ドライブシャフトは定期的なオイル交換が必要

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BMWのR nine Tスクランブラー
ドライブシャフトは定期的なオイル交換が必要

BMWのR nine Tスクランブラーは、バイクによくあるチェーン駆動ではなくエンジンの回転をドライブシャフトでタイヤに伝える。ここではメンテフリーと思われがちなドライブシャフトの、ベベルオイルの交換方法を解説しよう。

ドレンボルト

古いオイルの排出はデフの下部にあるドレンボルトから行う。念の為、廃油の中に異物(金属片など)を含んでいないか確認しておこう。

リアタイヤ

R nine Tスクランブラーの場合はリアタイヤを外さないと新しいオイルを入れることはできないため、メンテナンススタンドでリアタイヤを浮かせて作業する。

フィラーボルトにアクセス

リアタイヤを外すとブレーキパッドの隙間からベベルオイルのフィラーボルトにアクセスすることができる。

オイル

オイルはBMW純正のギヤオイル(粘度75W-90)の使用を推奨。一回で入れる量は180ml、ジョッキを使って正確に入れよう。

トルクレンチ

フィラーボルトの締め付けトルクは25.5N・m。走行中にオイルが漏れてしまうとトラブルの原因になるため、トルクレンチを使おう。

ワンポイントチェック!
ワンポイントチェック!

乗らなくても劣化する
オイル交換は定期的に!

 オートバイにおいて最も一般的なドライブチェーンと違い、ドライブシャフトはこまめな注油の必要はないし、伸びる心配もない。しかし、シャフト駆動部に使われているベベルオイルの交換だけは忘れないようにしよう。オイルが劣化すると思わぬトラブルの原因になるため、BMWでは2年もしくは2万kmごとの交換を推奨している。
 シャフトドライブ内部のオイルは「ベベルオイル」の他に「ファイナルオイル」や「デフオイル」と呼ばれる。ファイナルは字のごとくエンジンの動力を最後にタイヤに伝える部分に由来する。デフは車の左右のタイヤの動きの差を検出するための機構デファレンシャルの略。バイクのシャフトには必要ない機構のため、このデフオイルという呼び名は単に「シャフトに使われるオイル=デフオイル」というBMW特有の文化とも言えるのかもしれない。

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