだ。
      「ご馳走さん、寒い時はこれに限るね」
      銀二と完七が店を後にする。
      伝説の立喰士の立ち食い、思わず俺の頬にハラリと汗が伝った。

      「おい、そこの若いの」
      突如、出ていく銀二に話しかけられる。
      「そばが冷めちまうぜ」
      俺の心臓が早鐘を打つ。
      顔から吹き出るは滝汗、余りの羞恥に丼で顔を隠すが如く一気にそばもスープもキツネもタヌキも胃へと流し込む。
      「ご馳走さん」
      トボトボと俺も店を後にする。
      湯気が上がりそうなほどに温まった顔にヘルメットを被る。
      「──はぁぁぁ」
      顎ひもを締めるために見上げた夜空。

      ヘルメットで見切れた天頂にフォーマルハウトが輝いていた。


      #Z125PRO #俺RIDE #東○海平 #立ち食いそば
      #立喰士


    • マリン後輩さんが投稿した愛車情報(ZZR400)

      ZZR400

      2022年08月28日

      66グー!

      貴方と初めて会った日のことを、私は今でもよく覚えています。

      最新のSSを見に来ていた貴方。
      そんな貴方と店の片隅に追いやられていた私は目が合いました。
      一応は名車なんて呼ばれていた私、でもそれは過去の話で。
      当時ではもう昔のバイクなんて言われていましたね。
      そんな私を一目見て、貴方は……
      「これ買います!一目惚れしました!」
      と言ってくれて、お家に連れて帰ってくれましたね。

      貴方は私に、沢っ山の喜びを教えてくれました。
      ツアラーとして遠くまで走ってくれました。
      回るエンジンを限界まで回してくれました。
      格好いいパーツを一杯着けてくれました。
      もう溢れんばかりの、いや溢れて両手から溢れるほどに愛情を注いでくれましたね。

      旅先で私がトラブルを起こした時は、決まって貴方は笑っていましたね。
      「ありゃりゃ」「おいまたかいの!」「……へへ、このポンコツがぁよぉ~」
      もう私としては、そのまま永遠に沈黙したいほどに恥ずかしかったんですよ?
      でもそんな私を愛してくれた貴方。
      そんな貴方に応えたくて、私も結構頑張ってたんですよ?

      貴方の目が、手足が、シートにかかる重みが、貴方の全てが私は愛おしかった。
      ──だからね。

      どうか貴方は前に進んで下さい。
      貴方の旅路はこんなトコロじゃ終わらない。
      私はここまで、分かるでしょう?
      きっと貴方を幸せにしてくれる愛車が、貴方を待っている。
      お願いだから、ね?
      いい加減に過去の私に囚われるのは止めて、前を向いて下さい。

      私はツアラーで、貴方は旅人だから。
      貴方が疾走り続けてくれる限り、その旅路に終わりは無いのだから。
      距離も時間も飛び越えて、そんな貴方と疾走りたいから。
      今度は貴方の心に私を載せて、旅路に連れてって下さいな。

      貴方の笑顔は私の笑顔。
      貴方の幸せが私の幸せ。
      だから、たまにはそんな私を思い出してね。
      過去なんかじゃない、今の私(貴方)を愛してね?

      さぁ。
      明日は秋の晴れ模様。
      明日はどこに行こうかしら?


      #ZZR400 #俺RIDE #東○海平 #カスタムキャスト
      #とりあえず400万円欲しい

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2022年05月21日

      53グー!

      「お父さんは認めません」
      父が私の懇願に憮然と言い放つ。
      「なんで!? 友達はみんな乗ってるし私もバイク乗りたい!」
      思わず声を荒げる。
      「ダメです。オートバイなんて認めません」
      「クマキチ君はオートバイで事故を起こして、大きな傷が残ったと言うじゃないか? そんなモノに娘を乗せようとするバカが居るか」
      ふんすッ! と父が鼻を膨らませる。
      「アレは違うよ、アレはクマキチが彼女とタンデムしながら乳繰りあおうとして事故ったんだよ」
      必死に説明。しかし。
      「乳繰りあうだとッ!? お前!そんなことをやろうと言うのか!」
      父のボルテージが上がる。
      「違わい!もういい! このバカ親父!」
      もう知らないッ!!!
      私は立ち上がり飛び出す!
      「コラッ!待ちなさい!」
      追いかけてくる父を振り切って。
      ド! ドドン!
      愛車のセローを叩き起こし!
      「わぁぁぁぁぁ!」
      私は走り出した。


      「なぁ、セロー買わんか?」
      始まりはゼミの先輩の言葉だった。
      「セロー? 何ですかそれ?」
      私は首を傾げる。
      「バイクだよ、バイク。スッゲェ楽しいぜ」
      先輩がニッコニコしながらバイクの魅力を語る。
      「あの私、バイクの免許持ってないですけど……」
      「まぢ? じゃあ取ろうぜ!」
      「ええ~、、、でも、、、」
      ちょっと困惑。
      「そだ!週末に山行くからさ、付いてこいよ」
      しかし、先輩はそんな私を無視し話を進める。
      「いや、だから」
      割とイライラ。
      「じゃあ日曜の朝な」
      先輩、満面の笑み。
      「……はぃ」
      押しきられてしまった。

      そして明けて日曜日。
      「お待たせ~」
      待ち合わせ場所に先輩がやって来る。
      「……え?」──これ?
      先輩の跨がる細っいバイクに面を食らった。
      「さ、さ!乗れ乗れ!」
      先輩がポンポンとシートの後ろ側を叩く。
      「───」
      平均台みたいに細いシート……
      恐る恐る乗ってみる。
      「ほな行くで~」
      トコトコと走り出す先輩にしがみつく。
      「恐いか? カシマぁ」
      頭を縦にブンブンと振る。
      「ガハハハハ!」
      先輩がスロットルを回す!
      ドンッ!セローが加速し、ずり落ちそうになる!
      「キャアアアア!」
      ○すぞ!
      気持ちを込めて、しがみつく手で先輩の横腹を握り込む!
      「わ!痛てぇ!痛てぇって!ワハハ」
      先輩は悲鳴をあげながら笑った。

      先輩にしがみつきながら山へと入っていく。
      途中で先輩の友達たちが合流。
      みんな細っいバイクに乗っていた。
      えっちらおっちら言いながら山を進んでいく。
      途中、先輩がコケる。
      私も巻き添えで濡れた地面にキスをする羽目になった。
      他の先輩たちにもタンデムさせてもらい、キャンキャン言いながら林道ツーリングなるものを味わわされる。
      最初はもうテンションダダ下がりで文句言って帰ろうと思った。
      でもいつの間にか。
      「ギャハハ」「ゲラゲラ」「ケタケタ」
      泥遊びにはしゃぐ子供のような先輩達と同じく。
      「ワハハ」
      私も笑っていた。
      途中……
      「カシマ、ここはお前が行け!」
      いきなり先輩が私に運転の交代を命令してきた。
      目の前には浅く抉れた轍の獣道。
      「やってやろうじゃないですか!」
      受けて立とう!
      無免許も忘れ、その場のノリに圧されセローに跨がる。
      *これはフィクションです*
      *無免許での運転は絶対に止めましょう*
      え? これ高ッ! 足が……足りん!
      ローに入れフラフラしながら進入!
      ガックン!ガックン!と揺さぶられながら。
      「わ!わ!わ!」ブィン!ブィン!
      見様見真似で獣道を進んでいく。
      「カシマ!ビビるな!」
      「そだ!カシマちゃんファイト!」
      「行け!行け!行け!」
      「は!はい!」
      ウルセェ! ○すぞ!
      ………………
      「──出来ちゃった」
      しゃにむにやってたら獣道を走破した。
      振り返り自分が走った獣道を見る。
      ものの数十メートルの道、でもそれはとてもとても輝いて見えた。
      「やったなぁ!カシマ」
      先輩たちが私に追い付いてくる。

      「ヤァッッッタァー!」
      思わず両手を上げてガッツポーズ!
      だがしかし。

      ガックン!

      ハンドルから手を離したためにエンスト。
      そのままセローと共に地面へと倒れる。
      「カシマ!」
      先輩たちが私に駆け寄る。
      「大丈夫か!?」
      先輩たちが私を救助し私の顔を覗き込む。
      「ヘヘヘ」
      私は笑った。


      「──うん」
      「─はい。気が済んだら帰ります」
      「分かってる。私こそごめんね」
      飛び出した後、鬼のように掛かってきていた父の電話に出る。
      怒声、困惑、そして心配。
      電話越しの押し問答。
      少しばかり上擦った父の声に心がヂクヂクと痛んだ。
      「……うん。じゃまたねパパ」
      電話を閉じる。
      「ハアァァ~」
      飛び出し登った山の上、眼下の絶景を見ながらため息。
      なかなかコッチも前途多難ですね。
      他人事のように漏らして、セローの横に座り込む。
      ふとセローを見ると、小さな傷が目に付いた
      傷を優しく撫でる……
      「ん?」
      ふと視界の端に何かが映る。
      ナズナの花が咲いていた。
      失礼して一房を手に取ってみる。
      「知ってるか?ナズナって食べられるんだ」
      いつぞや父とピクニックに行った時の記憶がよみがえる。
      「春の七種にも使われるくらいで、生で食べるととっても甘いんだ」
      「………えい!」 パクッ!
      ナズナを思いきって頬張る!
      「ンうぇッ!」ペッペッペッ!
      すんごく不味かった。
      口を水筒のお茶で濯ぎ、えずきに溢れた涙を拭う。
      「文句言ったろ」
      ヘルメットを被り帰宅の準備を始める。
      ──ポッ
      スマホの画面にメールが届く。

      今日の晩御飯はお前の好きなのも
      早く帰ってきな

      「ぷはっ!」
      パパのメールに苦笑。
      しょうがないなぁ~、
      登ってきた道をゆっくりと下っていく。
      下る道の途中、見落としていた花が咲き誇る場所を見つける。
      ツツジの花が咲いていた。


      #セロー250 #SEROW250 #私RIDE #俺RIDE #東○海平
      #セロー乗ってはしゃぐ29歳児

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2022年05月19日

      67グー!

      ただいま! 待った? 待ったよね?
      ちょっと入院が長引いて遅くなっちゃったッ!?
      ごめんね!ホッントごめんね!
      でももう大丈夫ッ!
      これからたっっっっくさん!
      疾走ろうね!!!!


      雄叫びを上げるエンジン!
      1万4千回転の金切り声を鳴らして、峠を上っていく!
      みるみるうちに近付くコーナー、暴れる車体と路面の感触。
      すくむ心を奮い立たせて、気合いでコーナーの先へ愛車をねじ込んでいく。
      途端、眼前に広がる美味しそうなワインディング。
      早鐘を打つ心臓にアドレナリンが流れ込む。
      「くはぁ」
      呼吸も忘れ、右へ左へ車体を翻して甘美な喜びを全身で味わい尽くす。
      あぁ~なんて……なんて……
      「楽しんだぁこりぁ」
      ……
      …………


      若い頃、ZXR250に乗っていた。
      ニハンで直4、2眼でフルカウル。
      在りし時代の過激で素敵な愛車だった。
      昼夜飽きもせず走って直して走って直して~そして。
      「あ」
      走り慣れた峠、俺の世界がひっくり返る。
      迫るガードレール、眼前に迫る焼けたアスファルト、真っ暗になった視界に散る火花。
      「ああ、こりゃもうダメじゃ」
      ぼんやりと聞こえる誰かの声。
      「…………」
      呆気なく俺のZXRともいバイク人生は幕を閉じた。


      たくさんの人に迷惑をかけて。
      筆舌に尽くしがたい辛いリハビリを乗り越えて。
      なんとか人並みの生活を取り戻した。
      当たり前な日常、1人前の人生、五体満足で不自由のない日々を謳歌する。
      たまにバイクの話になれば~。
      「昔はヤンチャしたもんだ」──なんて。
      恥ずかし半分で言ってみたりして、1日1日を生きていく。
      いや、生きていた。

      そんなある日に。
      「ぷぁ~、仕事終わりのコーラ最高~」
      仕事終わりで、二車線のまばらな国道を車に乗りながら帰っていると、追い越しから聞きなれた音にブチ抜かれた。
      思わず眼で追うが、当にソレは遥か彼方で。
      耳をつんざく炸裂音だけが耳にこびりついていた。
      「…………」
      コンビニに立ち寄り、スマホでソレの正体を検索する。
      ──そうか……。
      アレはZX-25Rと言うのか………。
      そうか~、なるほどね~。
      傍らのすっかり炭酸が抜けたコーラを無理やり飲み干す。
      胸の古傷がチクッと傷んだ。


      「──ふぅ。疲れた」
      山の頂上の駐車場、熱々の愛車の脇に座り込んで、冷え冷えのコーラを飲む。
      「うぅ、げっぷぅ」うめぇ。
      眼を閉じて深呼吸。
      聞こえる鳥の声と木々のざわめき、じんわりと汗ばんだ体に風が心地よい。
      ──しばしの静寂。
      「よっしゃ!」
      カッと眼を開き、コーラを飲み干して立ち上がる!……おっとっと。
      思わず立ちくらみ。
      よろけながらゴミ箱に空き缶を投げ入れて、戦闘体制を整える。
      「第2ラウンドと行こうか」


      もう~! 相変わらず下っ手くそだなぁ~
      ていうか、老けたね~
      そして重たくなった?
      あぁ、違う違う!そうじゃない!
      イン側に力入りすぎだって、がちがちじゃん?
      ほらもっと腰を落として……そうそう、そうだよ!
      やれば出来るじゃん!?

