PCXシリーズがフルモデルチェンジを果たした。125と150は相変わらず車体は共通で、相違点はエンジンの排気量とブレーキのみ。150はABSモデルも増え、125は前後連動式ブレーキとしている。
注目はなんといってもアンダーボーン構造を改め、スポーツバイクのようなダブルクレードル式とした新設計フレームだ。シャシーの剛性感が一気に高まり、大きな衝撃を受けたときに車体全体でいなしていた感覚が消え、前後サスペンションがしっかり働いている印象。リヤショックのストローク量は15mm増え、バネレートを2→3段階にグレードアップ。初期加重ではしなやかに、ストロークの奥では踏ん張りが効くものとなって車体を絶えず落ち着かせている。
ハンドリングも安定感がワンクラス上のフィーリングに変わった。コーナーで車体を深く寝かせても、しっとりとした接地感があり、これはタイヤサイズを前後ともワイド化したことによるもの。切り返しでの応答性にも優れ、軽快感を損なっていないのも秀逸だ。
環境性能に優れるeSPエンジンは、吸排気と駆動系を見直し、低速域の加速性能をそのままに中高回転域での伸びがいっそう力強い。エアクリーナー容量が1リッター増え、吸気効率も向上。125も新型ではスロットルボディをφ24mmから150と同じφ26mmに拡大し、加速性能を高めたことも見逃せない。
全域でより余裕を感じ、スタイルも塊感のある力強い新フォルムに。スマートキーの採用も嬉しい!
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