このところ250クラスのロードスポーツが元気だ。ニンジャの大ヒットを皮切りにCBR、GSRと国内メーカーはこぞって新機種を投入し、いずれもヒットを収めている。そんな中、唯一静観を決め込んでいると思われているのがヤマハだ。ライバルを迎え撃つ新機種の登場を多くのファンはまだかまだかと待っているに違いない。かく言う筆者もそうだった。
ところが、人気クラスに切り込む実力を持つ魅力的なモデルを、ヤマハは既に持っていた。それがインド製のYZF-R15である。 実車を目の前にした第一印象はズバリ、カッコイイ! それに尽きる。デザインの本気度は、クラス随一と断言しても良いくらい。角度によってはフラッグシップのR1やR6と見紛うほどなのだ。
いざ走らせると、16・6psを発揮する150tのエンジンは想像以上に元気が良い。車重132s という軽さも効いて、開け始めから鋭いピックアップで、1万回転まで加速を楽しめる。ポジションはSS車ばりの腰高なものだが、ハンドル位置は高いから楽チンだし、ハンドリングも素直。普段使いでも攻めても楽しめる車体である。
250クラスにおける150t車というと、排気量枠一杯の他車と比べて、走りや質感にネガな印象を抱きがちだが、R15に限ってはその認識は誤りだ。事実、販売店では作り込みと走りの良さに惚れて購入する人も多いという。納得である。加えて、30万円台前半の価格で、YSP全店で購入できる安心感もある。 買わない理由を探す方が難しいかもしれない。
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