110年の歴史を持つハーレーダビッドソンが誇るフラッグシップモデル、ウルトラリミテッドが2014年型となりエンジンを中心に刷新された。中でも一番のトピックは、ツインクールドと名付けられた空水冷併用エンジンの搭載だ。この新しいエンジンは、空冷エンジンの見た目を変えること無くシリンダーヘッドまわりを冷却。カムプロファイルの変更にともなうバルブオーバーラップの最適化と合わせて、パワーアップも果たしている。
その水冷化で必要になるラジエターは、ロワーフェアリングに内蔵。エンジンからの放熱が低減されるとともに、ラジエターを収めるフェアリングに開閉可能なベントを装備し、ラジエターからの熱気の流れをコントロール。夏場の長距離ライディングで効果を発揮してくれる。
またユーザーの声を商品に反映させるため開始されたプロジェクトによって、使い勝手と安全性が大幅に向上していることもトピックだ。その変更は、フェアリング、フロントフェンダー、トップケースといったスタイリング関連から、オーディオ、シートと言った快適装備、さらには、ヘッドランプやブレーキなど安全装備にまで及んでいる。
特に進化したブレーキは、ABSと前後連動ブレーキを組み合わせたもので、32〜40km/h以上の速度域になると、フロントもしくはリアの一方を掛けた場合でも、コントロールユニットがその時に最適と判断した前後配分で油圧を制御するようになっている。
従来のスタイルを継承し進化したウルトラリミテッドには、ハーレーダビッドソンの哲学が詰まっている。
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