      って! ああああ!!!!
      ブレーキ!ブレーキ!
      違うギアチェンじゃない!
      びゃああああ!!!


      お前に乗ってどこまでも。
      貴方を乗せていつまでも。
      コーナーの向こう側に夢を見て。
      ストレートの彼方に喜びを歌って。

      「ガハハハハ」
      疾走ろうじゃないか~。

      おっとっと! 安全第一でね。


      #ZX-25R #ZXR250 #俺RIDE #東○海平 #先日峠で25Rにチギられました

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年06月20日

      47グー!

      (では~今日はこの辺で)
      (良ければ高評価とチャンネル登録お願いします)
      (ではでは~)
      すっかり夜も更けた真夜中。
      私は動画を視聴しパソコンを閉じる。
      「まぁ、こんなもんかな。 ん?」
      そして簡単な感想を述べ、傍らの振動するスマホを手に取る。
      「ハ~イ、テツコだけど。どしたエリー?」
      「コンバンハ!動画見たよ、めっちゃ面白かったよぉ~♪」
      エリーがテンション高めに喋る。
      「そう?良かったぁ」
      「サイコーサイコー! また行こうね!じゃねSee you」
      「うん。また行こうねSee you」
      私は通話を切り、ベッドに横になる。
      ンフフ♪ 思わずニヤける。
      今回はどれくらい再生数いくかなぁ?
      5000? 10000?
      「おやすみなさい」
      私は証明を消し目を閉じる。
      明日の朝が楽しみだ。

      「お~い! テツコちゃん、こっち手伝って~」
      会社の上司が私を呼ぶ。
      「はーい!今行きまーす」
      私は手元の作業を中断し、上司の元へと急ぐ。
      「テツコ~」
      エリーが私を見つけ駆け寄ってくる。
      「私も手伝うよ」
      「Thank You~」
      私はエリーと共に振り分けられた仕事をこなす。
      エリー。外国人技能実習として会社に来た外国籍の女の子。そして私が指導員として一緒に仕事している会社の同僚。
      「私達の動画、メチャ再生されてたよ~」
      エリーがコロコロと笑いながら私に話しかける。
      「そうなん? やったね!沢山お金入ってくるよ」
      私もそれを聞いて顔がニヤける。
      私とエリーは2人でモトブログをやっている。
      お互いバイク好き、しかもオフロード! ましてやお互いにジェベルに乗っているといった感じにシンパシーを感じて意気投合。
      2人で走って動画を撮り、そしてソレを私が編集してアップする。
      「次はどこ行こうか?」
      「うーん……どうしょっかな~」
      与えられた資料をパソコンに入力していく。
      「私、アドベンチャーしたい!」
      エリーがそう言って目を輝かせる。
      「アドベンチャー……オフロード……」
      私は動画映えしそうなスポットを考えてみる。
      「お~い。テツコちゃんエリーちゃん終わったかーい?」
      上司がせっかちに私達に尋ねる。
      「はい! もうすぐ終わりますよ」
      とりあえず返事を飛ばす。
      「休日行こうね」
      「オーキードーキー! 楽しみにしときます」
      私とエリーはクスクスと笑い仕事へと戻った。

      「うわっ」
      休憩時間に動画のコメント欄を見て私は声を上げる。
      「? どしたのテツコ」
      エリーが私のスマホを見てくる。
      「Oh……」
      そして困ったように声を上げた。

      ザッコww(^q^)
      卑しいモトブログですね
      Motorcycle is poor

      「………」「………」
      アンチコメを前に2人とも顔が引きつる。
      「テ、テツコ! fight!fight!」
      エリーが励ますようにファイティングポーズを取る。
      「……そだね。ファイトだね」
      私もファイティングポーズを取った。
      「エリー。コーヒー買いに行こうか」
      私はスマホをポケットにしまい休憩室から出る。
      そんな私にエリーがトコトコと付いてくる。
      ~♪~♪
      っと、出たところで休憩終了のチャイムがなってしまった。
      「残念、次の休憩時間ね」
      私は肩をすくめて、小さく舌を出す。
      「Oh……残念ですね」
      エリーも肩をすくめて、ペロッと可愛く舌を出してくれた。

      「うひゃ~! 恐い!ムリ!ムリ!」
      私は激しく上下する視界に悲鳴を上げる!
      「頑張れテツコ! もうちょい!もう少し!」
      先行するエリーが派手に泥砂利を上げながら進んでいく。
      私達は休日を使い地元の林道に来ていた。
      最初はいつも通りの緩いツーリングだったのだが。
      「? あれ?」
      どこかで道を間違えたのか。
      「Why? 電波入んないよ」
      気が付けばジャングルのような酷道へと足を踏み入れていた。
      「ハァ……ハァ……エリー……待って……待って……」
      ぬかるんだ路面にタイヤを取られる。
      「テツコ! 止まったらダメ!GO!GO!GO!」
      2人汗だくになって何とか進んでいく。
      しばらく走って。
      「ちょっと休憩!」
      道の傍らに座り込み、持ってきたポカリをラッパ飲みする。
      「ーク!ーク!ップハァ!」
      横で同じようにポカリをラッパ飲みするエリーを見る。
      流石は外国人! その姿すらも様になっていた。
      「大丈夫?」
      「うん平気。テツコは?」
      「私も何とか……あ」
      私は目の前に広がる景色に思わず声を漏らす。
      「どしたのテツコ……」
      連れて景色を見たエリーも言葉を失う。
      曇っていた空が晴れて、眼下に光輝く海が広がっていた。
      「綺麗………」「ーーBeautiful」
      私は思い出したように手元のゴープロで風景を撮影する。
      青々とした木々とキラキラと輝く海。
      しっかりと目とカメラに写す。そして。
      「お!?」
      私はゴープロの録画をスマホで確認し声を上げる。
      「電波復活してる! ええと、この後はーー」
      スマホで道を確認する。
      良かった、このまま進んで行けば何とか県道に繋がるようだ。
      「行けそう?」
      エリーが心配そうに私を見る。
      「OKみたい。 じゃ次は私は先導するね」
      私はスマホとゴープロをハンドルにセットする。
      「Here we go!」
      そしてバイクに跨がり出発ーー
      カシュン!
      思いっきりエンストした。
      たまらずバランスを崩す。
      「△△△△ッ!」
      エリーが思わず母国語を叫び私に駆け寄る!
      ガチャン!
      私は立ちゴケした。
      「痛っ~!エリーヘルプミー~」
      足がジェベルの下敷きになってしまった。
      エリーに覆い被さるジェベルを起こしてもらう。
      「大丈夫?」
      エリーが心配そうに私の足を優しく撫でる。
      「ん、、、ちょっとヤバいかも」
      足がジンジンと痛み、思わず顔をしかめる。
      そんな私を見てエリーがオロオロと周りを見渡す。
      「ーーあの」
      ふと聞きなれない声がした。
      私もエリーも声の方を見る。
      「大丈夫ですか?」
      オレンジ水玉のアパレルに身を包んだオフスタイルの女の子が立っていた。

      「いやぁ助かったよ。ありがとね」
      私は女の子に深々と頭を下げる。
      「こちらこそお役に立てて光栄です。いえいえ! オフロードは助け合いですよ」
      女の子、カシマさんがオーバーにリアクションして私に笑いかける。
      カシマさん。たまたま通り掛かって親切に手を貸してくれた女性オフライダー。
      あの後、私達はカシマさんに手助けされて何とか県道まで出ることが出来た。
      私がエリーのジェベルにタンデムし、そしてカシマさんが私のジェベルに乗って、三人でーー
      「わぁ!わぁ! コケるコケる!」「ちょっと待って!エリー!キャーッ!」「ええ! ジェベルシート高ッ! わっちょ!ひゃ~ッ!」
      ワチャワチャしながら何とかここまでたどり着くことが出来た。
      「ホントありがとうね」
      「いえいえ。では私はこれで」
      カシマさんがペコリと頭を下げ、踵を返して歩いていく。
      「今度は一緒に走ろうね!」
      私は手を大きく振って叫ぶ。
      「~♪」
      カシマさんも手を大きく振り返してくれた。
      「……さて、私達も」ーーぅふ!
      エリーが中腰になり私にくっつく。
      「ーー!ーー!」
      そしてグリグリと体を押し付けてきた。
      「え? え? なに?」ってか足痛いんーー
      ああ、そっか。
      「I can never thank you enough」
      私はそう言ってポンポンとエリーの頭を撫でる。
      「Thank you.Any time」
      エリーはニカッと笑った。
      そして2人で近くのバス停のベンチに座り、泥だらけになった2台のジェベルを眺める。
      「ねえエリー、あのアンチコメなんだけどさ」
      独り言のようにエリーに語りかける。
      「私どうでもよくなっちゃった」
      「きぐぅ~、私も」
      「誰に何を言われたって関係ない、まして赤の他人の言葉なんて。エリーと(誰かと)楽しく走って笑う、それだけで十分だね」
      ピェ~。どこからか同意するように草笛が聞こえた。
      「さて、今回の動画は傑作になるよ~」
      私はやる気を示すように腕を回す。
      「期待してますよぉ」
      エリーがマネーと親指と人差し指で輪っかを作る。
      「コラ! この銭ゲバ!」
      「HAHAHA~!」
      2人で笑いあってゆっくりと帰り支度を始める。

      ーーっと忘れてた。
      「では~今日はこの辺で」
      「良ければ高評価とチャンネル登録お願いします」
      「ではでは~」ヾ( ・∀・)ノ


      #DJEBEL250 #海刊オートバイ #俺RIDE #私RIDE #東○海平 #完全妄想オンローダー

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年06月06日

      51グー!

      俺RIDE
      あとがきのようなモノ

      ・FORZA
      学生時代、悪い友達がバリバリ言わせて走ってました。
      下品なイルミに安っぽいメッキの竹槍マフラー。
      あの当時はビビってましたが、今思うと可愛いもんだす(´ー`)
      あと一時期、ZZRがヤバいくらいに壊れまくってた時に代車で何度も借りました。
      乗りやすかったなぁ😚

      ・690duke
      良いですよねKTM。
      5年バイクに乗って、その魅力が理解出来始めました?
      軽さってのは、最も過激な武器と魅力ですね❗️
      長崎でのRIDEミーティングの帰り、これ見よがしにウィリーをカマしてくれたライダーさん。
      ドスの効いた直管シングルノーツ、ありがとうございました😇
      おかげでしばらく耳がワーンてなりましたよ💙


      ・XANTHUS
      まず名前がカッコいい❗️
      2本出しマフラーに角目っぽい丸目2灯、そしてレプリカ譲りの元気すぎる直4E/G。
      バイクの系譜さん曰くZの亡霊と戦ったバイク。
      ホント、バイクってのは面白いですね( ^ω^ )
      ちなみに、未だに名前を聞くと
      カ○キョー○ットマンRE○ORN!のキャラが思い浮かびます。
      世代ですね(笑)


      #FORZA #690duke #XANTHUS #俺RIDE #東○海平

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年06月06日

      49グー!

