ドゥカティのムルティストラーダがフルモデルチェンジを受け、晴れて日本でもデリバリーが始まった。一目見てまず気が付くのは、非常に大柄な車両だということ。旧モデルと並べると車体は一回り以上大きい。外装パーツのデザインにもよるが、エッヂの効いた躍動感溢れるスタイルは、ハイパーモタードやストリートファイターの流れを汲み、いまのドゥカティを象徴すると言えるものだろう。
誰もが気になるのはパフォーマンスだが、ハッキリ言ってそのポテンシャルには驚かされた。低速から力強いトルクを発生させながら中間域での中だるみもなく1万回転オーバーまで一気に吹け上がるエンジンにストレスは皆無。更には、ステージに合わせてエンジンキャラクターとサスセッティング、トラクションコントロールの特性を変化させる機能が備わる。
これは、スポーツ/ツーリング/アーバン/エンデューロと電子制御で4つのモードを手元で変更できるものだ。しかもそれらのキャラクターの違いが明白で、モード切替によって全く別の車両に乗っている感覚に陥るほど。搭載するテスタストレッタ11°はパワフルなエンジンだが、前述の電子制御との組み合わせにより、誰にでもストレスなく楽しめる顔を持っているとも言えるだろう。
様々なステージで走る事を目的としたマルチパーパス(多目的)モデルはこれまでも数多く存在したが、電子制御によって様々なキャラへと瞬時に変身できることで、スキルを問わず、より多くのライダーに受け入れられそうだ。
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