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防寒の基礎
防寒の基礎

暖かい季節に比べ、何かとつらい冬だけど、寒さに負けずバイクに乗っている人がいる。そんなライダーの代表的存在、賀曽利隆氏に寒さを克服するすべを教えていただいた。

防寒の基礎
賀曽利隆

賀曽利隆

1947年東京都生まれ。パリダカ参戦、サハラ砂漠横断など、世界133ヵ国、120万キロを走破。「生涯旅人」をモットーに、バイクで世界各地の土地・人・文化に出会う旅を続けている。

現在の旅の相棒は、スズキ・アドレスV125リミテッド。6度目の日本一周を行った2008年には、厳冬期の北海道を走破。標準装備のグリップ シートヒーター、さらにオプションのナックルバイザーとウインドシールドが活躍した。

 冬バイクは、つらいもの?

 気温が低い中でバイクに乗ることが好きという人は少ないのではないでしょうか? 暖かい季節であれば装備は手軽で、体も気持ちも心なしか軽い。ところが、冬はライディングウエアを着込んでも、走り出せばすぐに体が冷えるし、必然的に休憩も多くなる。走りに行くまでの過程も面倒。先に辛いことばかりが思い浮かんで、近場ならまだしも、長距離ツーリングなどは尻込みしてしまう。そういう人が多いかもしれませんね。
 そんな冬のライディングでは、低い気温と体温を下げて行く“風”がライダーにとって大敵になります。気温が変わらない場合でも、風が吹けば体感温度を低下させ、体は硬くなる。常に走行風という風にさらされているライダーは、いかに体温が奪わないようにするかが重要になります。
 風を防ぎ体の保温も行う防寒ウエアは、素材も多く選択肢もたくさん用意されていますが、ウエア選びで重要なのは、それが自分のバイクライフに合っているのか、自分の体にフィットするのか、ということです。ちなみに、私が現在使用しているウエアは、いつもほぼ同じです。しかし、それまでには数多くのウエアを試し、なかには使えないものもありました。読者の皆さんがそうならないために、まずは自分がどのような状況でバイクに乗ることが多いのか考えてウエアを探してください。

冷えやすいPOINT

冷えやすいPOINTはココ!

首、手首、足首と『首』と名の付くところは要注意で、この部分は血管が体の表面近くを流れていて、体温が奪われやすい。また、指先と足先は心臓から遠く、血行不良から冷えやすい。逆に言えば、それらの部分を温めればより効果があがる。ただし、過剰に厚着などをするのではなく、薄くても防風保温効果が高く、動きやすい素材を用いたウエアやグッズをチョイスしよう。

冷えやすいPOINT

 冬だからこその楽しみがある

 とはいえ、私がバイクの楽しさを最も感じることができるのは冬。旅の目的地まで走っりきったときの達成感、うれしさは、いわゆるバイクシーズンと言われる時期に走るのとは比べ物にならないほどです。その後の温泉、地元の美味しい料理などもまた格別。私からすれば、寒いから走らないのはもったいない! ということですよ。
 私のように極寒の北海道を走るツーリングは極めて特殊でしょうが、防寒で基本となる防風、首と名のつく部分と指先、足先の保温は同じ。そこさえ押さえれば、寒い季節もバイクを十分楽しめます。
 そのため防寒の方法は、バイクそのものも含めたトータルで考えてみてください。冬のライディングがきっと楽しくなりますよ。

heat tech

気温マイナス3℃の中、日本最北端の地・宗谷岬を目指し突き進む。賀曽利氏が過酷な状況でもバイクを楽しめるのは、防寒のコツをしっかり抑えているからだ。

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