デュアルヘッドライトを搭載したフェアリングはフレームマウントとされ、重量級と言われるツーリングモデルながら軽快なハンドリングを実現しているロードグライド。そのファクトリーカスタムモデルというこの車輌は、そうした本来の特徴に加え、カスタムシーンの流行とも言えるバガースタイルにまとめられており、ツーリングはもちろん街に乗り出しても都会の雰囲気にマッチするという側面も持ち合わせたモデルだ。
実際にまたがってみると、眼前に広がる巨大なフェアリングに圧倒されるが、走り出してみると想像以上に軽やかなハンドリングに好感触を抱く。ツインカムエンジンによる大地を踏みしめるような力強さは安定感を生み出し、誰もが思い描くハーレーそのものの走りを味わわせてくれる。
乗り味はもちろんのこと、やはり注目したいのはそのスタイリッシュなフォルムだ。ロー&ロングというバガースタイルの基本が取り入れられていることから、フェアリングからリアエンドにかけてのラインは実に美しい。従来モデルと比べるとスクリーンが低い設計となっており、高速走行時にはダイレクトに風を浴びる格好となるが、それも「ハーレーだから許せる」というもの。
速さではなく、ドコドコと鼓動を味わいながら雰囲気そのものを楽しむ。それでいて他ツーリングモデル以上に乗りやすい設計とされているファクトリーカスタム。不要なものが削ぎ落とされたツアラーを味わうバイクライフ、ぜひ選択肢に入れたいものだ。
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