イタリアのアディバが、09年の新機種として日本市場に導入したモデルが、R125だ。
エンジンは、キャブレター仕様の空冷4ストローク。加速騒音規制のしがらみがない海外のモデルとあって、市街地走行時に多く使う速度域でも、加速の落ち込みはなく、グングンとスピードを上げていく。しかも、4バルブ仕様ということもあって、高回転域でかなり伸びる!
さらに低速域でも、アクセル操作に対する加速のタイムラグは少なめで、けっこう元気な出足を披露してくれる。
比較的軽量に仕上げられた車体の影響もあるのだろうが、とにかくすべての速度域で満足できるパフォーマンスを発揮してくれるのだ。
いっぽうで車体も、かなり運動性能を重視した仕様。
前後サスペンションは少しハードなセッティングで、さらにシートも快適性を損なわない範囲で硬め。乗り心地からしてスポーティな演出がされている。
市街地ジャストサイズなボディは、大きすぎず小さすぎずで、とても扱いやすい。前後に履く12インチホイールは、コンパクトなモデルだけど安定感もあり、フルバンクさせていても恐怖感が少ないから、どんなシュチエーションでもついつい元気よく操りたくさせる。
ブレーキは、レバータッチが前後ともかなりカチッとしていて、これまたスポーツ車風のフィーリング。コントロール性も悪くなく、前後ともかなりの制動力を発揮してくれる。
そして、そもそもそういった性能以前に、両足の間を通る太いフロアトンネル(といっても内部にフレームはないのだけど……)や、絞りが少なくちょっぴり幅広なハンドル、回転計も備えたメーターなどが、スポーツ気分を高めてくれる。
イタリアンブランドながら、台湾生産とすることなどで、車両価格もかなり低めに抑えられている。性能と価格のバランスを……。いや性能だけで考えても、R125はスポーティなコミューターを探しているひとに、ぜひお薦めしたい1台だ。
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