      俺RIDE
      あとがきのようなモノ

      ・ZX-10R
      SBK、鈴鹿8耐で一喜一憂させてくれたカワサキのスゴいSS。2013年にSBKでサイクス兄貴がチャンピオンになった時はテレビの前でボロ泣きしました😭
      そろそろ顔もモデルチェンジ? 個人的には今の顔が気に入ってますが、僕はカワサキを全面的に応援します(*^ω^)

      ・GSX-R750
      まさかの4月に話書いてたら、本家RIDEが7月号で出してきた👀‼️
      ホントカッコいいです、当時のアマプロライダーさん達には思い出深い名車なんでしょうね~😁
      昨今のネオレトロの流れで復活しませんかね?
      オールドレプリカ、レトロエクステリア?
      メーカーさん、ジャンル名楽しみにしてまっせ🤤

      ・FZ400
      角目2灯ネイキッド、カッコいいです(*´ω`*)
      思えば昔、住んでたアパートに停まってました。
      僕はBEETでボンボン言わせ、FZオーナーはアサヒナ湾岸でブィンブィン言わせてました(早朝)
      あの当時の住民の皆様、大変お騒がせしました(^^;


      #ZX-10R #GSX-R750 #FZ400 #俺RIDE #東○海平

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年06月06日

      63グー!

      「すいません。コーヒーのおかわりもらえますか?」
      朝のカフェ、俺はジャムトーストを食べながら、追加のコーヒーを注文する。
      「コーヒーですね。ミルクとお砂糖はどうしますか?」
      「2つ……あ~、いや」
      手元の山のようなミルクとシュガーの空き殻を確認。
      「ブラックで」
      「ーーはい」
      店員がオーダーを取り、空き殻を片付け厨房へと戻っていく。
      「今日はどこ行くんだい?」
      店長が俺の皿に焼いたウィンナーを載せる。
      「あの、これ頼んで……」
      「トーストだけじゃ足りんでしょ? 朝飯はちゃんと食わんと力が出んぞ」
      店長が窓の外を見て、そして俺に笑う。
      「アザます。今日は……」ーーいや。
      「今日でね」
      俺も窓の外を見る。
      「この町を出ていこうと思うんですよ」

      2週間前。
      ヤバいドジを踏んでしまった。
      プライベートでのヤラカシ、犯罪じゃないんだが、人生をやり直そうと思った。

      「今までお世話になりました」
      俺は馴染みの先輩の元に訪れ、別れを告げる。
      「ーーそうか」
      ソファーに座る先輩は深く息を吐き、静かに喋る。
      「アレはどうするんだ?」
      先輩がクイッと指で、奥の幌を被ったものを指す。
      俺はそれに近付いて、優しく幌をめくる。
      外装が無惨に割れたバイクが有った。
      完全なオーバースピード、火花を散らすバイク、口の中に広がる苦味。
      「また落ち着いたら連絡します」
      俺はバイクに幌を掛け直す。
      「……分かった」
      先輩は俺の言葉を聞き、少しだけ笑った。
      「なぁ、ヤス」
      先輩が俺の名を呼ぶ。

      「お前バイク好きか?」
      先輩からの問い。

      ーーそうですね。
      自分の心に聞いてみる。
      「好きですね。俺に何も教えてくれないけど、でも俺のこと分かってくれてて。ん~参ったな、上手く言えませんわ」
      俺は唇を噛む。
      「好きで好きでたまりません。いや困った、やっぱぁ、いざとなると……」
      しんどいっすわ。
      「ハハハハハ!」
      先輩が爆笑する。
      「そうか!そうか……」
      そして一通り笑い、立ち上がって。
      「ほれ」
      俺の上着のポケットに何かを突っ込む。
      「俺からの餞別だ、持ってけバイクバカ」
      ポケットを確認する。
      バイクのカギが入っていた。
      「外にザンザス有ったろ? 手続きは済ましといてやる。落ち着いたら住民票送れ」
      先輩は言うだけ言って、自分のバイクへと歩いていく。
      「悪いな、呼び出しだ。お前も早く行けよ?」
      先輩が手をヒラヒラと扇ぐ。
      「あの、ケンジさん!」
      俺は先輩、ケンジさんを呼ぶ。
      「ありがとうございました! 良いバイクライフを!」
      俺の言葉、言い終わる前にケンジさんは爆笑した。

      ぶち当たる風に身を屈める。
      10000回転の狂気の世界、ここまで回すと風の音しか聞こえない。
      ストリートファイターならではの体験。
      「ヒッヒッヒ!」
      アドレナリンとバイクの楽しさに溺れる。
      久しぶりの体験、やっぱバイクは
      楽しいなぁ~。
      ミラーが眩しく輝く。
      と、まずいまずい。
      俺はスピードと回転数を落とし、道のわきに寄る。
      その直後。
      フォン!フォン!フォン!フォン!フォン!フォン!
      凄まじい速さでバイクが数台通過していく!
      そして。
      「!」
      しんがりの青いライダーが俺にヤエーをしてくれた。
      「ハハハ」
      やっべ、速すぎだろ……。

      誰も居ない海辺の展望台。
      ずいぶんと遠くに来た。
      どっと疲れが押し寄せ、近くのベンチに座る。
      「しゃーない。今日はここで寝るか」
      のそのそとキャンプの設営を始める。
      しばらくの格闘。
      で。やっとこさ設営を終え、銀マットの上に寝転がる。
      グゥ~。
      「あ」
      腹の虫が鳴いた。
      朝食をすっかり使いきってしまったらしい。
      「……腹減ったな」
      飯でも食い行くか。
      ーーくぅーん。
      「ん?」
      また腹の虫?
      銀マットがグイグイと引っ張られる。
      「あ」
      ちっこい子犬が居た。首輪も無い、野良犬か?
      子犬が一生懸命にマットを引っ張る。
      「どれどれ~」
      枕元のバックから非常食の魚肉ソーセージを出し、子犬に差し出す。
      子犬がビクビクしながらも近付いてくる。
      「心配するな」ーー俺も野良だよ。
      子犬がチビチビとソーセージを食べる。
      そして食べ終わると俺の方に近付き、ペロペロと頬を舐めてきた。
      子犬を両手で抱え立ち上がる。
      「お前も一緒に行くか?」
      子犬に尋ねる。

      ーーゲフ。

      げっぷが返ってきた。
      「ハハハハハ!」
      俺は子犬をシャツの胸ポケットに入れる。
      無職に野良犬に野良バイク。
      「一気に大所帯だな」
      ジャケットを羽織り、チャックを上げる。
      ーーぶふぅ。
      子犬が苦しそうにチャックの隙間から顔を出す。
      子犬……う~む。
      「クロベエ掴まってろよ」
      キュルルッ! ブォォォーン!
      ザンザスが雄叫びを上げる。
      ーーアォアォーン!
      クロベエも雄叫びを上げる。
      「がおーっ!」
      俺も雄叫びを上げた。


      #XANTHUS #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #(U^ω^)

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月18日

      67グー!

      その物語は
      大量のアルフォートと
      数十杯のカフェインで
      出来ている( ・`д・´)


      #東○海平 #俺RIDEの代償 #リッチミルクチョコが好き #コーヒー #紅茶 #キマッてる

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月17日

      53グー!

      バイクってのは軽ければ軽いほど良い。
      馬力とかトルクとか空力とか色々有るかもしれんが、運転してて最も実感するのは軽さだ。
      「オラァッ!」
      俺はこれ見よがしに690dukeでウィリーをかます!
      ほら、軽いと簡単にこれが出来ちまうんだ。
      これめっちゃカッコいいだろう?

      朝飯は馴染みのカフェに愛車で向かうことにした。
      道ながらドンドンと力強いビックシングルのパルスに手が痺れる。
      「ーふぅ」
      信号待ちで手を揉んでは次に備える。
      そして青信号と共にスタートダッシュ!
      暴力的な加速に前輪が浮く。
      あぁ楽しい~。
      カフェに到着。
      「う~い。店長1人ね~」
      コーヒーの香る店内のカウンターに座る。
      「いらっしゃい。しかしお前のデューク五月蝿いな~」
      店長がお冷やとおしぼりを出してくる。
      「えぇ? アクラポでめっちゃ良い音と思うんだけどなぁ~。 あ、スペシャルホットドッグのセットで」
      「あいよ~」
      なんとなく店の外を見る。
      よく見れば店長の幌を掛けられた愛車と横に、もう1台幌を掛けられたバイクが停まっていた。
      「あれ? 店長バイク増車したの?」
      「あぁ、あれ? バイトの子のヤツだよ」
      「へぇ~」
      こんなライダーしか来なさそうなカフェでバイトとは、物好きなヤツも居たもんだ……
      「おい、何か失礼なこと考えてねぇか?」
      店長がマグカップに、なみなみと注がれたコーヒーを出してくる。
      「いえ。今日も良い天気だなぁって……熱ッ!」
      マグカップまで熱々にされていた。

      「で、軽さは武器だと思うんよね~」
      「そうだな~」
      ホットドッグを頬張りながら、店長とバイク談義に花を咲かせる。
      このカフェの店長は元ロードレースのプロレーサーだ。
      流石、元レーサーの店長。
      俺の考えを良く分かってくれた。
      「お前は本当にKTMが好きなんだな」
      店長がコーヒーをすすりながら、俺のデュークを見る。
      「もっと走り込めば店長よりも速くなっちゃうな~」
      「抜かせよ。寝言は寝て言うんだな」
      店長が俺のカップにおかわりのコーヒーを注ぐ。
      「さぁ。天気も良いんだし、こんなところで道草食ってねぇで、走ってこい」
      「こんなところって……」
      シュールな笑いをこらえながら、これまた熱々のコーヒーを飲む。
      「おはようございまーす」
      挨拶と共に綺麗な女の子がバンダナ姿でキッチンに出てくる。
      「ー!」
      マジか! 危うくコーヒーを吹くかと思った。
      「嘘でしょ、バイトって女の子だったの?」
      「アハハ、まぁな」
      何故か誇らしげな店長。
      「あ、いらっしゃいませ」
      女の子が俺に微笑む。
      「……どもっす」
      俺は姿勢を正し挨拶する。

      「あ、そうだ。ホマレ、ちょっとコイツと走ってやってくれないか?」

      「え?」「え!」
      店長がとんでもないことを言い出した。
      「ちょっと店長ーー」
      いや、待てよ。これチャンスじゃないか?
      「え、でも……」
      女の子、ホマレさんが困ったように店長に目配せをする。
      「ーーー」ヤツノタカッパナヲヘシオッテヤレ
      店長が何かをホマレさんに耳打ちする。
      「分かりました。じゃ、ちょっと待っててもらえますか?」
      ホマレさんが裏に消える。
      「店長、アザます!」
      俺は店長に手を合わせる。
      「そういえば、ホマレさんは何に乗ってるんですか?」
      「ん? あぁ、VTRだよ」
      「そうですか……」
      250のVツインかな? 頑張ろうと思った。
      「頑張れよ」
      店長が俺にサムズアップを示す。
      「ウスッ!」
      俺は一足先に店の外で相棒に火を入れて、戦闘態勢に入る。
      「行くぜデューク!」

      「お待たせしました~」
      ホマレさんがブカブカの革ツナギで現れる。
      店長のお下がりかな?
      「お手柔らかに」
      ホマレさんが再び俺に微笑む。
      「うぃすッ!」
      テンションとやる気が鰻登る。

      READY TO RACE!!
      今こそその時!
      我が世の春が来た!


      #690duke #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #その戦闘力は軽くなく

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月13日

      51グー!

      「本当に買われるんですか?」
      ショップの店員が半信半疑に尋ねてくる。
      「はい。コイツをお願いします」
      俺は迷わず答える。
      目の前に有るのは、下品なピンクに塗られたホンダのフォルツァ。
      素人の俺から見ても酷い様だ。
      缶スプレーで塗装面はボロボロ、安っぽいメッキパーツは所々サビを吹いている。唯一の救いはシートだけはピカピカなことか……
      「ま、張り直すけどね」
      「え? あ、やっぱ止められますか?」
      「ん? いえいえ買いますよ」
      テーブルに移動し購入の手続きを進める。
      相場よりも随分と安く買うことが出来そうだった。
      見たところ、エンジンやサスなどは至って正常。やはり見た目だろうか……
      「では、来週辺りに点検が終わると思いますんで」
      「あ、はい。それでお願いします」
      サービスで貰った缶コーヒーを飲みながら店を後にする。
      ピンクのフォルツァと目が合う。
      見てて何だか。
      「ハハハ」
      笑いが出てしまった。

      「ふぅ~ぅ」
      ガレージの中、塗装用防護マスクを外し、一息をつく。
      俺はフォルツァを納車と同時に全バラにした。
      エンジン系は予想通り健康そのものだった。
      件のカウルのピンクを落とし、下地を塗り直して黒に染める。
      「なかなか良いんじゃないか」
      結構いい感じに仕上げることが出来た。
      カウルを壁に吊るし換気扇を全開にして、キャプテンスタッグの椅子に座り込む。
      傍らに転がる鉄屑が目に入る。
      焼け焦げて真っ黒になったソレ。
      煤けて焼き付き見るも無惨な姿。
      「ーーー」
      昔日の風景を思い出す。
      こちらに突っ込みヘコんだ車、延々と燃え盛る炎、ギャーギャーと喚く周囲、遠くから響くサイレン。
      地べたに這いつくばり、目に焼き付けられる愛車の末期……
      「すまんな」
      鉄屑に手を伸ばす。
      「直ぐにとはいかんが、、、必ず」
      直してやるからな。
      「さて、と」
      俺は立ち上がり、素っ裸になったフォルツァのハンドルを握る。
      「ヨロシクな黒スケ」
      期待を込めて名前を付けてやる。
      アイツの分までしばらくは頑張ってくれよな?

