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2025/06/20 12:16:10 更新【スクータータイヤ交換 他】ヤマハ Vinoモルフェ エンジンオイル、スパークプラグ、リアタイヤ交換ヤマハ ビーノモルフェ

作業実施日 2025/06/20

ヤマハの原付スクーター Vinoモルフェに整備入庫いただきました。 エンジンオイルとスパークプラグ、リアタイヤの交換をおこないます。

前回のオイル交換からは約8カ月が経過。 走行距離は約650キロ。 典型的な短距離/短時間走行を繰り返す乗りかたです。 125cc以下の小排気量車の多くはオイルフィルターはありません。 エンジン内部を潤滑し、金属粉やカーボンなどの汚れを吸着する役目を担うオイルですが、それらの汚れはオイルに吸着するだけでろ過されることがないのです。 更にオイル容量は少なく(こちらの車両は約0.8リットル)比較的早くオイルは汚れます。 また小排気量車はエンジンパワーを絞り出すために常用回転域が高く、それだけ金属に強い油膜を形成する必要があります。 普通乗用車の3倍程度と言われる常用回転域の原付スクーターですので、オイルの劣化速度も3倍だと思って良いでしょう。 以上のことから125cc以下の小排気量車のエンジンオイル交換は1500〜2000キロ毎に行いましょう。 但し、オイルは熱が加わると劣化が始まりますので、それほど走っていなくても半年以内に一度は交換しましょう。

特に短距離/短時間走行を繰り返す車両のエンジンは「シビアコンディション」に該当します。 これは小排気量車だけでなく普通乗用車でも同じなのですが、実はあまり良い乗りかたではないのです。 エンジンやマフラーがしっかりと暖まらない状態でエンジンを停止すると内部に結露が発生するのです。 これらの結露は内部のカーボンなどを吸着し堆積します。 エンジンオイルはエンジン内部の洗浄も担いますのでシビアコンディションの車両は早めのオイル交換が必要です。

前回のプラグ交換から12000キロ走行してしまいました。 プラグの交換推奨は5000〜8000キロ。 少し走りすぎてしまいましたね。 スパークプラグはエンジン内部で圧縮されたガス(ガソリンと空気のまじりあった混合気)に火花を飛ばして(スパークして)発火させる役割を担います。 短距離/短時間走行を繰り返す車両はプラグにも悪影響を与えてしまいます。 プラグがカーボンですすけてしまうのです。 発火力が弱まると燃焼の勢いも弱くなります。 燃料が良くなければ余計にカーボンが発生しますし、パワーも出ません。 4サイクルエンジンはピストンが下に下がるときに混合気を吸い込みます(吸気) その後、ピストンが上昇し混合気が圧縮されます(圧縮) ピストンが上死点に達するとき、混合気が最も圧縮されたタイミングでスパークプラグが発火し、混合気は爆発的に燃焼します(燃焼) この爆発でピストンは勢いよく押し下げられます。 燃焼後は再びピストンが上昇し、燃焼室内(シリンダー内)に残った燃焼ガスを排出します(排気)

この吸気→圧縮→燃焼→爆発の4行程がセットで繰り返されており「4サイクル(ストローク)エンジン」と呼ばれる所以です。 Vinoモルフェ等の原付スクーターが市街地で30キロ走行をする際のエンジン回転数は概ね4000〜5000回転くらいでしょうか。 仮に60キロで走行すれば9000回転近くです。 5000回転ということは1秒間にピストンは約83回も上下しています。 普通乗用車が時速30キロの定速走行する際は概ね1500回転前後でしょうか。 Vinoモルフェの半分以下です。 50ccのエンジンってものすごく頑張ってるんです。 これはエンジンだけでなくプラグの発火数もエンジン回転数に比例するということ。 4行程(吸気、圧縮、燃焼、排気)のうちプラグの発火は1回だけでいいのですが、実際には多くの車両はピストンが最上部に達する(これを上死点と言います)ときに毎回発火していますので回転数と同じだけ発火してるのです。

プラグメーカーのNGKによれば一般プラグの場合、普通自動車は20,000キロ毎、軽自動車は10,000キロ毎、二輪車は5,000キロ毎の交換を推奨しています。 これは小排気量になればなるほどエンジン回転数が高くなる…つまりピストンの上下数が多くなり、それだけプラグの発火数が多くなりプラグが消耗しやすくなるということです。 最近のインジェクションモデルは推奨距離が過ぎて発火力が低下しても、不完全燃焼が発生すると排ガスセンサーが異常を感知し燃料の濃度を微調整して何とか走れてしまいます。 実際には良いコンディションではありませんのでプラグは早めに交換しましょう。 新しいプラグに交換すると明らかに始動性が良くなります。 暖機時間も短くなりますし、繊細なライダーなら追い越し加速時等に違いを体感することができると思います。 ちなみにプラグが完全にダメになると発火しなくなりエンジンは停止します。 決して高い部品ではありませんので早めに交換しましょう。

リアタイヤの交換はマフラーを取外して行います。 先にオイル交換とプラグ交換をしているのでマフラーも冷めています。 エンジン停止後だとマフラーも熱くなっているので火傷に注意が必要です。 特に最近の車両はマフラー内に触媒がありますので、熱をもつとなかなか冷めてくれないので気をつけましょう。

マフラーを外したらホイールを車両から取り外します。 すると普段は目にすることのできないブレーキやドライブシャフトが見えますので必ず点検を実施します。 タイヤ交換だからといってタイヤ交換だけをすればよいわけではなく、この機会にこそしっかりと点検をします。

ブレーキの摩耗状態やドライブシャフトのキズやベアリングの状態をチェック。 ダスト類は清掃し、ブレーキのカム部やベアリングには必要に応じてグリスアップ(注油)を行います。

交換するタイヤはダンロップのD307 このクラスのスクータータイヤとしては最もメジャーな銘柄のひとつです。 新旧ならべてみると…説明不要ですね。 もう少し早めに交換すべきでした。 これだけ減ってるタイヤだと雨天時のみならず晴天時も急制動時にスリップしやすく、制動距離が伸びています。 乗り心地もわるく、異物がささればパンク修理は不可能。 ゴムが薄くなっているのでパンクしやすく、場合によっては異物がささると裂けてくる可能性もありました。

オイル交換、プラグ交換、リアタイヤ交換。 その他、作業中には各部の点検も実施しました。 お客さまにはお茶を召し上がっていただきながら、概ね1時間半ほどお待ちいただき作業終了です。 毎度ご利用いただきありがとうございました!

対象車両情報
メーカー・ブランド
ヤマハ
車種
ビーノモルフェ
作業実績タグ

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