CT125は、外見こそ旧CT110の印象を強く残すものの、前後ディスクブレーキ化され、灯火類もLEDを完備。ベースとなったC125からは、フレームの細部にいたるまで剛性変更が施されているし、エンジン特性もC125とはまるで違う。これぞ、本物のトレッキングカブだ。
跨った瞬間に感じることは、このCT125・ハンターカブが、歴としたオフロードバイクであるということ。オフロードバイクのハンドルは、ちょっとした角度の違いで「荒れた路面のショックを押さえ込めるかどうか」が決まってしまう。オフロードを想定しないアドベンチャーバイクなどは、このあたりがツーリングに向いたロードバイク形状の物になっているが、ハンターカブのハンドルはまさにオフロードバイクのソレ。街中を走っていても、オフロードバイクのフィーリングを失うことがない。
乗り出してみると、エンジンはCT125専用のセッティングなのだということが、よくわかる。スロットルに対するアタック感や、レスポンスはさして鋭くはなく、おだやかだ。単気筒の味のある中型オートバイのように、ストトトトと走る。どこかで盛り上がるような特性ではなく、おだやかに回転が上昇するが、遅いというわけでもない。
このCT125・ハンターカブは、少なくともアンダーボーンフレームのいわばセミスクーター式モペッドとは思えない出来。昨今の売れ行きのよさも、納得がいくというものだ。
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