CBR“RR”シリーズの思想である「トータルコントロール」をコンセプトにすべてを新設計したのが「CBR250RR」である。
水冷4ストローク並列2気筒エンジンは低中回転域での力強さと高回転でのシャープな吹け上がりを両立し、クラス最強の38馬力を実現。クラス初の「スロットル・バイ・ワイヤシステム」による3種類のライディングモードを搭載しているのが特徴だ。
シャーシには剛性としなやかさを兼ね備えた鋼管トラス構造フレームを採用。前後サスには倒立フォークとアルミ製スイングアーム&ホンダ伝統のプロリンクサスを採用するなど、パワーに見合ったハイグレードな足まわりが与えられている。
ライポジは前傾が強くレーシーな雰囲気だが、タンク後端がスリムなため足着きは良い。ネガ液晶のメーターも新しさを感じさせるデザインだ。CBR250RRの魅力はやはり圧倒的なパワーだ。高回転型でしかもどの回転域からでも加速する力強いトルクがある。ピークに向けての上昇感やエキサイティングな高周波サウンドは直4的ですらある。一方で出力特性は穏やかで扱いやすく、3種類のライディングモードで自分好みの設定にボタンひとつで素早く切り換えられるところがいい。
跨っただけでグレード感が伝わってくる乗り心地で、特に高速コーナーなどでのスタビリティが素晴らしい。250らしからぬ剛性感のあるフレームと追従性の高い前後サスによるグレード感のある走りは、大型スポーツモデルにも通ずるものがあると感じた。プライスも別格だが、乗ってみればその価値が十分に納得できるモデルだと思う。
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