ジクサー150は東南アジア市場では2014年から発売が始まり、生産国のインドでは爆発的なセールスを記録。日本でも発売から3年が経過した現在、125ccや250ccとは一線を画する、150ccならではの魅力を備え、着実に支持層を拡大している。
どんな乗り味かと言うと、超軽量な200ccクラス・・・という感じだろうか。具体的な話をするなら、マシンに跨った際は極端に小柄や細身という印象は持ちづらいし、前後タイヤが250ccと同等のサイズだからか、驚くようなヒラヒラ感は味わえない。でも実際に走り始めると、装備重量が139kgの車体は、200cc以上のバイクとは一線を画する軽快な反応を示してくれるうえに、低中回転域を重視した特性のエンジンには、200cc以下のバイクでときとして感じる非力な気配がまったくない。
高速道路に足を踏み入れると、さすがに14PSのパワーには物足りなさを感じるものの、100km/h巡航はソツなくこなせるし、125ccと比較した場合は、高速道路に乗れること自体が美点なのだから、その点に文句を言うのは野暮というものだろう。
なお、先代でも新型でも話題になるのが価格である。近年の日本市場では、125ccクラスでも40万円代が珍しくないというのに、ジクサーは大幅刷新を受けた新型でも先代+約3万円に収まる、35万2000円という価格を実現している。もちろん、価格の安さがルックスや乗り味の安っぽさに直結するなら、それは誠に残念なことだけれど、実際にジクサーを体感して明確な欠点を述べるのは、なかなかの難事業だと思う。
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