古くからハーレーダビッドソンのフラグシップモデルといえば、威風堂々としたスタイルを持つツーリングファミリーのモデルだ。しかし、その車格ゆえに取り回しや普段の街乗りでは気を使う部分もあった。今回紹介するFLHK103ストリートグライドは、ツーリングファミリーの中に位置づけられるモデルでありながら、気軽さとカスタムバイクさながらのクールなスタイルを身につけたニューカマーだ。
ショートスクリーンのフロントカウル、両サイドのパニアケースと合わせるように低くマウントされたリアフェンダーと、まるでカスタムバイクのような雰囲気を持つストリートグライド。品のいいクロームメッキや上質な塗装のコントラストは、ちょっとオトナの雰囲気を漂わせている。
気になるのはその走りである。103キュービックインチのエンジンが生み出す怒涛のトルク感は圧倒的だが、極めて扱いやすい。厳しい日本の排気ガス&騒音規制にフィットさせながらも独特の鼓動感は健在で、ハーレーらしいフィーリングはしっかり堪能できる。また、ハンドリングも想像以上に素直。トップケースがなく、スクリーンがショートということもあり、車体が軽く感じるため、都内の幹線道路を走っていても、車体の大きさによるストレスは想像以上に少ない。これなら、普段使いにもイケる、と思えるほどなのだ。
郊外へのロングランにはもちろん、街中へ繰り出すにも違和感のないスタイル。ストリートグライドは新たなハーレーの楽しみ方を提案するモデルといえるだろう。
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