ホンダ・ニューミッド・コンセプトとして登場したスクータータイプのインテグラ。MT車同様のクラッチ&ミッションレイアウトのままAT化する、DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載し話題となった。DCTはVFR1200Fで初採用されたが、今回スポーツモデルのNC700Sとデュアルパーパス風の外観を持つXに搭載されたDCTは、同様の機構のまま小型・軽量化された第二世代である。
ATは、早めのシフトアップを行うイージーライド用のDモードと、高回転キープのキビキビした走りに向くスポーツ走行用のSモードの二通り。だが、今回のDモードには『走行状態判別制御』が追加され、Sモードに近い領域もカバーできるようになった。
実際、峠道でも不必要な変速が少なくなり、Dモードでもそれなりに走れてしまう。たまに意図しないシフトアップもあるが、制御の癖を覚えれば、わざとリアブレーキを少し踏んで、ギアを一段落とさせるような芸当もできるので、かなり広範囲で使える。また、従来のDCTはAT途中にシフトスイッチを使うとMTへ移行していたが、第二世代では自動でATに復帰する仕様となり、操作の煩雑さを軽減した。
各モードの使い分けは、本気走りならMT、本気一歩手前の走りならATのS、流す&ちょっぴり攻める程度ならD、といったところか。
味付けについては各ライダーで感じ方が異なるだろうから、自分の感覚と各モードがどれだけリンクするかを是非体感して欲しい。
|