ニンジャ400がフルチェンジされた。でも、それはただのフルチェンジではない。従来型はニンジャ650のスケールダウン版であったが、この新型は新しく生まれ変わった250のスケールアップ版なのだ。
そのベースとなった650にしても、現行型と比べると大柄で重く、従来型の400は純粋なロードスポーツというよりも、いい意味でも悪い意味でも、デュアルパーパス的な大らかさを感じさせるモデルであった。でも、この新型400は基本は軽量コンパクト化された新型250と同じで、車重はそれより1kg重いだけである。おまけに、最高出力は48psを発揮するのだから、ロードスポーツとしてエキサイティングに楽しめることに疑いの余地はないというものである。
サーキット走行で400だと力不足と思われるかもしれないが、全くそんなことはない。ここオートポリスは高速コースなのだが、十分にエキサイティングに走れる。しかも、余りあるパワーの一部をすくい取るのではなく、使い切る面白さもある。パワーに振り回されることなく、純粋にスポーツできるのだ。
エンジンは3〜4000rpmの常用域から、しっかり太いトルクが湧き出てきて、一般使用も実用的にこなすことができる。車体が軽量コンパクトで、ハンドル切れ角も大きいし、ライディングポジションの前傾度もさほど強くないから、街中走行もいとわない。
かつて、多くの若者が夢中になった2スト250や4ストの400の魅力が、蘇ってきた気分である。
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