ホンダの原付スクーターDIOにタイヤ交換とオイル交換でご入庫いただきました。

タイヤがパンクてしまったので交換してほしいとご連絡を頂戴しました。 たいぶん減ってる状態でパンクしちゃって修理できない状態なのかな…と思っていましたが少し違いました。

確かにタイヤは摩耗していますが思ったよりは溝が残っている。 それよりもタイヤを横から見てみると…裂けています。

走行中に気づいたらパンクしていたとのことで、空気の無い状態で少し走ってしまったのだと思います。 異物が刺さりパンクして、空気が抜けた状態で走行したから側面が裂けたのか？ それとも側面のひび割れが悪化してそこから空気が抜けてしまったのか？ タイヤ全体をチェックすると目視では刺さっている異物は見あたりません。 本来はタイヤに空気をたくさん入れ、せっけん水をタイヤ表面にスプレーし泡立っている箇所を探すことで刺さっている異物を見つけます。 ただタイヤが裂けているので空気を入れられません。 今回、タイヤの空気が抜けた理由はハッキリしませんがとにかく交換です。

マフラーを外して車体からホイールを取り外します。 この際、普段は確認できないブレーキやシャフト部などを点検、整備します。 汚れを落とし、錆を落とし、注油やグリスアップを行います。 タイヤ交換のご依頼だからといってタイヤ交換だけをするのではなく、この時にしかできない点検と整備を必ず実施するのが大切です。

使用するタイヤはダンロップランスクートD307 50ccクラスのスクーターでは装着率が一番高いのではないかという定番タイヤです。 ミッツ・ハーではダンロップ以外にも様々なメーカーのタイヤを取り扱っています。 お客様の使用状況・環境と予算をお伺いしたうえで最適なタイヤをご提案します。 最寄り駅までの近距離走行中心の方。 車の流れの速めのバイパスなどを走られる方。 市街地をお仕事で使われる方。 休日のレジャーで使われる方。 耐摩耗性を重視したい方。 雨天性能を重視したい方。 ダンロップ、ブリヂストン、IRC、ミシュラン、TIMSON、シンコー、ピレリ等が50ccクラスのスクーターでは人気があります。 お気軽にご相談ください。

こちらの車両はチューブレスタイヤ。 自転車のようなチューブは入っていません。 チューブレスタイヤはタイヤ交換時にエアバルブもいっしょに交換します。 空気を入れる部分ですね。 このバルブの根元はゴム製です。 経年劣化でゴムが固くなってきてしまい、空気を入れる際など力が加わった時に破損することがあります。 チューブレスタイヤの場合、このバルブ部が折れればすぐに空気が抜けてしまいます。 交換する際にはタイヤ交換と同様にホイールからタイヤを外す必要があり手間と費用がかかります。 その為、タイヤ交換時に同時交換するのがベターです。

50ccの10インチという小径ホイールの場合、タイヤの空気圧の調整がしにくいと思います。 そこで今回はバルブが90度折れ曲がっているバルブに交換します。 これだとガソリンスタンドなどでも点検がしやすいはずです。 但し折れやすいので空気圧確認の際は指でバルブを抑えながら測ってください。

バルブを交換しタイヤを組み込み、ホイールを車体に取り付けてマフラーを装着。 同時にご依頼されたオイル交換をして作業終了です。

タイヤ表面は紫外線などの影響により軽微なヒビであるオゾンクラックが発生します。 この軽微なオゾンクラックはタイヤがゴム製品であるので仕方ないことではありますし、軽微なものは気にする必要はありません。 但しオゾンクラックではなく、経年劣化によるヒビ割れには要注意。 空気圧の点検と同時にタイヤ表面のひび割れは適宜チェックし、気になる状態にあればすぐにオートバイ屋に相談してください。 お気軽にどうぞ。