モンスター25周年を記念した 走りのミドルネイキッド |
モンスター821は1992年に発表された初代モンスターの誕生25周年を記念したモデルであり、デザインに初代モンスター900のエッセンスが注ぎ込まれているのが特徴である。エンジンは水冷Lツイン821ccで、新設計の2-1-2エキゾーストを採用しパワーと効率をアップしつつユーロ4対応を実現。最高出力も109psと従来型から8ps向上しつつ、ファイナルレシオの見直しによりオールギアで優れた加速とレスポンスを実現している。
空冷Lツインのモンスター797と比べると、排気量はほぼ同じなのに圧倒的にパワフルで高回転まで伸びるし、パワーの分だけ車体や前後サスなどの足まわりもカッチリしているので、乗り味にも剛性感がある。ハンドリングは797が軽快で穏やかとすると、821はよりシャープかつ凝縮感がある感じで、いうなればパニガーレチック。ドゥカティ独特のLツインが奏でる金属的な鼓動をともなった重厚感のあるサウンドはいつもながら素晴らしい。821の良さはパワーと扱いやすさが絶妙に均衡したところにあることだ。たとえば、797に試乗してみて「もう少しガッツが欲しい」とか、1200では「コワくてぜんぜん開けられない」という人にぜひおすすめしたいのがこの821だ。走行モードをいろいろ試しながら走ってみたが、出力特性だけでなくABSやトラコンの介入度も最適化されるので、ライダー主体でよりスポーティーにも攻められるし、マシン任せでより快適にも流せるなど様々なシーンで楽しめる。街乗りからワインディングまで走りを楽しむには最高のパートナーだろう。
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Text/Kentaro Sagawa Photo/Sanke Kenichi
問い合わせ:DUCATI Japan
http://www.ducati.co.jp
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TFT多機能メーターを新採用。回転数と速度の他、ギア段数や燃料計、走行モード、ABS、トラコンなどの各種設定を表示。レイアウトも切り替えも可能。 |
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最高出力109psを発揮する水冷L型2気筒デスモドロミック・テスタストレッタを採用。エンジンブロックはトレリスフレームと直接連結されるタイプだ。 |
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ブレーキは前後ブレンボ製。フロントはラジアル式4ピストンモノブロックキャリパーとφ320mmダブルディスクを組み合わせる。ABSも3段階に調整可能。 |
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新設計の2-1-2エキゾーストは触媒を装着しユーロ4に対応。電子制御エキゾーストバルブが全回転域で排気圧を最適化しスムーズなパワーを実現する。 |
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エンジン形式 |
水冷4ストローク DOHC4バルブL型2気筒 |
総排気量 |
821cc |
ボア×ストローク |
88.0mm×67.5mm |
最高出力 |
80kW(109ps)/9,250rpm |
最大トルク |
86Nm(8.8kgf・m)/7,750rpm |
変速機 |
6速リターン |
全長×全幅×全高 |
2,099mm×799mm×1,085mm |
ホイールベース |
1,480mm |
シート高 |
785/810mm(可変式) |
車両重量 |
180.5kg |
タンク容量 |
16.5L |
タイヤサイズ |
F:120/70 ZR17 R:180/55 ZR17 |
ブレーキ形式 |
F:ダブルディスク R:シングルディスク |
価格 |
ドゥカティレッド:141万9000円 ドゥカティイエロー ダークステルス:144万9000円 |
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