
マリン後輩
▼所有車種
-
- Z125 PRO
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Rainy Wet Missile Tourer ZZR400限界難民
時代遅れのバイクブログやってます
「 #マリン後輩の最速日記 」 見てね( ◜‿◝ )♡
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冷え込む秋の夜長は23時。
軽く覚悟を固めて愛車に跨がる。
世間の皆様への迷惑を考えて、手短に暖気。
目的地に向けて愛車を走らせる。
しばらくのツーリング。
「うぉっと」
ヘルメットの顎下、襟から吹き込む夜風に身震いを一つ。
そして、これからの事に思いを馳せて、静まり返った国道をダクダクと進んでいく。
目的地が見えてきた。──それは。
「到着」
立ち食いそばであった。
手早く向かい側の駐輪場に愛車を停めて。
「いざ」
一切の迷い無く、動きに淀みを見せず券売機に小銭を投入。
吐き出される半券を握りしめてカウンターへ。
「三ツ矢そば」
しばらくの待機。
「へい、三ツ矢そば1丁」
仏頂面の大将から丼を受け取り、カウンターの隅へと移動する。
「──イタダキヤス」あとはただただ。
ハフ!ハフ!ズルッ!!ズルルルル!
喰らう、ただ喰らう。美味い。
途中火照った口と体からのSOSに、お冷やを流し込む。
たまらない。
っと、立ち食いをしていたら。
──ドンッ!
背中より伝わる衝撃。思わず、シタタとカウンターで腹を打つ。
振り返る。断っておくが、元来立ち食いで他の客の顔を見るのはご法度である。しかし、自らの立ち食いを邪魔されたからには、その無頼漢の顔を拝まずには居られなかった。
「熱いところを貰おうか」
「おっと済まないね、ネギ抜きで頼むよ」
俺は思わず息を飲んだ。
「……月見の銀二、かけの完七……だと……」
伝説の立喰士がそこには居た。
「…お待ち。月見、かけね」
丼を渡す大将の腕に玉のような汗が吹く。
銀二と完七が食らう、月見とかけを食らう。
その姿、その所作、立ち食いの究極形がソコには有った。
見事という他無かった。
立喰士とは成ろうと思って成るものでは無い。
立喰士とは、おしなべて立喰士ゆえに立喰士と成り得るのだ。
「ご馳走さん、寒い時はこれに限るね」
銀二と完七が店を後にする。
伝説の立喰士の立ち食い、思わず俺の頬にハラリと汗が伝った。
「おい、そこの若いの」
突如、出ていく銀二に話しかけられる。
「そばが冷めちまうぜ」
俺の心臓が早鐘を打つ。
顔から吹き出るは滝汗、余りの羞恥に丼で顔を隠すが如く一気にそばもスープもキツネもタヌキも胃へと流し込む。
「ご馳走さん」
トボトボと俺も店を後にする。
湯気が上がりそうなほどに温まった顔にヘルメットを被る。
「──はぁぁぁ」
顎ひもを締めるために見上げた夜空。
ヘルメットで見切れた天頂にフォーマルハウトが輝いていた。
#Z125PRO #俺RIDE #東○海平 #立ち食いそば
#立喰士