ツーリングファミリーのニューカマー、ロードグライド ウルトラ。FLTR → FLTRXとローダウン、カスタム路線を進んだロードグライドに加わったツアラー機能に軸足を戻した豪華版だ。しかも搭載されるのはツインカム103の1700ccエンジンなのである。
09年までラインアップされていたFLTRに、ウルトラが装備するツーリングトリムを後付けする人も多く、これを待っていた人は多いと思う。ロードグライド系はカウルをフレームマウントするため、エレクトラグライド系よりハンドリングが軽く走りも楽しめる。また、103エンジンが繰り出す低速から中速まで厚みのあるトルクは、走り出しから重い車体も軽々動かす。エンジンをまわさずとも上り坂を軽快に登るのは本当に嬉しい。さらに、スムーズかつ美味しい鼓動感も魅力。ワインディング半日込みの日帰りロングツーリングをしても疲れないだろう。テールバッグの追加で積載容量も完璧。でも、外気温計の文字盤は華氏なんてケチなこと言わないで摂氏にしてよ。そこだけは金返せー、って感じ(買ってないけど)。
FLTRXよりぐっと高いスクリーンを装備してウインドプロテクションを向上。夏には少々暑いぐらい。雨や寒いときの保護性能は高い。
ツーリングファミリーでも豪華系モデルにしか採用されていないロアフェアリング。走行風を導入できるベントシャッター付きである。
96エンジンの1584ccからボアを3.1mm拡大して1689ccとした103エンジン。413kgの巨体を軽々と走らせるまさに適役だ。
快適な前後シート。リヤシート脇にはスピーカーが備わる。バックレスト付きシートは何処までもパッセンジャーをもてなす。