【バッテリー交換】ドゥカティ モンスター バッテリー診断、バッテリー交換(ミッツ・ハーの作業実績 2024/01/28)|バイクの整備・メンテナンス・修理店を探すなら【グーバイク(GooBike)】

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2024/01/28 18:50:12 更新【バッテリー交換】ドゥカティ モンスター バッテリー診断、バッテリー交換ドゥカティ モンスター400

作業実施日 2024/01/28

エンジン始動ができないとことでドゥカティMonsterがレッカー車で搬入されてきました。

2021年9月に新しいバッテリーを搭載し2年ちょっと… 2年ちょっとで走行距離は約6,500キロと少な目。 特にここ最近はあまり乗っていなかったとのこと。 昔のオートバイに比べてインジェクション化されたオートバイは電気をたくさん消費しがちです。 乗っていなくてもECUの待機電力やセキュリティ装置、わずかな消費ですが時計などのメモリ(記録)にも使われており、徐々にバッテリーを消耗させます。 可能であれば3週間に一度程度は20分以上の走行をしてあげてほしいところです。

よくバッテリーをあげないために、走行はしないでアイドリングだけする方がいますがおすすめできません。 始動時には大きな電力を消費しますが、アイドリングで充電される電力はわずか。 『始動時の消費電力-アイドリング10分の充電』これでは結局マイナスですし、何よりもアイドリングだけしてればエンジンには良くありません。 エンジンは加熱することなく停止しますのでエンジン内部に結露が発生する可能性が高く、またアイドリングだけではプラグもカブり気味になり、燃焼室もススだらけ。 乗る時間が無い方は自宅に保管中には常時充電できる充電器を使うことをおすすめします。 コネクタで簡単接続。 ただ共有住宅などでコンセント確保できない場合はこれも使えませんね。 そういうときはバッテリーのマイナスターミナルを外しておくのが良いと思います。

バッテリーの寿命ですが、使用方法によってずいぶんとかわります。 ミッツ・ハーのプライベート車両も10年使用してまだ大丈夫という驚異の耐久性を誇ったことがありました(さすがにまだ使えそうでしたが10年で交換しました) ただ基本的には2年というのをひとつの基準にしてください。 2年以内にバッテリーが上がってしまった場合は充電してみても良いと思います。 逆に2年以上経過していてバッテリーを上げてしまった場合は交換した方が良いでしょう。

バッテリーは放電時に、内部の電極基盤に絶縁物質(硫酸塩)を生成します。 これをサルフェーションと言います。 生成されたばかりのサルフェーションは柔らかく、充電するとサルフェーションは電解液(バッテリー液)に溶けこみます。 つまり走行中であれば放電時に発生したサルフェーションは、オートバイからの発電により溶けてくれるということになります。 問題なのは乗っていないときの「自己放電」 ゆっくりと停車中に放電し、サルフェーションが蓄積されます。 頻繁に乗っていない車両はオートバイによる充電をしないため、サルフェーションが硬質化(結晶化)し電解液には溶けてくれなくなります。 つまり電気を発生させるための電極版の周囲が絶縁物資で覆われることになり、内部抵抗が増え、法充電がしにくくなります。 これがバッテリーのパワー低下であり、容量減少になるのです。

バッテリーあがりが起きているということはサルフェーションが発生してくるということです。 充電して回復しても、硬質化したサルフェーションは全て溶けてくれません。 つまり以前の状態には戻ってくれないのです。 これを何度も繰り返すと最終的にはサルフェーションだらけになり、容量が小さくなりバッテリーは寿命を迎えます。

頻繁に乗っているとサルフェーションは発生しても溶けてくれるのですが、それでも少しずつ溶けないサルフェーションが蓄積されて寿命を迎えます。 とりあえずはサルフェーションを発生させない(あるいは発生しても早期に溶かす)ためにオートバイにたくさん乗って充電するか、停車中は専用充電器でメンテナンスしておくことが長寿命となる秘訣なのです。 専用のフロート式充電器ならバッテリーを充電したあとに待機モードに移行し、定期的に電圧測定を行い、電圧低下が確認されると自動的に充電をしてくれるという優れた機能が備わっています。 以前はトリクル式という微弱な充電をしつづける充電器もありましたが、適度にバッテリーの充電と休憩時間をあたえることのできるフロート式がおすすめです。

