台湾のスクーターブランドSYMがリリースする原付2種スクーターの中で、フラッグシップ的な位置を誇るのがRV125i。このほどモデルチェンジして再登場した。
250ccクラスに迫る大柄なボディを動かすエンジンは、セラミックコートシリンダーを採用した水冷4バルブで、前モデルより1.1馬力アップの14psとなった。前後のディスクブレーキは当モデルからコンビブレーキシステムを採用し、制動力と安定性を向上させている。また、デュアルヘッドライトにはLEDポジションランプが取り入れられ、昼夜の区別なく被視認性が向上した。
大きな段が付けられたシートは座面が広く、ポジションの自由度が高い。座り心地は硬めで弾力があり、シート表皮もパリッとした仕上げ。前モデルの表皮がコシのないグニャっとしたものだったのを考えると、質感はかなりアップしたと感じる。
ゼロスタートからの加速は、パワーでグイグイ加速する前モデルと異なり、ややマイルド。これは出力向上に起因した駆動系のセッティングによるものだと感じられた。そのため前モデルよりも中〜高速域では車速の乗りが良好で、クローズド環境で試したところ、トップスピードは100km/を超えて、まだ加速が続いていた。車体自体は上位モデルのRV180iと同等のため、車体剛性に不安要素はなく、コンビブレーキがもたらす制動力も十分すぎるほど。前モデルに比べ、スピードレンジが上がってもエンジン回転が抑えられており、流れの速いバイパス道でも快適そのもの。一旦スピードに乗ってしまえば疲労の少ない、快適なクルージングが楽しめるモデルだ。
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