僕のリアル先輩は12Rを80諭吉で押し付けてきたの投稿検索結果合計:1枚
「僕のリアル先輩は12Rを80諭吉で押し付けてきた」の投稿は1枚あります。
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僕のリアル先輩は12Rを80諭吉で押し付けてきたの投稿一覧
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Ninja ZX-12R
2022年09月04日
43グー!
⚠️⚠️⚠️⚠️
今回は話が長引いたので前編、後編で分けてます
(´ε`;)ゞ
どちらか一方でも話としては上手くいってる…はず😅
前編はーじまーるよー
バンピーな山陽道を300キロオーバーで疾走っていく!
時刻は真夜中、貸し切りのような最高の道路コンディション。
愛車ZX-12Rが俺を乗せて風を切り裂いて征く!
凄まじい速さで風景が流れる。
ヘッドライトをビカビカに焚いて、爆音と暴風の中をハンドルにしがみついて疾走っていく。
「ヤッベェ! 全ッ然見えねぇ!恐ェェェ!」
眼前に広がるは暗闇、しかしスロットルは緩めない。
意地と根性と度胸と見栄の4気筒、アドレナリンとエンドルフィンのハイオクガソリンで脳ミソと心臓をブチ回すッ!
ハンドルのスマホナビを一瞥。
「よっしゃおらッ!!!!」
青森まで、あと1000キロ!
真面目に頑張ることにホトホト疲れた。
机にしがみつき、青春をドブに捨てた10代。
高収入な一部上場企業に飛び込み、死に物狂いで働いた20代。
努力はいつか報われる。
諦めなければ夢は必ず叶う。
それを信念に頑張ってきた。
……頑張ってたんだけどなぁ~
30代になった矢先、ソレは訪れた。
「……ごめんなさい」
近所のファミレス、テーブルの向こう側で頭を下げる俺の婚約者、そして。
「許してくれ!」
深々と頭を下げる俺の大親友。
「金は払う!だから俺達を許してくれ!」
対面の2人がテーブルに頭を擦り付ける。
「……そうか」
俺は店の外を眺める。
曇ったガラスに反射して、テーブルの下に、見えるはずもない2人の固く結ばれた手と手が見えた気がした。
これからはより一層、仕事に励もう。で目の前のボケ共を見返そう、そう心に決めた。
だ・け・ど。
「すまない、俺やっちまったらしい」
直属の上司が俺に勢い良く頭を下げる。
聞けば、会社での派閥争いに負けたというではないか。
しかもそれだけに留まらず、なんと1000万単位のチョンボの片棒と、アジア圏への長期出張を押し付けられたらしい。
「俺はもうオワリだ、お前も俺を切れ」
やつれた上司の顔。
入社してこの人にはお世話になった。
仕事のイロハを叩き込んでくれた、ミスをした時は叱ってくれた。そしてその後は決まって家に呼んでくれて、奥様特製の料理を振る舞ってくれた。
バッティングセンターで鬱憤を共に晴らした。休日にはバイクでマスツーにも出掛けた。
「先輩」
俺は思わず上司、、、先輩の肩を。
「ダメだ」
先輩の睨み付ける眼差し。
「─────」
「─────」
「お世話になりました」
俺は元上司に頭を下げた。
新たな部署での仕事は、それほど苦労なく馴染むことが出来た。
そんなある日の昼休憩。
部内での広報で元上司が正式にアジア圏の支部に配属されることを知った。
「……そうかぁ」
それからしばらくして俺は仕事を辞めた。
「なぁ、俺のバイクを貰ってくれないか?」
先輩の激励会&俺のお疲れ会での一幕、ベロベロな先輩が俺に訊ねる。
「え?あの12Rですか、ええ~」
「頼むよ~」
「俺より運転上手ェ先輩でも手焼いてんでしよ、俺に扱えっかなぁ~」
「お願いだって~」
「あ、そだ!先輩も仕事辞めて俺とバイクで旅に出ましょうよ!でぇ~その様子をヨウツベに~」
「頼むわ」
ふと先輩の言葉に違和感を感じ、先輩の顔を見る。
その顔は真っ赤だったけど真剣だった。
「承りました」
俺の言葉を聞くと、先輩は顔を崩して。
「ありがとう!ありがとう!」握手を求めてきた。
「そのかわり」俺は先輩の手を握って。
「代金として、俺の退職金を貰ってくれませんか」
そりゃお前、、、と先輩が。
「お願いします」
俺は先輩の目を見る。
「ありがとう!ありがとう!ブヒィ!」
先輩が感謝と変な嗚咽を漏らす。
「良いんです!良いんです!先輩も頑張って!ズビビ!」
俺も謝辞と変な嗚咽を漏らした。
後日。
「じゃあ、12Rを頼むな」
「了解しました!」
先輩から愛車のZX-12Rを受け取る。
「可愛がってもらえよ」
先輩が愛おしそうに12Rのタンクを撫でる。
「じゃあな!」
先輩がゆっくりとした足取りで帰っていく。
「先輩!」
俺は去っていく先輩の背中に声をかける。
「マジでお世話になりました!また!絶対にまた!」
俺は一生懸命に手を振る!
「おう、またな」
先輩も手を振ってくれた。
「また!絶対にまた!」
俺は先輩が見えなくまで手を振り続けた。
2ヶ月後。
「あ~走った走った」
俺は12Rでのツーリングを終えてヘルメットを脱ぐ。
しっかしアレだな。聞きしに勝ると言うか………。
「ZX-12Rはバケモノか」
俺は12Rのタンクを撫でる。
「明日はどこ行くかなぁ~」
なんて、明日の予定を立てながら、アパートのポストに手を突っ込む。
「あん?」
なんかハガキが来ていた。
どれどれ、、、
「──」
先輩の葬式を伝えるモノだった。
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