ドゥカティの伝統であるデスモドロミック(強制バルブ開閉機構)を備えたLツインエンジンが
放つ、はじけ飛ぶような加速感は、昔から世界中のライダーを魅了する。ディアベルは、そんなドゥカティが初めて世に送り出すスポーツクルーザーだ。
一見すると、なんともいえぬその風貌。ピレリと共同開発した、なんと240サイズもの極太リアタイヤ。フロントは17インチタイヤと一般的なクルーザーでは、考えもつかないセレクト。深く寝かされたキャスターアングル……。その乗り味は想像もつかないものだった。
エンジンは1198の水冷エンジンを元に作られたテスタストレッタ11°。低回転から高回転域
までギクシャクすることなくストレスフリーで楽しむことができる。もちろんスロットルをラフに操作すれば、手がつけられないほどの怒涛のトルクを味わうことができる。安全面を考慮し、DTC(ドゥカティ・トラクション・コントロール)やABSも装着している。
そして、気になるハンドリングなのだが、これがかなりスポーティに攻めることができる。ドゥカティの他のモデルに比べれば、アンダー傾向気味のセッティングとなっているものの、これだけのキャスターアングルと、極太のリアタイヤからは想像がつかないほど、コーナーリングが楽しいのだ。まずは騙されたと思って一度、乗って欲しい。ドゥカティが新しい扉を開くことのできた歴史的一台だ。
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