初代のイメージを踏襲しつつ想像以上の性能アップを実現 |
ドゥカティが過去に販売していた同名のデュアルパーパスモデルをモチーフに、現代に蘇ったスクランブラー。同社のマシンらしからぬ気負いのなさとファッショナブルなスタイリングで人気を博し、'15年の発売からの販売台数は5万台を突破。バリエーションモデルも数多く展開され、'18年には1100をラインナップに加えるなど、同社の主力モデルの1台となった。そのスクランブラーの中核であり、スタンダードとなるべきモデルのアイコンがブラッシュアップ。スタイリングに関しては大きな変更はないものの、ヘッドライトのデザインやテールランプのLED化。ホイールスポーク部の切削加工やエンジンのブラックフィニッシュ化のほか、シート、ハンドルも変更され細かいアップデートがなされている。しかし、その走行性能のアップデートは予想をはるかに超えたものであった。
もともとフレンドリーで自由度の高い乗り味が特徴であった同車であるが、ややギクシャクしがちでもあった極低速域でのスムーズさが格段に高まっている。また、足回りの設定変更がマシンのフレンドリーさをより高めている。ややバネバネしかったサスペンションのフィーリングにしなやかさが生まれ、路面追従性とともに乗り心地も向上。しかし、単純に乗りやすさだけをフィーチャーしたマシンに非ず。開ければパワフルに。そしてハードに攻め立てても破綻しないスポーツ性のディープさは、やはりドゥカティの血統である。コーナリングABSを新たに装備するなど安全性もより配慮され、隙のないおしゃれなマシンになっていたのだ。
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Text/Daigoro Suzuki Photo/DUCATI,DUCATI Japan
問い合わせ:DUCATI Japan
http://www.ducati.co.jp
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ギヤ・インジケーターと燃料計を追加。ドゥカティ・マルチメディア・システムに対応し、スマホと連動して様々な機能を使用出来る拡張性を備える。 |
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1100を思わせるX型のブラックメタルとのコントラストが特徴的な新型ライト。外周のLEDライトがデイタイム・ランニング・ライトとなる(国内未採用)。 |
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長時間での走行時、乗り心地にやや難のあったシートが改良。スポンジのボリュームが増え、足つき性は多少犠牲になったものの快適性が大幅に向上。 |
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ユーロ4対応でエンジンマネジメントが改良。クラッチはワイヤー式から油圧式に変更となり、クラッチカバーのデザインも変更されている。 |
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エンジン形式 |
空冷L型4ストローク 単気筒SOHC2バルブ |
総排気量 |
803cc |
ボア×ストローク |
88.0mm×66.0mm |
最高出力 |
54kW(73ps)/8,250rpm |
最大トルク |
67Nm(NA)/5,750rpm |
変速機 |
6速リターン |
全長×全幅×全高 |
2,100mm×855mm×1,150mm |
ホイールベース |
1,445mm |
シート高 |
798mm |
車両重量 |
189kg |
タンク容量 |
13.5L |
タイヤサイズ |
F:110/80R18 R:180/55R17 |
ブレーキ形式 |
F:シングルディスク R:シングルディスク |
価格 |
62イエロー:110万5000円〔税込〕(本体価格:102万3148円) アトミック・タンジェリン:112万円〔税込〕(本体価格:103万7037円) |
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