ハッシュタグ セロー乗ってはしゃぐ29歳児のカスタム・ツーリング情報1件

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    「セロー乗ってはしゃぐ29歳児」の投稿は1枚あります。
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    セロー乗ってはしゃぐ29歳児の投稿一覧

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    • マリン後輩さんが投稿したバイクライフ

      2022年05月21日

      53グー!

      「お父さんは認めません」
      父が私の懇願に憮然と言い放つ。
      「なんで!? 友達はみんな乗ってるし私もバイク乗りたい!」
      思わず声を荒げる。
      「ダメです。オートバイなんて認めません」
      「クマキチ君はオートバイで事故を起こして、大きな傷が残ったと言うじゃないか? そんなモノに娘を乗せようとするバカが居るか」
      ふんすッ! と父が鼻を膨らませる。
      「アレは違うよ、アレはクマキチが彼女とタンデムしながら乳繰りあおうとして事故ったんだよ」
      必死に説明。しかし。
      「乳繰りあうだとッ!? お前!そんなことをやろうと言うのか!」
      父のボルテージが上がる。
      「違わい!もういい! このバカ親父!」
      もう知らないッ!!!
      私は立ち上がり飛び出す!
      「コラッ!待ちなさい!」
      追いかけてくる父を振り切って。
      ド! ドドン!
      愛車のセローを叩き起こし!
      「わぁぁぁぁぁ!」
      私は走り出した。


      「なぁ、セロー買わんか?」
      始まりはゼミの先輩の言葉だった。
      「セロー? 何ですかそれ?」
      私は首を傾げる。
      「バイクだよ、バイク。スッゲェ楽しいぜ」
      先輩がニッコニコしながらバイクの魅力を語る。
      「あの私、バイクの免許持ってないですけど……」
      「まぢ? じゃあ取ろうぜ!」
      「ええ~、、、でも、、、」
      ちょっと困惑。
      「そだ!週末に山行くからさ、付いてこいよ」
      しかし、先輩はそんな私を無視し話を進める。
      「いや、だから」
      割とイライラ。
      「じゃあ日曜の朝な」
      先輩、満面の笑み。
      「……はぃ」
      押しきられてしまった。

      そして明けて日曜日。
      「お待たせ~」
      待ち合わせ場所に先輩がやって来る。
      「……え?」──これ?
      先輩の跨がる細っいバイクに面を食らった。
      「さ、さ!乗れ乗れ!」
      先輩がポンポンとシートの後ろ側を叩く。
      「───」
      平均台みたいに細いシート……
      恐る恐る乗ってみる。
      「ほな行くで~」
      トコトコと走り出す先輩にしがみつく。
      「恐いか? カシマぁ」
      頭を縦にブンブンと振る。
      「ガハハハハ!」
      先輩がスロットルを回す!
      ドンッ!セローが加速し、ずり落ちそうになる!
      「キャアアアア!」
      ○すぞ!
      気持ちを込めて、しがみつく手で先輩の横腹を握り込む!
      「わ!痛てぇ!痛てぇって!ワハハ」
      先輩は悲鳴をあげながら笑った。

      先輩にしがみつきながら山へと入っていく。
      途中で先輩の友達たちが合流。
      みんな細っいバイクに乗っていた。
      えっちらおっちら言いながら山を進んでいく。
      途中、先輩がコケる。
      私も巻き添えで濡れた地面にキスをする羽目になった。
      他の先輩たちにもタンデムさせてもらい、キャンキャン言いながら林道ツーリングなるものを味わわされる。
      最初はもうテンションダダ下がりで文句言って帰ろうと思った。
      でもいつの間にか。
      「ギャハハ」「ゲラゲラ」「ケタケタ」
      泥遊びにはしゃぐ子供のような先輩達と同じく。
      「ワハハ」
      私も笑っていた。
      途中……
      「カシマ、ここはお前が行け!」
      いきなり先輩が私に運転の交代を命令してきた。
      目の前には浅く抉れた轍の獣道。
      「やってやろうじゃないですか!」
      受けて立とう!
      無免許も忘れ、その場のノリに圧されセローに跨がる。
      *これはフィクションです*
      *無免許での運転は絶対に止めましょう*
      え? これ高ッ! 足が……足りん!
      ローに入れフラフラしながら進入!
      ガックン!ガックン!と揺さぶられながら。
      「わ!わ!わ!」ブィン!ブィン!
      見様見真似で獣道を進んでいく。
      「カシマ!ビビるな!」
      「そだ!カシマちゃんファイト!」
      「行け!行け!行け!」
      「は!はい!」
      ウルセェ! ○すぞ!
      ………………
      「──出来ちゃった」
      しゃにむにやってたら獣道を走破した。
      振り返り自分が走った獣道を見る。
      ものの数十メートルの道、でもそれはとてもとても輝いて見えた。
      「やったなぁ!カシマ」
      先輩たちが私に追い付いてくる。

      「ヤァッッッタァー!」
      思わず両手を上げてガッツポーズ!
      だがしかし。

      ガックン!

      ハンドルから手を離したためにエンスト。
      そのままセローと共に地面へと倒れる。
      「カシマ!」
      先輩たちが私に駆け寄る。
      「大丈夫か!?」
      先輩たちが私を救助し私の顔を覗き込む。
      「ヘヘヘ」
      私は笑った。


      「──うん」
      「─はい。気が済んだら帰ります」
      「分かってる。私こそごめんね」
      飛び出した後、鬼のように掛かってきていた父の電話に出る。
      怒声、困惑、そして心配。
      電話越しの押し問答。
      少しばかり上擦った父の声に心がヂクヂクと痛んだ。
      「……うん。じゃまたねパパ」
      電話を閉じる。
      「ハアァァ~」
      飛び出し登った山の上、眼下の絶景を見ながらため息。
      なかなかコッチも前途多難ですね。
      他人事のように漏らして、セローの横に座り込む。
      ふとセローを見ると、小さな傷が目に付いた
      傷を優しく撫でる……
      「ん?」
      ふと視界の端に何かが映る。
      ナズナの花が咲いていた。
      失礼して一房を手に取ってみる。
      「知ってるか?ナズナって食べられるんだ」
      いつぞや父とピクニックに行った時の記憶がよみがえる。
      「春の七種にも使われるくらいで、生で食べるととっても甘いんだ」
      「………えい!」 パクッ!
      ナズナを思いきって頬張る!
      「ンうぇッ!」ペッペッペッ!
      すんごく不味かった。
      口を水筒のお茶で濯ぎ、えずきに溢れた涙を拭う。
      「文句言ったろ」
      ヘルメットを被り帰宅の準備を始める。
      ──ポッ
      スマホの画面にメールが届く。

      今日の晩御飯はお前の好きなのも
      早く帰ってきな

      「ぷはっ!」
      パパのメールに苦笑。
      しょうがないなぁ~、
      登ってきた道をゆっくりと下っていく。
      下る道の途中、見落としていた花が咲き誇る場所を見つける。
      ツツジの花が咲いていた。


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