KTMのスモールRCシリーズは、スモールデュークのスーパースポーツタイプで、これまでの125/200/390に加え、新しく日本市場を照準とした250が追加投入されることになった。
クロスオーバーネイキッドともいえるデュークに対し、RCはフルカウルを装着すると同時に、サスのストロークやセッティング、車輌姿勢、ライポジを変更してロードスポーツらしくアレンジしたモデルで、ひとつの完成形としてのまとまりを感じさせる。
ライディングポジションは、スーパースポーツタイプといえども、決して先鋭化しておらず、スポーツ指向の普通のロードスポーツといったところ。エンジン特性は、ベースとなったデューク250からそのまま受け継いでいて、ワイドレンジスーパースポーツといった乗り味を楽しめるというわけである。国産の250ccシングルと比べれば、低回転域に粘りとトルクの太さがあって、高回転域ではライバルを凌ぐパンチがある。また、車体にも骨太感があって、ハンドリングには悪い意味での繊細さはない。ライダーにマシンが寛容なのである。
このRCシリーズの125が、排気量なりのパワーながら、ひ弱さなどを感じさせず、その一方で390のパワーと車体が、最高のマッチングであることを考えれば、その性格も納得できるというものだ。
ストリートに特化した特性を思わせる一方で、コースではサーキット走行を照準にしたかのような走りをみせる。レディ・トゥ・レースを詠うKTMだけのことはある。
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