BMWが満を持して発表したビッグスクーター、C600スポーツは、欧州で高い人気を得ているTMAX530のライバルモデルといえるだろう。
搭載する並列2気筒エンジンの排気量はC650GTと同様の647cc。ネーミングに600とあるが、スポーティな印象を与えるためあえてつけられたもの。
パワートレインや、ブレーキ、サスペンションといった、基本部分はGTと同様。ただし、スポーツのエンジンはキビキビした走りを実現するため低中速寄りのセッティングが施され、マフラーもGTと同製品ながら、取り付け角度を上向きにして、ライダーに聞こえるエキゾースト音がより迫力を増している。
ちょっと大きめにアクセルを開けるとGTより16kg軽量なC600スポーツは、胸の空くような加速をみせる。カタログ数値で0-100km/hは7・5秒。クローズドで走ったところ、その後も速度はぐんぐん延びて行き、最終的には180km/hスケールのメーターを振り切ってしまった。ビッグスクータークラス最高出力を誇る60馬力はダテじゃない。これならビッグバイクとのツーリングでも速度差で不満を感じることは少ないだろう。
快適性も抜きん出ていて、手動可変ウインドシールド、グリップヒーター、シートヒーターで真冬のライディングでも超快適。
クラッチ操作がなくアクセル操作に集中できるC600スポーツなら鼻歌まじりにスポーツバイクを突つき回せてしまうのだ。
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