マリン後輩さんが投稿した愛車情報(Ninja ZX-12R)

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    「じゃあお世話になりました〜」
    ディーラーから仕上がった愛車を受け取り、イソイソと押していく。
    「○○がもうメーカー在庫無いので、〜〜がもう廃盤で〜」
    整備のドンが小言、アドバイスをおっしゃる。
    「ハハハ、ですよね」
    思わず苦笑い。
    「ほんじゃま、ウッスウッス」
    そしてセルをしばし長押し。
    キャンギャンキャン!

    ドドンッ!!!!ドルドルドルドル!
    ZX-12Rの久方ぶりの勝鬨。

    「…フフフ」
    ニヤける顔を隠すように、一張羅のフルフェイスのあご紐を締めていく。
    ハンドルを握る。
    愛車に跨がる。
    伝わる振動。
    次第に俺の心臓と脳みそのボルテージが上がっていく。
    「お世話になりましたー」
    静かにディラーから出ていく。
    10分ほどして高速に乗る。

    ヴォォォォォ!バンッ!ヴァァァァァァ!
    雄叫びを上げ疾走する愛車。
    「アヒャヒャヒャヒャ!ヨッシャアアア!」
    俺は爆笑した。


    始まりは友達がバイクにハマったことだった。
    最初は1人が250クラスに乗り始めて、その次にもう一人が400クラスに乗り始めて、そして俺も免許取ろっかななって。
    そして9ヶ月後には、、、
    「俺のヤツぁ200馬力以上でー」
    「バーカ、馬力有っても扱えにゃ意味無くね? その点、俺んは最新の電子制御で〜」
    「、、、ハハハ」
    俺はその時の愛車を見る。
    あんなに好きだったのが、急に色褪せて見えた。

    その夜。
    「なぁ親父」
    家のリビングで笑点を見る親父に話しかける。
    「今度、親父の12R乗っていい?」


    乗り始めて数分で後悔した。
    親父が後生大事にしていた古いバイク。
    ZX-12Rは噂に違わぬバイクだった。
    文句を言い出すとキリがないので、簡単に言うと、ものすごく乗るのに苦労した。
    「あ〜もう!チクショウが!」
    友達(あいつら)をビビらす為に、乗ろうと考えていた自分の浅はかさに反吐が出た。
    そして今日まで乗ってきた親父を尊敬した。
    ビビッて歯を食いしばって、この股下の化け物を手懐ける。
    いや、その気難しい御心に寄り添っていく。
    「ハハハ、こいつは――」
    スゴいですや。 


    苦労して苦労して乗れるようになった12R、ソレに跨り友達とのマスツーに出かける。
    まず加速について行けなかった。
    次にカーブで反対車線に突っ込みかけた、オマケで危うくガードレールにキスもしかけた。
    「おい!大丈夫か」「休憩すっか?」
    友達らの優しさがチクチクした。
    ああ、、、これが20年のバイクの進化かぁ、、、
    でも。
    2車線の有料道路。
    「ぐぐぐ」
    200キロで先行する2台についていく!
    凄まじい風切り音と、チリチリと心臓を焼く恐怖。
    橋に差し掛かり、周囲の風景が開ける。
    吹きつける暴力的な横風!!
    「あ⁉」
    風に煽られ、前の2人がふらつきブレーキが光る!
    フラリと揺れる2つの赤。
    まるで逆走するかのように急激に近付く紅い残光。
    「““““““」
    それらの真ん中を12Rにしがみつきブチ抜く。
    チラリと見たメーター、目に焼きつく数字、3○○。
    最寄りのサービスエリア。
    あーだこーだと話し合い、一通りダベって、ラーメン食って帰路につく。

    「お? おかえり。ツーリング楽しかったか?」
    家に付くと親父、いや父さんが出迎えてくれた。
    「うん」
    「そうか! まぁ、無事に帰ってきてくれて安心安心」 
    「ねえ、父さん」
    「あん?」
    「12R楽しいね」
    俺の言葉。
    「だろう♪」
    父さんはめちゃくちゃ良い笑顔を作った。
    12Rを納屋に戻す。
    傍らに停まっている俺の愛車。
    窓から差し込むオレンジに照らされ輝くソレに俺は跨がる。
    「そうだよなぁ、そうなんだよ」
    トンチキな独り言。タンクに伏せ、スロットルをカチャカチャとひねる。

    「ブオーンブオーン!」


    #ZX-12R #海刊オートバイ #俺RIDE #東○海平

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