      「~♪~♪」
      ヘルメットに仕込んだスピーカーより流れる音楽に鼻唄を乗せる。
      今日は黒スケ
      での初めてのツーリング。
      ゆったりと、たまにキビキビと目的地まで走っていく。
      「おぉ良いじゃん」
      走っていく黒スケと俺の影に惚れ惚れする。
      ビッグスクーターは良い。
      見た目と裏腹に以外と小回りが効き、そして人も荷物も沢山載せて、走る喜びを実感できる。
      「黒スケお前最高だな!」
      バイクの楽しさにテンションが上がる。
      「お!」
      そんなことを考えてたら、左に絶景が広がった。
      後ろを確認して路肩に停め、シートに腰掛けて絶景を楽しむ。
      後ろを走っていた複数台のバイクたちが、振り返りながらも通りすぎていく……
      一般のバイクは、おいそれと停まれんもんなぁ……
      「ハハハ! うまッ!」
      笑って、ドリンクホルダーのコーラに舌鼓をうつ。
      「~♪~♪」
      音楽に合わせて軽くモモを叩いてリズムをとる。
      「気持ちいいな~♪」
      目的地も忘れ今を楽しむ。

      バイクに乗れるという楽しさ
      走ることの喜び
      ライダーという最高の幸せ
      それを今、俺は全てをもって感じているんだ……


      #FORZA #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #頭ハッピーセット

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月13日

      66グー!

      「ヒカリちゃん今までご苦労様でした」
      店長が私に花束を渡してくる
      「ヒカリお疲れ様」「先輩お世話になりました」「新しい場所でも頑張って下さい」
      同僚や後輩たちが拍手と共に応援の言葉をかけてくれる
      「ありがとうございます」
      私は何度も何度も頭を下げる。
      ありがとうありがとうありがとうありがとう。っと握手を交わす
      「ではありがとうございました~」
      店を後にする……

      「……ハァ」
      緊張が解け、思わずため息が出た。
      渡された花束を見る。
      「苦手なのよね。こういうの」
      何ともし難い居心地の悪さを感じながら、駐車場までの街灯に照らされた夜道を歩いていく……
      皆の顔が頭の中でストロボのように流れる。
      皆が私との別れを悲しんでくれた。
      「まぁ、だからと言って戻りはしないんですけどね」
      駐車場に着いた。
      愛車のFZ400のシートに花束をネットでくくりつける。
      「………」
      花束が見事にひしゃげてしまった。
      いや、流石にこれはイカンでしょ……
      着ていたパーカーのファスナーを開け、体との間に花束を押し込む。
      「うぅ」
      濃厚な花の香りにむせそうになる。
      て言うかむせた。
      FZに火を入れる。
      ブォンブォンと直4の良い音が刻まれる。
      ヘルメットを被り空を見上げる。
      花の香りに包まれながら見る夜空は、いつもよりも綺麗な気がした。

      昔から人付き合いが苦手だった。
      男女の中はもとより、同性間でも友達であっても苦手だった。
      仲良くは出来る、しかし長いこと付き合っていると、自分や相手のアクが見えてきて疲れてしまう。
      「お前さ繊細すぎ。思春期かよ」
      元カレはそんな私を見て、大層めんどくさそうに呟いた。
      「あんた、そんな人に言えるほど大した人間なの?」
      友達の辛辣な言葉。
      「分かってる」
      分かっているんだけど、、、

      「はぁぁ」
      深夜の空港のフライトロード。
      その道路脇に座り、タバコをふかす。
      これからどうしたものか。
      どこに行こうか? 次の仕事は何をすれば? そもそも、いつまでこんな人生の逃避行を続けるのか?
      不安で心が押し潰されそうになる。
      「ねえ、君はどう思う?」
      FZに問いを投げる。
      FZ400。いつぞやの職場で誘いを断れず免許を取らされて、これまた提案を断れずに買ってしまったバイク。
      最初は嫌だった。でも気付けば今でも乗っているほどには気に入ってしまった。
      そんな私の愛車。
      「ーー」
      無論、FZは何も言わない。
      「しょうがない。とりあえず走るか」
      タバコを地面に押し付け、携帯灰皿に入れる。
      「どこ行きたい?」
      FZに行き先を尋ねる。
      「そっかそっか」
      グローブを着け、ジャケットを羽織る。
      物言わぬバイクに1人話しかけるなど端から見れば立派なーー
      「メン○ラだね」

      県を南から北へ上っていく。
      途中、何度かコンビニに寄って缶コーヒーと暖を取る。
      そしてオマケでタバコをふかしてはFZと会話。
      少しずつ東の空が明るくなっていく。
      「あ、やっば」
      県境を越す手前でガソリンが心許なくなってきた。
      最寄りのガソスタで、FZに奮発しハイオクを満タンに見舞う。
      「どうだ。ハイオクは美味いか!?」
      再び北上していく。
      回転数高めでFZの音を存分に楽しむ。
      しかし目的地に近づくにつれ、肌寒くなってきた。
      「寒い! 私を風から守って~」
      体を屈めてFZの小さなビキニカウルに潜り込む。
      そして……

      「到着~!」
      山の展望台の広い駐車場、私は思わず声を上げる。
      何とか間に合った。
      まばゆい朝日が真っ正面から差し、私とFZを照らす。
      眩しさに目を細める。
      寒い山の朝。
      夜通し走ったこともあり、すっかり体が冷えてしまった。
      FZのエンジンに手を近付けて暖をとる。
      「はぁ……綺麗」
      見える朝日はあまりにも綺麗だった。
      人生の逃避行。
      この旅の終わりはまだ見えないけど。
      今は少しだけ、この瞬間を楽しもうと思った。
      「ふぅ~」
      エンジンで温まった手をタンクに添える。
      これからも私を支えてね。
      走ってる時は私が君を支えるから。
      ーーだから。
      「これからもヨロシクね」
      FZのタンクを撫でる。
      私とFZの旅は終わらない。
      行こう。
      決意の朝を何度も迎えて。
      今日もアクビをひとつ
      変わらずタバコを吹かしてーー

      待ってろよ。
      私はなかなか手強いぞ。
      次こそは負けないからな。


      #FZ400 #海刊オートバイ #俺RIDE #私RIDE #東○海平 #人生楽ありゃ苦もあるさ

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月12日

      63グー!

      今年の春で息子が社会人になった。
      祖父の代より住んでいる我が家、私と妻とでは手広になってしまった。
      「久しぶりに乗ってみるか」
      ふと、このところご無沙汰だった相棒に会いに行こうと思った。
      トラクターを納めている倉庫の中、幌をかけられた相棒から幌を引っ剥がす。
      「よう、久しぶり」
      相棒、GSX-R750に久方振りの日光が眩しく差す。
      その当時、アマチュアからル・マン、WGPで活躍するスズキに惚れ込み、カツカツにローンを組んで手に入れた相棒。
      あの頃は将来も考えず、草レースにツーリングに明け暮れていた、、、
      「若かったなぁ~」
      忘れていた熱いモノが、昔日の興奮と共に甦ってくる。
      最後に乗ったのはいつだったか……
      座り込み相棒のコンディションを確認する。
      タイヤはオシャカ、移動を試みればキチキチと異音、E/Gもタンクも覗けばドロドロ。
      この数年は、なにかと忙しく放置してしまっていた。
      「まずは、お山のカミさんに相談だな」
      私は思い立ち、出掛けることにした。

      「もう一度、バイクに乗ろうと思うんだ」
      私は妻に、献上品のケーキを差し出しながら申し出る。
      「ふぅん。そう」
      妻は興味無さげ言って、ケーキを皿に移す。
      「反対しないのか?」
      「子供も1人立ちしました。私や家計への負担を抑えるなら良いんじゃないです?」
      「……そっか」
      肩透かしながら、テーブルで小さくガッツポーズをとる。
      「事故だけはしないでね」
      妻がケーキを頬張りながら小さく、しかし確りと聞き取れる声で私に釘を刺す。
      「ああ。約束する、ありがとう」
      私も確りと頷いた。

      「うわ! ジスペケナナハンじゃないすか!」
      相棒を持ち込んだショップの兄ちゃんが目を輝かせる。
      「知ってるのかい?」
      「知ってるも何も、初代で~、油冷で~、油冷によって~、他メーカーよりも軽さで~」
      兄ちゃんがまるで宝物を見つけたように饒舌に言葉を紡ぐ。
      「………」
      驚いた。よもや相棒よりも年下であろう若い子たちが、コイツの歴史を語るとはーー
      「そうだよ、そうなんだよ」
      思わず年甲斐もなく子供のように語り合う。
      「しかし、750ってまだ売ってるんだね~」
      ショップに並ぶ最新のSSの中に混じるGSX-R750を見て驚く。
      てっきり、レギュレーションと共に1000ccに駆逐されたと思っていたが……
      「スズキですよ。浮沈を支えた750を切るわけありませんよ」
      「ははは。そうかそうだね」
      その言葉に思わずにやける。
      「あ、そういえば。その750買いたいってお客さん来たんすよ」
      「へぇ~」
      「買われるのも時間の問題っすね~」
      ーーそうか。
      「じゃお願いします」
      相棒を預け、丁寧に見送りまでしてくれた兄ちゃんに手を振る。
      ふと振り返り、並んでいたGSX-R750のことを考える。
      「大事にしてもらえよ」
      老婆心ながら750に檄を飛ばした。

      ボオォォォン!
      水冷には無いガラガラ音と共に喧しい音を奏でる。
      近所の軽いワインディング、久方ぶりの興奮だ。
      懐かしい音、匂い、振動、熱。
      クラッチを握り、軽くスロットルを煽る
      ボォン!ボォン!
      3000回転から始まるタコメーターの中、忙しく針が跳ねた。
      「ハハハハ」
      仕事に追われ、子育てに苦心し、当たり前の大人になるために、いつの間にか忘れていたモノ。
      「帰っていたぜ」
      少しだけ速度を上げる。

      「ふぅ」
      開けた海岸線の駐車場。
      新調したヘルメットを脱ぎ、相棒の横に座る。
      疲れてしまった。
      やはり、こればかりは20年前と一緒とはいかないか、、、
      額から頬に伝う汗を袖で拭う。
      傍らの相棒がチリチリと音を立てる。
      「………」
      見ればカウルやタイヤに所々、剥がれが見えた。
      「お互い年食ったなぁ……」
      ブオオオオォォォン!
      けたたましい音が鳴り響く。
      見れば海岸線の向こうにバイクが見えた。
      ヘッドライトの光が近づいてくる……
      そして、同じように駐車場に入ってきた。
      「え?」
      しかも、何を思ったのか相棒の横に止めてくる。
      不審に思いながら立ち上がる。
      見れば先日の最新のGSX-R750だった。
      跨がるライダーがミラーシールドのヘルメットを脱ぐ。
      「うぃーす」
      ライダーが私に微笑んでくる。
      「ーーは?」
      私は思わず声を上げる。
      「久しぶり父さん」
      ライダーが私をそう呼ぶ。

      はにかむ息子がそこに居た。

      「お前バイク乗ってたのか」
      「うん。実は免許取ったんだ」
      息子と缶コーヒーを飲みながら、久しぶりに語り合う。
      「驚いたよ」
      「驚かせたかったからね」
      聞けば、以前よりバイクに興味はあったらしい。
      しかし、言えば反対させると思い我慢していたとのこと。
      そして社会人となって免許を取り
      、意気揚々とバイクを買ったという。
      「ホントは父さんのジスペケ乗りたかったんだけどね」
      「ほう」
      「でも、コイツに惚れちゃって」
      息子が自分のジスペケを愛おしそうに眺める。
      そうか。お前も相棒を見つけたか……
      「じゃ次は嫁さんだな」
      「うるさいやい」
      「母さんみたいな美人さんを捕まえるんだぞ」
      「はいはい」
      「相手は居らんのか?」
      「あぁ~。さて、そろそろ走るかなぁ!」
      息子がいそいそと準備をし、足早にジスペケに火を入れる。
      「あ、待て。バカ息子!」
      私も急いで準備し、相棒に火を入れる。
      時代を越えて、形を変えて。
      しかし変わらぬ名前と思いを抱いて。
      2台のGSX-Rが雄叫びを上げる。


      #GSX-R750 #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #E/Gのボアストローク変わってないとかマジ!?