さて、2年ちょっとで始動不良となったドゥカティMonsterのバッテリーの状況はどうなのでしょう? 当然電圧は低下しているわけですが、問題は充電して使い続けることができるのか? つまり寿命はどうなのか? エンジン始動時には最低でも12.5V程度は欲しいところ。 ただ、仮に13Vあっても始動できないこともありますし、充電して13V程度になっても寿命と言うこともあります。 エンジンを始動させる能力がどれだけあるかを示す性能基準がCCAという値。 摂氏-18度で定電流放電させ、30秒後のバッテリー電圧が7.2V以上を保つことが出来る限界放電電流値です。 まあ、なんだかよくわからないですよね。 とりあえずCCAの値が大きいほど、エンジンを始動させる能力が高いと理解してください。

このCCAはバッテリーサイズごとに基準値が定められています。 しかし、徐々にバッテリー内部にサルフェーションが蓄積されていくと、このCCA値は低下していきます。 最終的には始動できるレベルの電圧まで充電で回復しても、CCA値が低ければエンジン始動はできません。 セルモーターを動かした瞬間に電圧がドロップ(急激な低下)してしまうのです。

このMonsterの指定バッテリーはT12B-BS(またはT12B-4)というもの。 CCA値は一般的に170〜220です。 多くの車種で純正指定され、信頼性も高いGSユアサのYT12-BSなら215CCAになります。 2年ちょっと前に装着したバッテリーはBSバッテリーのBT12B-4で210CCAのもの。 さっそく専用テスターで測定しています。 現在の電圧は12.23Vです。 かろうじてセルモーターをまわせそうな電圧なのすが、スターターボタンを押してもセルモーターは回りません。 CCAは75CCA! 新品時基準の210CCAの4割以下です。 これはさすがにもう寿命です。 内部のサルフェーションを溶かす機器もあるのですが、ここまで低下していると回復は見込めません。 交換です。

今回も同じBSバッテリーのBT12B-4を使用します。 BSバッテリーはMVアグスタなどに純正採用された実績もあるフランスメーカー。 Moto-GPライダーへのスポンサー活動などでそのロゴを見た方も多いかもしれません。 ミッツ・ハーでは高い信頼性と、優れたコストパフォーマンスでお勧めすることの多いバッテリーです。 新品バッテリーでも初期不良や、保管状況の不良…いわゆる不良品が無いとも限りません。 その為、必ず当店では使用前のバッテリーをテスターで測定します。 新品のバッテリーは13.05Vの電圧で、245CCAあります。

バッテリーの診断は単に電圧を測定するだけでなく、このようにCCA値も見てあげなくてはいけません。 専用のテスターを使用しますので、ご自分のバッテリーが不安な方はお気軽にお問合せください。 また、廉価なバッテリーがすべて悪いとは言いませんが、輸入元がしっかりしていないメーカー品や、保証がしっかりしていないバッテリー、保管状況に不安があるバッテリーはおすすめしません。 特に通販で見かける驚くほど廉価なものはまったくおすすめしません。 粗悪なバッテリーを使うとオートバイの電装パーツを破損させます。

オートバイは自ら発電し、バッテリーを充電し、そのバッテリーから電気を取り出し(バッテリーの放電)電気をオートバイに流しています。 つまりバッテリーも電気の流れる回路のひとつだと思ってください。 このバッテリーが粗悪だった場合、他の電装パーツを破損させる可能性があるわけですが、かつてのポイント点火式のオートバイなら電球が早く切れた程度の話しで済みます。 しかし、80年代以降車両ならCDIやレギュレーター、そして現代のオートバイならECUを破損させかねません。 こうなると想定外の故障となり走行できなくなるばかりか、大きな出費となります。 くれぐれも安物買いの銭失いになりませんよう、ご注意ください。

対象車両情報
メーカー・ブランド
ドゥカティ
車種
モンスター400
作業実績タグ

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レビュー

5.0

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