台湾のスクーターブランド、キムコから人気のレーシングシリーズにレーシングS 125が登場した。フレームは新設計のハイドロフォーミングフレームを採用。これはパイプの中に液体を封入し、数千トンという超高圧をかけることで複雑な形状を成形し、高い剛性を実現したものだ。足周りも一新、パワフルかつコンパクトなバトルアックスエンジンを搭載し、マスの集中化を実現。コーナリング性能を高めている。
外観はまるでアスリートの筋肉のようなダイナミックなカーブを持ち、マッシブでエッジの効いたデザイン。ヘッドライトはロービームでも左右同時点灯、LEDポジションランプが被視認性を高めている。メインキー脇には5V2Aの高出力でタブレットも充電できるUSB充電ポートが設けられ、シート下スペースもかなり広く、利便性は高い。メーターはフル液晶の多機能タイプで、時計や電圧なども表示できるほか、速度域によって色の変わるラインを配するなど、楽しいギミックを搭載。フロアはフラットで、前方そして後方にも足を置くスペースが設けられ、ツーリングやレースなど様々な着座姿勢に対応している。
サーキットに持ち出すまでもなく、都市部を走るだけでフレーム剛性の高さは実感できる。力強い加速フィールを持ちながら乗り心地はどっしりと安定しており、路面状態の良くないコーナーに突っ込んだ際にも車体のブレは全くない。今モデルからリアブレーキもディスク化され、標準装着のタイヤにレーシングスペックに対応したKENDA製K702を採用。バンク角も深く、コーナリング性能の高さも申し分ない。
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