トライアンフ社の誇る3気筒エンジンのフラッグシップとして、世界のライダーに支持されてきたスピードトリプル。メーカー製の元祖ストリートファイターとして、エンジンのみならず外観でも際立った個性が魅力のモデルだ。
そのスピードトリプルがフルモデルチェンジを果たし、遂に日本仕様がお披露目となった。一番のアイキャッチともいえるヘッドライトは、従来の丸目2灯式から角型2灯式へと変更されたが、誰が見てもそれと分かるスタイルはそのまま。外装パーツに関しても、これまでの面影をうまく利用しつつ、近年の流行をうまく取り入れたアグレッシブなデザインとしている。3気筒エンジン独特のフィーリングに加えて、スピードトリプルに関しては、特にビジュアルに惹かれるライダーも多い。
水冷ながらも眺めるのも楽しいエンジンや、見られることを意識したフレームのパイプワークなどを見ると、それらのニーズをしっかりと把握していることが伺える。
気になる乗り味はというと、1050ccの3気筒エンジンは、同社の675ccシリーズとは趣きが異なり、ゴリゴリと太いトルクを感じながら回す感覚を楽しめる。ハン
ドリングもストリートでの使い勝手を重視したニュートラルなセッティングで、街中や郊外のワインディングなど、ストリートを主体にした使い方をするなら、非常に乗りやすいといえるだろう。
3気筒エンジンならではの高揚感と、唯一無二のビジュアルを楽しめる車体。普通のバイクでは物足りない、ちょっと欲張りな人にぜひ試乗して欲しいものである。
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