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月08日

      59グー!

      空高く10Rが舞う。
      砕け散るライムグリーン、相棒がバラバラに破壊されていく。
      見上げれば地面、空と地面がひっくり返る。
      ついで全身をグラベルに叩きつけられる。
      「ふぇ」
      衝撃に息が止まる、ヘルメットのシールド越しに高速で地面がスライドしていく。
      「終わった」
      昼間にも拘わらず、暗い闇の中へと落ちていく。

      「あぁ、痛って」
      俺は悪戦苦闘し車から降りる。そして足を引きずりながら後部座席から松葉杖を取り出し、一歩一歩前へと進む。
      「ちはっ」
      松葉杖をつき、ショップに顔を出す。
      「お~う、久しぶり。生きてたか」
      店長が大破したバイクをいじりながら手を振る。
      ヨボヨボと近づいていく。
      「ボロボロだな」
      「体に何本かボルト入れたもんで」
      「ロボ○ップ?」
      「人間です」
      傍らのバイクを見る。
      「……ひどいっすね」
      「廃車やな、てかこれお前のやろがい!」
      目の前のバイク、俺の10Rは見るも無惨な姿になっていた。
      フロントカウルは垂れ下がり、シートは抉れ、リアに至っては完全に歪んでドラッグマシンのよう。
      かろうじてライムグリーンでカワサキ車と分かるのが関の山だった。
      「空高く舞い上がったらしいな」
      「ええ、見事にハイサイドしました。ドローンの気分を味わえましたよ」
      傷だらけの愛車に触れる。
      あの瞬間の恐怖がよみがえり、冷たいモノが体に走った。
      「……直すか?」
      「ーー直せますか?」
      「高くつくが、、、出来るっちゃ出来る」
      「………」
      「俺としては買い換えを勧めるの。……そっちの方が儲かるし」
      「おいジジイ」
      「ハハハ!」
      10Rの千切れなかった片割れの目と目が合う。
      リフレクターに写るは、ヘボライダー。
      「ちょっと考えてみます」
      ヨボヨボと車まで戻る。
      「養生せえ、それまでは預かっといちゃるわ」
      店長の言葉に軽く手を上げ答える。

      「ふ~む」
      雑誌でバイクのインプレを読む。
      赤い200馬力オーバーのヤツ、青いレーサーレプリカ、ストファイにモタード。
      動画も見て確認する。
      ストレートの伸び、コーナーでの猫足、電子制御によるGPライダー並みのライディング。
      「これとか良くね!」「メガスポ!メガスポ!」「2st!250!セパハン!チャンバー!ドッグファイト! 」
      バイク仲間が、ここぞとばかりに自分の愛車をプッシュしてくる。
      「う~む」
      なかなかしっくりと来ない。
      ま、そう言いながらも、まだ傷も癒えておらず跨がることも出来ないんだが。
      「ひぃ……ひぃ……」
      リハビリがてら近くのワインディングを歩く。それだけで青色吐息になった。
      「あ無理」
      バス停のベンチに座り込む。
      バイクで走れば、あっという間なのになぁ………
      しばしの間、ぼんやりと風景を眺める。
      頭に浮かぶのは昔日の10Rでのクラッシュ
      サーキットでのライディング。
      間近に迫るカーブ、ギアを落とし1万回転でカーブに進入。
      脱出につれて徐々にスロットルを開けていく。
      確かなタイヤの感触、地面に吸い付くように地面にバンク。
      裏ストレートに差し掛かる!
      一気にフルスロットル!
      脳ミソが置いていかれそうな加速ーー
      が。
      「!」
      突如、イン側よりバイクが膨らんでくる。
      「ウソだろ!」
      ガッツリとブレーキを握り込んでしまう。
      車体が左にスライドしていく……
      そして勢いにより体がカタパルトのように空へ投げ出される。
      眼下で10Rが錐揉みに地面に叩きつけられ激しくバウンド。
      そして俺はーー

      「こええ」
      寒気にブルッと震えた。
      ブオオオオォォォン!
      目の前を1台のSSが凄まじい速さで通過していく。
      「………」
      目で追うも、あっという間に遥か彼方へと消えていく。
      なるほど。ーー良いじゃないか。
      「よっしゃ」
      声を出し、勢いよく立ち上がる。
      スマホを取り出す。
      「あの~、店長。10Rのことなんですがーー」

      4台での連隊走行。
      ○○キロ越えでワインディングを走っていく。
      「ーー」
      先頭の俺はエスケープゾーンへと入る為、後方に手を振る。
      「ふぅ」
      愛車たちを並べて一息つく。
      「おつかれっした」「やっぱ速ぇっすね」「体もう大丈夫なんすか?」
      久しぶりのバイク、良い汗をかくことが出来た。
      「しかし驚きましたよ~」
      後輩の1人が俺のバイクを見ながら、俺に話しかけてくる。
      「まさか、もう一度10R買うとは……」
      ほかの2人も俺のバイクをジロジロと覗き込む。
      俺はもう一度10Rを買った。
      色々考えたが、結局はコイツになった。
      理由という理由は無い。
      強いて言うならば……
      「コイツじゃなきゃダメだったんよ」
      それだけで十分。色んな葛藤や迷いは吹き飛んでしまった。
      「しかし、またイン側空いてましたね」
      「うるせぇ!」
      「ちょっとビビっとんちゃいます?」
      「やかましいわッ!カマ掘んぞ!」
      「おお~こわッこわッ」
      後輩たちが蜘蛛の子散らすようにガードレールの向こうに避難する。

      「じゃ、そろそろ行くか」
      俺はヘルメットのアゴひもを絞め直す。
      「次、俺が前行っても良いすか?」
      「おう、バチバチに煽ったるわ」
      「ひょえ~!!」
      俺とコイツの前を走ることは誰であろうと許さない。
      俺が最強、コイツが最速。
      道端の石くれと化すまで、スロットルを開け続けろ!!
      速きこと、これだけが我が存在証明なり。


      #ZX-10R #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #今年の8耐楽しみです

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月05日

      44グー!

      俺RIDE
      あとがきのようなモノ

      ・FJR1300
      タンデムしながら10日で3000キロを走破出来るらしい。
      何度か愛車たちと連休を使いチャレンジしたが、2000キロが限界だった(ヽ´ω`)
      半信半疑だったが実車を見て理解する。流石グランドツアラー、出来そうなバイクでした!

      ・VFR800
      V4E/G、V-TEC、片持ちスイングアーム、センターアップマフラーというバリバリのSS……。なのにロングツーリングも楽々ok(*゜ロ゜)
      ホンダ驚異のテクノロジーですね🤣

      ・R100GS
      GSのご先祖様!
      広島の山の中、迷ってナビと にらめっこしてたら横を抜かれた後に、わざわざ引き返して下さって道を教えてもらえました😚
      あの時のオフローダーさん本当にありがとうございました!
      重量車での山越えはもう2度としません(笑)

      #FJR1300 #VFR800 #R100GS #俺RIDE #東○海平 #カスタムキャスト

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月05日

      40グー!

      俺RIDE
      あとがきのようなモノ

      ・Ninja 150RR
      まさかのカワサキが2stを出してきた!
      奇妙奇天烈な白煙を吐く忍者、80~90年代の過激さの片鱗を見せてくれるタイムトラベラー。
      KCBMで見た時は、そのタイヤの細さにビビりました(^^;

      ・Firebolt XB12R
      ピュアアメリカンスポーツバイク
      フロントブレーキのリムマウント、フレームが燃料タンク、スイングアームにオイル? など独創性てんこ盛りで大型なのに250クラスの挙動を可能にしたヤベーヤツ😇
      最近は名前を変え、電動バイクとして復活してるらしい。
      流石エリック・ビューエル!
      レース好きすぎ🤪

      ・GAG
      E/Gはバーディー、見た目はレーサーというスズキ渾身のイカしたバイク!
      しかし空気読めない某メーカーたちの後追いによって、コテンパンに叩き潰された可哀想なミニモト(;ω;)
      でも走ってると、たま~に見かけます!
      スズキの冗談を冗談として真に理解した方々、本当に尊敬します!


      #Ninja150RR #FireboltXB12R #GAG #俺RIDE #東○海平 #カスタムキャスト

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月05日

      52グー!

      「行くよ、ジュリー♪」
      私はフリスビーを持つ手に力を込める!
      「それ~!」
      空高くフリスビーを投げる。
      フリスビーめがけ、愛犬のボーダーコリーのジュリーが弾丸のように走っていく。
      見事にキャッチ。
      「よしよ~し」
      褒めて褒めてと帰ってきたジュリーの頭を撫でる。
      じゃもう1回、私は再び空へとフリスビーを放り投げる。

      「サトミ君から連絡来てたよ」
      ドッグランから帰ってきてシャワーから上がると、夫がソファに寝そべりながら報告してきた。
      「ふーん。何て言ってた?」
      冷蔵庫のお茶を飲みながら尋ねる。
      「ザイゼン先生とアズマ先生しんどいって」
      「ハハハ!」
      思わず吹き出した。そんな私の足にすり寄るジュリーを撫でる。
      「あの2人と仕事とか胃にポリープが出来るわ」
      「間違いない。で、来週末はよろしくって」
      L字のソファに座りながら2人でジュリーに構う。
      「分かった。後で連絡しとく」
      「存分に楽しんどいでぅぅぅ!」
      夫がジュリーに顔をベロベロ舐められる。
      思わず、また吹き出した。

      「アサクラ先輩ー」
      後輩が私の名を呼ぶ。
      「ここが○○で、分からないんですけどどうすれば良いですか?」
      「ああ、ここはね。カテーテルをーーで後は内科の先生に指示を仰いで」
      「ありがとうございます!」
      後輩がカルテを纏めて去っていく。
      「忙しそうだな」
      サトミ君が声をかけてくる。
      「ううん。こんなもんだよ、何か頼み事?」
      仕事をこなしながら喋る。
      「んや。日曜はよろしくって言いに来ただけ」
      じゃあの。っとサトミ君が仕事に戻っていく。
      「頑張ってね。2人に負けちゃイカンよ」
      彼に檄を飛ばす。
      サトミ君はガックリとうなだれて、軽く手のひらを上げた。

      「じゃ。一旦休憩でーす」
      先頭を走る店長が道の脇にバイクを停めて声を上げる。
      続々と走るバイクとライダーが停まっていく。
      「ーーふぅ」
      私も一息をついて、愛車のR100GSを停める。
      今日は待ちに待った近所のショップ開催林道ツーリング。
      緩やかなフラットダートをのんびりと走るツーリングに私は参加していた。
      しかし思いの外しんどく、すっかり汗だくになっていた。
      ゴーグルとヘルメットをミラーに引っかけ、ポカリを体に流し込む。
      「お疲れ」
      サトミ君が涼しい顔で話しかけてくる。
      彼の愛車はKTM1190アドベンチャー、ヘビー級オフロードを振り回してこの様子。
      「元気だね~」
      すごいなぁと思った。
      「食べる?」
      サトミ君が溶けかけの塩飴を差し出してくる
      「うん。いらない」
      「ハハハ!だよね!」
      ベンチに座り体力を回復させる。
      汚れた皆の愛車、談笑するメンバーの様子を眺める。

      「どうも、こんにちは~」
      私と同じ女性に話しかけられる。
      「こんにちは」
      とりあえず会釈。
      「とても綺麗に乗られてますね~」
      彼女が私のGSをキラキラした目で眺める。
      「えへ。どうも」
      愛車を褒められてにやけてしまう。
      「BMWが好きなんですか?」
      「うん、そうなんです。仕事柄、ドイツが好きになりまして……」
      「あなたの愛車は?」
      私は彼女に尋ねる。
      「……あそこのです」
      彼女が恥ずかしそうに列に並ぶバイクを指差す。
      「ーーウソでしょ!」
      私は思わず目を疑った。
      彼女の愛車は、GAS GASの真っ青なパンペーラ250だった。
      「渋いね~!」
      「どうも♪」
      しばしオフロードトークに花を咲かせる。
      「オフロード走ってると違う自分に出会えて楽しいんですよ」
      「分かる分かる!」
      「お、なになに? えらく盛り上がってるじゃない」
      サトミ君が出歯亀してくる。
      「お、来たな太鼓持ち」
      「ちょ!その呼び名やめて」
      「フフフ♪」
      「では皆さん!そろそろ出発しまーす!」
      店長が号令をかける。
      ぞろぞろと準備を始める。
      「ではまた」
      「はいッ」
      「俺も俺も」
      林道へと入っていく。

      オフロード走ってると違う自分に出会えて楽しいんですよ
      彼女の言葉を心の中で反響させる。
      「良し!」
      ヘルメットとゴーグルをしっかりと装着。
      GSもといツーリングメンバーの愛車たちが、ドコドコと雄叫びを上げる。
      土と落ち葉を巻き上げて。
      木漏れ日と森林の香りを全身に感じて。
      「心のオフロード入りまーす」

      知らない私に会いに行こう。


      #R100GS #海刊オートバイ #俺RIDE #私RIDE #東○海平 #親戚の看護師の子が結婚しました

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月04日

      42グー!

