通勤、通学などの気軽な手段として親しまれてきたヤマハのアクシスシリーズの最新モデル。原付2種でありながら車体は全長1790mmとかなりコンパクト。車両重量もジャスト100kgと押し歩きも非常に軽く、非力なライダーでも気負うことなく取り回せる。パワーユニットには走りと省燃費、環境性能を高次元でバランスさせた“BLUE CORE”エンジンを採用。車体の軽さもあって、ヤマハ125ccクラスのスクーターではトップの55.7km/Lという低燃費を実現した。
シートは長さ666mmで、ポジションの自由度はかなり高い。シート高は770mmだがサイドがそぎ落とされ、足着き性は良好。アクセルを開けてスタートすると、滑らかでジェントルに加速していく。いつの間にかスルスルっとクルマの流れを抜け出し、混雑する都市部でもストレスを感じることはない。むしろコンパクトな車体のため小回りが利き、渋滞路でこそ実力を発揮するマシンと言えるかもしれない。ブレーキはフロントがシングルディスク、リアはドラム式だが、制動力に不安も不満もない。サスペンションの動きもクイックというよりゆったりしていて、クッション性のいいシートの効果もあり、段差を越えても突き上げのないフワリとした柔らかい乗り心地をキープしてくれる。ひとことで言うなら「疲れにくい乗り味」というのが一番しっくりくるだろう。
ハザードやパッシング機能がないなどコストダウンの影響もみられるが、価格を考えるととてもコストパフォーマンスに優れたモデルだ。通勤、通学、買い物など、日常の足として満足度の高い1台と言える。
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