      日も上がりきらぬ早朝
      「おお、さっむ!」
      俺は両手をこすり合わせながら、相棒のVFRに火を入れる。
      独特なV4サウンドが刻まれ始め、相棒が前方を煌々と照らす。
      「……ハァ」
      軽くストレッチし、パニアケースの中に荷物を詰め込んでいく。
      そしてスマホに目的地を設定。
      「さて行こうか」
      俺は遠くに見える朝焼けを目指し出発した。

      「……マジか」
      俺は空を仰ぐ。
      前後左右に固めるはトラックや普通車。
      あんなに朝早く出たのに、俺は交通渋滞に巻き込まれていた。
      遥か前方で赤いパトランプが光っている。
      どうやら事故らしい。
      「こんな朝っぱらから事故ってんじゃねぇよ、馬○が」
      思わず毒づく。
      肌寒さに耐えられず両手を左右のラジエーターに突っ込む。
      「あったけぇ~、おっと」
      少しだけ渋滞の列が前に進んだ。
      ヨチヨチと前に進む。
      あぁ~しんどい。
      軽く後悔、帰ろうかと思った。
      手持ちぶさたで前の車のリアガラスに映り込むVFRを眺める
      「……うそうそ。そうはいかんよなぁ」
      VFRと会話。
      そして、ほどなくして再び どん詰まりになる。
      一体いつになったらたどり着けるのだろうか、、、

      「イヤッホ~♪」
      緩やかなワインディングをかっ飛ばして行く。
      溜まりに溜まったフラストレーションを絞り出すようにスロットルを回す。
      「ヒョエ~!」
      V-TECが作動。
      ただでさえ官能的なV4サウンドが、より一層に艶やかな音に変わる。
      直後に暴力的な加速にシートから尻がずり落ちそうになる。
      ニーグリップと気持ちを締め直し、前方を確認。
      ウォーミングアップをするように理想のラインをなぞっていく。
      「良いね~!良いよ~!!」
      尻を通して伝わる確かな感触にテンションが上がる。
      今日は調子が良い! 期待大だな!
      スマホのナビを一瞥、俺は目的地を目指し、さらにギアをあげていく、、、

      ンヴァァァァァァァ!
      タコメーターの針は11000!
      V4E/Gの絶叫が轟く!
      みるみる内に速度を上げ、ホームストレートへと進入!
      「ッッッ」
      必死に体をスクリーンに押し込め、スロットルを絞っていく。
      140…160…190…210…230!!
      「つぁ!」
      奇声を上げて1コーナーへ。
      ブレーキで投げ出されそうになりながらも、Gに耐えてバンクさせていく。
      チリチリと身を焦がすような興奮!
      アドレナリンとエンドルフィンがドバドバと出る。

      しかし。
      ーーンババババ!
      E/Gがレブる!
      「ッおぁ!」
      リアが横にずれる!
      しまった! ギアを下げすぎた!
      一瞬で判断、直感と気合いで逆ハンを当て車体を立て直す!
      ーーーー
      何とかハイサイドを回避。
      「………」
      無言でエスケープゾーンに車体を走らせる。
      すっかり牙を抜かれてしまった、、、

      「すぅ~……ふぅ~」
      パドックで地面に腰を下ろして深呼吸。
      早鐘のように脈打つ心臓を落ち着かせる。
      「あっぶねぇ」
      背中に吹き出る冷や汗をタオルで拭う。
      危うくVFRもろともスクラップになるところだった。
      「やっぱ自走で来るのは無理があったなぁ」
      生還した愛車を下から見上げながら呟く。
      足に力が入らず立てなかった。
      まさに生まれたての子鹿だ。

      「危なかったねぇ~」
      近くに居たマーシャルのおじさんが俺に話しかけてくる。
      「どもっす」
      「見事なリカバリーだったよ、マ○ク・マル○スかと思ったわ」
      「ははは…」
      疲れ果てて、苦笑いしか出来ない。
      「まぁ、頑張りな」
      おじさんが俺の肩を揉んでくる。
      ツナギとはいえ、ちょっと痛かった。
      「じゃあの」
      おじさんが満足したのか去っていく。

      「………」
      頑張れねぇ。もうヘロヘロなんだが。
      「クラス下げて、緩く流すか」
      壁に寄りかかりながら立ち上がる。
      「どう思う?」
      凶悪な面構えのVFRに語りかけ、とりあえずパニアの中のモンスターをがぶ飲みする。

      「いいんじゃない?」

      「は?」
      思わず振り返る!
      「………」「………」
      「………」「……ハ!」
      「そうか。お前もそう思うか!」
      よしよぉし~
      VFRのタンクをナデナデしてやる。

      とりあえず飯を食おう
      思えば朝から何も食べてない
      腹が減っては おバンクは出来ぬ
      「ガソリン食わせろ」
      「……5リッターだけな」


      #VFR800 #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #たまにバイクの声が聞こえる……聞こえない?

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月03日

      58グー!

      のどかな田園風景。
      ブオォォーン!
      一台のバイクが飛ばして通過していく。
      Uuーッ!Uuーッ!
      私は甲高いサイレンを鳴らし通過していったバイクを追う。
      「ッ!」
      目標のバイクが振り返り、スピードを落とす。
      私はジェスチャーで後に続くように指示。
      「………」
      うなだれたライダーと共に最寄りの安全な側道に入り停車する。
      「どうもぉ」
      出来るだけ柔和に話しかける。
      「ーーども」
      ライダーがため息混じりに答える。
      「急いでたね~」
      「そっすね」
      「……スピード確認してもらって良いかな?」
      「……」
      ライダーが大人しく液晶に表示された速度を確認する。
      「時速63キロ。ここは制限速度50キロね」
      「はい」
      「免許証をお願い出来まーー」
      私の言葉を遮り、ライダーが免許証を突き出す。
      「ーーはい。ご協力ありがとうございます」
      私は必要な書類を用意し、ライダーと手続きを行う。

      「いじってるね~。カワサキかな?」
      「はい」
      「良い音してたね~。でもね~」
      「ええ」
      「春でシーズンだもんね~」
      「そっすね」
      「………」
      ライダーからの露骨な嫌悪と苛立ち。
      一通りのやり取りを終える。
      「では、安全にね」
      切符を渡し、重い足取りのライダーを見送る。
      回転数高めで低音を響かせながらライダーが去っていく。
      業務に戻る。
      「…ぁ」
      ふと振り返る。
      視線の果て、ライダーが切符を投げ捨てるのが見えた。

      「今日の成果です」
      上司に取り締まりのノルマを提出する。
      「おう」
      上司が犠牲者の名簿に目を通す。
      胃がキリキリと痛む。
      「ご苦労様、今日はなかなかやのぅ」
      「ははは、そうですね。では失礼します」
      引きつった笑みを浮かべ、部屋を後にする。
      「ーーハァ」
      ドッと疲れが押し寄せた。

      俺は交通機動隊の白バイ隊員。
      子供の頃に白バイに憧れて、辛い勉強と訓練に耐え、この職に就いた。
      憧れの白バイ隊員。
      しかし現実は蛇蝎の如く嫌われ、怒りと拒絶を日々叩きつけられる。
      「………おっとイカンイカン」
      仕事の相棒、FJR1300Pを洗い忘れていた。
      大急いで車庫に出向き、洗車を始める。
      「この世で最速のバイクって知ってっか?」
      先輩の言葉を思い出す。
      「白バイよ。誰も追い抜けんし逆らえん」
      皮肉の効いた言葉だ。
      「………」
      泡まみれになった相棒の顔をなぞる。
      バイクは皆、ライダーに望まれて作られてくる。
      かけられる金や愛情に違いはあれど、そのバイクはオーナーに愛されてーー。
      「なぁ」
      ライダーに忌み嫌われる君よ。
      「お前は幸せかい?」
      相棒は何も言わない。
      「……ハハハ」
      思わず乾いた笑いが出た。

      そんな矢先。
      「え? バイクの買い換えですか?」
      機動隊の車検で、俺のFJRが落ちた。
      「う~む。ちょっと酷使しすぎたようやのぉ」
      上司がアゴを掻きながら、バツが悪そうにFJRのシートを触る。
      「参ったのぉ~。まぁ、とりあえず、来週からはCBかVFRで……」
      「………」
      書類にペケが書かれた相棒を眺める。
      「コイツ直すんですか?」
      「せやな……。そうしたいのも山々じゃが、ちと予算がなぁ~」
      ーー良し。
      俺の心にバシッと芯が通った。
      「あの!」
      覚悟を言葉にする。
      「コイツ、俺が買っても良いですか?」

      「マジで行くんか?」
      私服姿の上司が俺に尋ねる。
      「ええ。行かせてもらいます」
      俺はグローブをしっかりハメて、払い下げられたFJRに跨がる。
      俺は相棒を買い、一般仕様に組み直した。
      そして貯まっていた有給を用いて、ちょっとした旅に出ようと思った。
      「今回はありがとうございました」
      色々と迷惑をかけた上司に、深々と頭を下げる。
      「まぁ、楽しんできんちゃいや」
      見送りを受けながら、出発する。

      「ーーおっと」
      追い抜いていく車やバイクを見て、思わずサイレンのスイッチを探す。
      「イカンなぁ」
      これがお前の本来の姿なんだよな。
      法定速度を遵守し走っていく、、、
      「お!」
      対向車線のライダーが俺にヤエーをしてくる。
      「ハハハ!」
      満面の笑みを浮かべ、ヤエーを返す。
      「行こうぜ相棒」
      ギアを落として、ちょこっとだけ加速する。
      山を見に行こう
      海を見に行こう
      キャンプを、ツーリングを、カスタムを。

      さあ、新たな世界へ
      この町を飛び出して
      俺をもっと夢中にさせてくれ

      #FJR1300 #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #白馬の王子様

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月02日

      74グー!

      「 街の風に引き裂かれ 舞い上った夢くずが~」
      俺はゆるりとカーブを曲がっていく。
      「路上の隅で寒さに震え もみ消されてく~」
      口ずさむのは大好きな尾崎豊。
      「立ち並ぶビルの中 ちっぽけな俺らさ」
      「 のしかかる虚像の中で 心を奪われている Ah~ 」
      横を見れば車やバイクが、どんどん俺を追い抜いて走っていく。

      「みんな速ぇな~」
      狭い日本、そんなに急いで何処へ行くんだろうか……
      「お?」
      目的地の看板が見えた。そのまま進んでいく。
      「ども! どもっす♪ ども~」
      警備案内のスタッフさん達に会釈し会場へ入っていく。
      「おおお!」
      眼前に並ぶはGAG、GAG、GAG。
      そしてスズキにヨシムラにSP武川と夢のようなショップが並んでいた。
      「あ、お~い」
      誰がが俺に手を振る。
      「チャカ!」
      同じギャグ乗りのチャカだった。
      「久しぶりやんか、元気しとったけ?」
      「元気よ。てか、今日はギャタナで来たんやね」
      俺はチャカのカタナルックスのギャグをマジマジと見る。
      「やっと仕上がったんよ♪ 今日はお披露目式」
      チャカの目がキラキラと輝く。
      「なるほどね~」
      とりあえず受付へと行き、入場特典などを受け取る。
      「他には誰か来るんけぇ?」
      お茶を飲みながら尋ねる。
      「タカブーやコージーは来るって言ったがよ」
      「ふ~ん……」
      名前を聞きながら、一抹の寂しさを感じる。
      ギャグが作られて30年以上が経ってしまった。ギャグもライダーもすっかり見なくなってしまったなぁ……
      「お~い」
      メイン会場の方でやたらデカい大男が手を振る。
      「「タカブー!!」」
      俺とチャカは同時に声を上げた。
      「生きとったんかワレ!」
      久しぶりの再会を喜ぶ。
      「コージーは?」
      タカブーが駐車場の隅を指差す。
      「あのバカ……」
      駐車場の隅、コージーが派手に愛車をバラしていた。
      「いやぁ。しかしまた皆で会えるとはなぁ」
      全員で会場のグルメを頬張りながら親睦を深める。
      会えない人のことを考えても仕方がない、今は目の前の旧友との再会を喜ぼう。
      そう思ってーー

      「お~う」

      ふと懐かしい声が聞こえた。
      「おいっす! 待たせたのう、ケン」
      そして俺の名を呼ばれた。
      「「「「チョーさん!」」」」
      全員でチョーさんの名を呼ぶ。
      「主役は遅れてやってくる」
      チョーさんのギャグに全員で爆笑する。

      なるほど
      最高のギャグじゃないか。
      笑いに引きつり、涙が浮かんだ目で空を見る。

      綺麗な青空。
      変な形の白い雲が1つ浮かんでいた。


      #GAG #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #っ^∀^)

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年04月01日

      56グー!

      《お前のファイヤーボルト直ったよ》
      バイク屋のヒロからラインを貰ったのは、仕事終わりの電車の中だった。
      「ふむ……」
      どうしたものか?
      今、乗っている電車はバイク屋とは逆方向に走っている。
      時刻は19時。無論、明日も仕事だ。
      「次は~十二本松~十二本松~」
      電車のアナウンス。
      ああ。覚悟を決める。
      「ーー行くか」
      バイク屋に向かうことにした。
      途中下車し、一度清算を済ませてバイク屋への電車に乗り直す。

      「………」
      さて、愛車に乗るなんて何ヵ月ぶりであろうか?
      ビューエルというメーカーは最早存在していない。
      以前はハーレーで看て貰えたが、今ではそれも怪しくなってきた。
      特殊な構造、独創的な設計、ショートホイルベースとVツインが織り成す唯一無二といえる乗り味。
      これに乗ってはもう他のバイクではーー
      「どうしよう」
      ツーリング先で見事にSプラグが弾け飛び、完全にE/Gがオシャカになって途方にくれていたあの日。
      「大丈夫すかぁ?」
      声を掛けてくれたのがアクティーに乗ったヒロだった。
      「たちまちウチに持っていきましょう」
      ヒロがそう言って慣れた手つきでアクティーの荷台にファイヤーボルトを積み込む。
      見れば車のドアにバイク屋の名前が書かれていた。
      「~♪~♪」
      ヒロが安物のオーディオから流れる洋楽に鼻歌を乗せる。
      「あの、ありがとうございます」
      「いえいえ」
      「俺のビューエル結構めんどくさいと思うんですけど……」
      「ああ、忘れてた。自分もビューエル乗ってんすよ~ま、普段乗りはカブの110ですけどね」
      ヒロがチラッと荷台のファイヤーボルトを見る。
      「見た感じE/Gイワした感じですね。馴染みの店はお持ちで?」
      俺は首を振る。
      「あちゃー、やっぱり。最早部品も怪しくなってきましたしね」
      ヒロの店に到着した。
      愛車を店のジャッキに乗せる。
      覗き込むヒロが眉をひそめた。
      どうやら重症らしい。
      「ちょっと待っててもらえます?」
      ヒロが店の奥の客間に俺を座らせる。そしてぬるい缶コーヒーを渡してきた。
      頼んでもないのに、ファイヤーボルトを分解していく……
      「………」
      何となく店を見渡す。
      狭い店内に並ぶはガチガチに仕上がったKawasaki車2台に、全バラ状態で壁にカウルを釣られた……あれはYAMAHAのR1か?
      そして本棚に並ぶのはレースやツーリングの本ばかり。
      「なるほど。本当にバイクが好きなんだな」
      貰った缶コーヒーを飲み干す。
      「ーーあの!」
      店先で屈み、苦悶の表情を浮かべるヒロに声をかける。
      「俺のビューエルお願いしても良いですか?」

      それからというもの、一々確認の電話が来た。
      プラグが~、バルブが~、燃料ポンプが~
      「分かった! 分かった! もうお前の好きにせぇ!」
      もう何か面倒臭くなりヒロに任せることにした。
      そして今に至る。

      「次は~、四谷口~四谷口~」
      最寄りの駅に着いた。
      まるで急ぐ子供のように、走ってバイク屋へと向かう。
      「うぃ~す」
      店先でタバコをふかすヒロが出迎えてくれた。
      「すまん。遅くなった」
      「良いよ良いよ。さぁ久しぶりの相棒と早ぅ会いんちゃい」
      店の中、照明をスポットライトが如く浴びて俺のファイヤーボルトが鎮座していた。
      はやる気持ちを抑え、安くない治療費を払ってーー
      キュル……ドルンドルン!!
      久しぶりの快音に脳まで痺れる。
      「ありがとう」
      そう言って俺はヘルメットを被り……
      「待て待て」
      ヒロがそう言って店の裏へと消える。
      「ナイツー行こうぜ!」
      そして黒いファイヤーボルトと共に躍り出てきた。
      「はぁ? 俺はもう帰るぞ」
      「固いこと言うなよ~。また壊れるかもしれんだろう?」
      「そん時は金返せ!」
      「ハハハ!」
      しょうがないので走ってやることにした。
      「とりあえずサイゼリア行こうぜ」
      「おいおい。隣町じゃねえか」
      ……まぁいいか。
      たちまち2台でナイツーを始める。
      「ひゃっほう~」
      前を走るヒロが、これ見よがしウィリーをやらかす。
      「うわぁ……」
      ドン引きだ、車間を開ける。でも。
      「おらぁ!」
      仕方がないので、俺もウィリーをしてやることにした。

      俺はビューエルが好きだ。
      これまでもずっと
      そしてこれからもずっと……


      #fireboltXB12R #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #エリック・ビューエルに敬意を表して

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年03月31日

      54グー!

      「俺、バイク降りようと思うんだ」
      いつもの朝練を済ませ、馴染みの喫茶店での朝食。
      外を見ながらオキツグが呟いた。
      「ーーそうか」
      私は少しコーヒーをすすり頷く。
      オキツグとは80年来からの付き合いだ。
      時代が代わり、愛車が換わり、そして自分達が変わろうとも、バイクに乗り続けてきたバイク仲間。
      その彼がバイクを降りると言う。
      「ーー理由は聞かんのか?」
      オキツグは視線を戻さず尋ねる。
      「聞いて欲しいのか?」
      私も揺れるコーヒーの水面を見つめ問うた。
      「………」「………」
      会話もなく静かになる。
      ふとオキツグに倣って、外を見る。
      朝日に照らされ、オキツグの89NSRと 私の96Γが目映く輝いていた。

      考えてみれば彼も私も齢60に届くほどに生きてきた。
      昨今では高齢者の事故が連日のように糾弾され、免許の返納を声高らかに叫ばれている。
      「私はそんなに老いぼれてねぇ」
      なんて思っていたが、、、
      その矢先、私もヒヤッとする場面があった。
      「敵わんなぁ」
      寄る年波には勝てぬと悟った。
      オキツグもそんなところだろう……

      「さっき思いっきりライン外してたもんなぁ」
      オキツグに野次を飛ばす。
      「うるせぇ。外に膨らんで対向車線に、はみ出たお前に言われたかねぇわい!」
      倍の野次が返ってきた。
      お互いに苦笑。
      「NSRはどうすんだ?」
      「お前にやるよ」
      「要らんわ、あんなチャンガラ。それこそ事故るわ」
      「何を~! お前こそ、あんなガッタレ売り飛ばせ!」
      オキツグと細やかな舌戦を楽しむ。
      「……貰ってはくれんか?」
      オキツグの真剣な眼差し。
      「ああ、分かったよ」
      ーーも ら っ て や る よ。

      「………」
      ガレージに並ぶ3台を眺める。
      2台は数えきれないほどの転倒により ガワはボロボロ。
      スクリーンやメーターは曇り、シートには所々パッチが当てられている。
      「………」
      次いで自分の姿を見る。
      黒ずんだクシタニに、シワシワの手の甲、立ち上がれば立ち眩む頭。
      似たようなもんだな。
      「世話んなったな。また来るぜ」
      丁寧に2台にカバーを被せ、その頭をポンポンと撫でる……そして。

      傍らに並ぶもう1台。
      Ninja150RRをガレージより出す。
      「ッしょ」
      奥のチョークをONし、キックを引き出して跨がる。
      「ーーッそいや!」
      一気に蹴り落とす!
      パリパリパリパリッ!と聞き慣れた音。そして控えめに白煙が立ち上る。
      ヘルメットのアゴひもを閉め直す。
      「いつ降りられるんですか?」
      ふと高齢者教習での若い教官の言葉が脳裏に浮かぶ。
      「そりゃ~」
      狼煙を上げる忍者をしばし眺めて。
      「その時が来るまでよ」
      今日も私は朝練に出かける。

      バイクで人様に迷惑をかけてはならぬ
      イく時は1人で行くべし。
      クる者 去る者を拒むことなかれ

      未だ走る君よ、その道に光あれ


      #Ninja150RR #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #最後の2ストローク

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年03月28日

      44グー!

      俺RIDE
      あとがきのようなモノ

      ・GSX-R250S KATANA
      弟マンの愛車。20歳を前に自分よりも年上のバイクに乗る生粋の旧車マニア(´ー`)
      F1もかくやと言うほどのスクリーマーなヨシムラサウンドを奏でるマシン
      ガンメタの君よ、どうか君のバイクライフに幸あれ

      ・VTR1000F
      ホンダ車の中での万能を意味するFの称号を冠するマシーン。
      1度、試乗会でモリワキマフラーのヤツに乗りましたが、直4には無いアクセルレスポンスと しなやかな車体に右手の判子ががが( ^ω^ )

      ・HAYABUSA X-1
      個人的に大好きなメガスポのコンプリートマシン。
      鈴鹿8耐で、実車を舐めるように舐めるように見てました(´∇`)
      Xフォーミュラー、今一度やってくれませんかね~😚

      ・TORNADO S-1
      ジスペケのコンプリートマシン。
      カーボンマシマシな赤黒なボディ、凶悪な面構え、ホンマしゅき🖤
      ヨシムラはカタナ1135が何かともてはやされてますが、他のマシンたちもカッコいいなぁ~⤴️
      今年の8耐も応援してます🎵


      #カタナ250 #VTR1000F #隼X-1 #トルネードS-1 #俺RIDE #東○海平 #カスタムキャスト

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年03月28日

      42グー!

      俺RIDE
      あとがきのようなモノ

      ・Ninja H2
      カワサキのヤベェバイク。
      KCBMで何度か見かけ、オーナーさんと喋りましたが本当に目を奪われました(*´ω`*)
      万年平社員の僕にゃとても買えませんが、、、
      カワサキ乗りたる者、1度は乗ってみたいと日々妄想する毎日

      ・VTR1000SP
      ホンダが珍しくぶちギレて出した、初心者お断りのHRCの秘蔵っ子。
      12Rで高速を走ってて あっという間に抜かれ、負けじと追いかけるも付いていけず、、、
      トンネルに木霊するVツインの野蛮なサウンドはスゴかったです(小並感)

      ・DragStar250
      以前一緒に仕事してた連れの愛車。
      シルヴィー、ジョナサンでストレートでチギるも、コーナでベタベタに煽られて(笑)
      バンクセンサーから火花を散らし、ミラーにパッシングしてくる あやつは今も何処かで走っているのかな?



      #NinjaH2 #VTR1000SP #DragStar250 #俺RIDE #東○海平 #カスタムキャスト

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年03月28日

      48グー!

      「会長、たまには休んでください」
      部下が机に寄りかかる私にカバンと車の鍵を渡してくる。
      「いや、しかしだな」
      私はやんわりと断り、目の前の資料に目を……
      「最近働きづめだったでしょう? 何でも1人で抱え込むのは悪癖ですよ」
      部下に書類を奪われた。
      「……」
      「先方との予定は私らで承ります。せっかくの春、愛人様方と遊んでらっしゃって下さい」
      「……分かった」

      「むぅ」
      退社して空を見て、思わず日差しに目が眩む。
      貯まっていた仕事を片付けると、久しぶりの休みを貰った。
      「愛人様方ねぇ~」
      言われた通りに自分のガレージに赴く。
      「ふぅむ!」
      そして重たいギロチンのようなシャッターを開ける。
      ガレージの中に光と風が吹き込む。

      「よう。変わらずお前たちは美しいな」
      黒く妖しく艶かしく、静かに佇む2台の愛車に挨拶をする。
      ガレージの壁に掛けていたツナギとヘルメットを身に付ける。
      2台のコンディションを確認。

      まずはHAYABUSA X-1との色事を始める。
      「ーーくぅ」
      Xフォーミュラーのモンスターマシンを振り回す。
      圧倒的性能を存分に堪能!
      跳ね回る針、耳と芯を震わす声、ヨシムラの誇りを再確認する。
      「……ハァ」
      ラジエターファンが回り、ユラユラと陽炎を上げるX-1を納める。
      すっかり汗だくになってしまった。
      自販機のポカリを飲み干す。
      そして傍らのもう1台、TORNADO S-1に跨がる。
      「ーーお待たせ」
      姫が久しぶりのイグニッションに雄叫びを高らかと上げる。
      「ーーッゥ!」
      パワーウェイトレシオ1.0に迫る過激な姫様に胆が冷える。
      コーナーとストレートに息もつけず、神経をタイヤとアクセルコントロールに集中!
      「ぁ」
      途中、登りの左バンクでMAX-Bomberとすれ違う。
      しかしとてもヤエーは出来なかった。

      「ふぅ~」
      2台の愛人との蜜月を済ませ、1人ガレージで煙草を吹かす。
      ジュークボックスを模したスピーカーから音楽を流し、フォールディングチェアに深く体を預けて空を眺める。
      「美しい」
      暮れる空より差す光に見惚れる。
      「あ~マントルが~饒舌に火を吹き上げて~」
      思わず流れる音楽を口ずさむ。

      ヴアァァァン!
      遠くよりマシンの雄叫びが聞こえた。
      先ほどのすれ違ったMAX-Bomberが帰ってきたのかもしれない。
      「さてと」
      私はどちらともなく跨がる。
      「もう一度その声と力を魅せてくれ」

      ヨシムラ
      その名前と誇りを感じて
      私は再び躍り出る

      #ヨシムラ #隼X-1 #トルネードS-1
      #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #白虎野の娘 #平沢進#コンプリートマシンLOVE #XX-BOMBERが欲しい #MAX-Bomberも欲しい

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年03月28日

      52グー!

      人生の大きな岐路を前に、あの人に会おうと思った。
      「…じゃあ。行ってくるね」
      玄関で見送る母に短く告げる。
      「行ってらっしゃい」
      母がそう言って私のヘルメットを差し出してくる。
      ーーうん。
      ヘルメットを受け取り、愛車のVTRに火を入れる。
      朝日に照らされながら、Vツインのミットを打つようなパルスが刻まれる。
      黒いカウルに朝露が滴る。
      「あの人によろしくね」
      母が目を細め、アンニュイな笑みを浮かべる。
      無言で頷いた。
      ーー行くよ。
      私はタンクを軽く撫で、昇る朝日を目指し出発した。

      私と母は2人で生きてきた。
      父のことが気にならなかった訳では無かったが、女手一つで育ててくれた母を思うと、聞こうとは思わなかった。
      そんな人生の中、高校の悪い先輩のバイクにタンデムした時に転機が訪れた。
      「どや!ホマレ恐いか!? オモロいやろ!」
      先輩の言葉に答えることが出来ない。
      私の中で燃えるようなナニかが、のたうち回っていた。
      「……面白かったです」
      先輩に短く感謝を述べ、満足そうに去っていく先輩を見送る。
      その後、すぐ車校に入った。
      そして免許とバリオスを手に入れて走り回った。

      そんなある日。
      夜走りを終えて、家に帰ると母に呼び止められた。
      「あんたバイク乗ってるの?」
      母の言葉が私に刺さる。
      別にバイクを禁止されてるわけでは無かったが、なぜかとても心が傷んだ。
      「怪我だけはしないでね」
      母の泣きそうな顔と言葉。
      「うん。気を付けます」
      私は頷くことしか出来なかった。

      そして歳を重ね、二十歳を過ぎて人生の大きな岐路に差し掛かり。
      「あなたに話が有るの」
      母が改まって。
      「お父さんについて。どうか聞いてね」
      話をしてくれた。
      初めて自分の父のことを聞いた。
      どんな人だったのか。そして母がどう思っていたのか、今どう思ってるのか。
      「ごめんね……本当にごめんね」
      涙ぐむ母を前にして、私は決心した。
      「…ねえ」
      母の手を握る。
      「お父さんに会いに行ってもいい?」

      私は桜の下、なんとなく頭上の空と桜を眺める。
      父と会った。もっと言えば、父の経営するカフェに行った。
      「あの…えっと。VTR1000Fカッコいいね」
      引きつった笑みを浮かべた父。
      「ありがとうございます。そちらのSPもカッコいいですね」
      私は心臓が飛び出しそうになる緊張と、上擦る声を隠す為に憮然と答える
      「…ありがとう」
      モソモソとコーヒーを煎れる、カウンターの中の父を見つめる。
      ーーよし。
      覚悟を決める。
      「……待ってます。ご馳走さまでした」
      私は父を呼び出した。

      そして。
      「じゃ話を聞こうか」
      桜の下、父が苦笑を浮かべて私を見つめる。
      「来てもらってありがとうございます。」
      私は頭を下げる。
      「初めまして、私は魚谷ホマレと言います。……そして」
      「坂本ショウマさん。私はあなたの娘です」
      私は説明をすっ飛ばし本題を述べる。
      「ーーやっぱりか」
      父…ショウマさんが遠くを見つめる。
      私は一通の手紙をショウマさんに差し出す。
      「私、結婚するんです」
      「……は?」
      「結婚式に来てください」
      「ーーッえ!?」
      ショウマさんが目に見えて取り乱す。
      無理もない。
      いきなり娘が現れて、突然父となり、あまつさえ結婚式に来いと言うのだ。
      招待状を前にモニョモニョと口ごもる。
      「私はあなたを許しません」
      私は正直な言葉を吐露する。
      「………」
      ショウマさんが私の言葉にハッと顔を上げ、そして唇を噛む。
      「でも、もし貴方が私の父親として」
      ーー母の愛した男性として
      「来てくれるのなら」
      ーー頑張ったお母さんに会ってくれるのなら
      「あなたを許そうと思います」

      「……」
      ショウマさんが目を伏せる。
      俺が? 今さら? どの面をさげて?
      そんな葛藤が見てとれた。
      「だめ…ですか?」
      「う~ん、、、」
      ショウマさんが口を手で覆い、深く深く思案する。
      そんな様子を見てーー
      ダメなの? 来てくれないの? 私は? お母さんは?
      と、思わず目頭が熱くなって。
      「ーーねえ」
      思わずうつむく。
      「一緒に行こうよ お父さん」
      視界がゆがむ。
      「家族……なんだよ?」
      私はショウマさん……お父さんに震えながら招待状をーー

      「ーー分かった」
      お父さんが招待状を受け取った。
      「ほら。涙を拭きなさい」
      そしてハンカチで私の目尻を優しく撫でる。
      「ホント。そういうところはホノカそっくりだなぁ~。そうやって彼氏君も落としたのかい?」
      「……ヒミツ」
      ふと私とお父さんの間に風が吹き、散っていた花びらが舞い上がる。
      「なぁ、、、その、ホマレ?」
      お父さんが おっかなびっくりに私の名を呼ぶ。
      「ちょっと走らないかい? お前も分かるかもしれないが、バイクに乗ると言葉を交わさなくても気持ちが伝わると思うんだ」
      「俺の走りで気持ちをお前に伝えたい。ーーだから」
      お前の気持ちを俺にぶつけてくれないか?
      「分かった」
      私はぐちゃぐちゃになったメイクをジャケットの袖で拭う。
      「私の気持ちを伝えるね」
      「おう! どんと来い」
      「私速いよ~♪」
      お父さんと今までの時間を取り戻すように語り合う。

      ~~~~
      「ちなみに、お前のお婿さん。俺の義理の息子はバイクに乗ってるのかい?」
      「うん。私よりも速いよ♪」
      「なにぃ! それは聞き捨てならんな~!」
      「相棒は何だ! 1000トリか? まさかR1か?」
      「H2~」

      桜の名所に親子のエキゾーストノートが響き渡る。
      父が前に、娘が前に。
      舞うは花びら、バージンロード。
      2台のVTRがラインをクロスさせ走る。
      今やっと。その手に然りと勝利を掴んで……


      #VTR1000F #海刊オートバイ #俺RIDE #私RIDE #東○海平 #(ヽ´ω`)

    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2020年03月25日

      50グー!

      「ガアアアアアァァァァ!」
      振動と爆音と風切り音に気が狂いそうになる
      スロットルはフルスロットル、スピードメーターは頭打ち、回転数は15000に届きかけ
      ……なのに。
      遥か前方でテールランプがチラッと光る。
      「あのバカ! 何キロ出してんだ!」
      まるで追い付けなかった。
      「ンンンン」
      最早、言葉とも言えぬ声を出して身を屈めて、一心不乱に前に進んでいく。

      20歳間近にしてカタナ250を買った。
      曰く小刀。
      兄貴のカタナ1100に影響されたのもあったが、カタナというモノに一目惚れした。
      自分よりも一回り年上のバイクに乗る。
      ーーそんな矢先に。

      「カタナのイベント有るけど行くか?」
      兄貴からの誘い。
      「良いね! 行こうか」
      軽い気持ちで、その誘いに乗った。
      福岡から静岡までのツーリング。
      いつもヘラヘラしてる兄貴、アイツが行けるなら俺も大丈夫だろう……
      そう思っていた。

      が。
      「アアアア! 恐ェ! 壊れる!壊れる!」
      現実は甘くなかった。
      兄貴とカタナ1100に付いていけない。
      圧倒的な技量と排気量の差を思い知らされた。
      益田に付く頃には体力も気力も底を尽きかけていた。
      「おお、お疲れ。今日はここで休むか」
      俺とは引き換え、兄貴の元気なこって……
      宿で風呂と食事を済ませ、泥のように眠りにつく。

      そして翌日。
      心の大半を後悔に蝕まれながらも意地と気合いで静岡を目指し出発。
      「ーーー」
      もはや何も喋らず、只々走り続ける。
      「~♪~♪」
      たまに蛇行運転を行う兄貴を見ながら急速にカタナ250に体を慣らしていく。
      その甲斐も有ってか、今日は舞鶴までたどり着くことが出来た。
      「はぁ~」「ふぅ~」
      兄弟で宿の湯船に浸かり、疲れを吐き出す。
      「だいぶ走ったのォ」
      「せやね~」
      「まさかマジで付いてくるとは思わんかったでよ」
      「兄貴こそ、ちったぁ手加減してくれると思ってたがの」
      「ハハハハハ!」
      「笑い事じゃねぇわ、バカ」
      ふと空を眺める。
      「明日は晴れるらしいで」
      「マジか、最高やな」
      そんな会話をし、今日も泥のように眠りに付く。

      そして当日。
      「っしゃあ! 安全に行くぞ!」
      「おう!」
      静岡に向けて出発する。
      「~♪」
      ご機嫌な兄貴を見て
      「~♪」
      俺もご機嫌な運転。
      「お、カタナ400じゃ」
      ミラーを見れば、後方にカタナ400が付いてきていた。
      「おおおお!」
      銀に黒に赤に青にカーボン。
      刀に脇差しに短刀、小刀、カッターナイフに彫刻刀。
      目的に近付くにつれ、どんどんカタナが集まってくる。

      ブーン! ブォーン!
      スリ抜いていくカタナにヤエーを飛ばす
      ーVーーV
      たくさんのヤエーが返ってきた。
      「アハッ♪」
      思わず笑みがこぼれた。
      目的地が目に写る!
      「来たぜ浜松! 待ってろよ~」
      ギアを落とし一気にアクセル!
      兄貴や周囲のカタナをぶち抜く。

      「俺が一番乗り!」
      諸手を上げて、のぼり旗を通過して行く。
      気分はまさにグランプリライダー!

      刄 KATANA Meeting2020
      俺はカタナ乗り
      今再び鬨を上げる!


      #GSX-R250SKATANA #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平 #カタナ250 #カタナミーティング

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