カワサキは欧州との規制調和を積極活用

カワサキは欧州との規制調和を積極活用

2017年からの国内導入と新機種追加により
いまや日本版Zシリーズは7バリエーション!

Z1000の登場以降、海外中心で構築されてきたZシリーズは2017年から日本でも積極的に展開されるようになってきた。いまや、より安心な国内正規販売モデルとして乗れるZは、フラッグシップのZ1000から原付二種のZ125プロまで多彩!

環境規制の変更により 欧州Zが日本にも登場

 新型車の場合は2016年10月から、二輪車の排ガスと騒音に関する新国内環境規制が適用され、おもにEU加盟国で用いられる規制と基準調和。この結果、相互輸入が以前よりも簡単にできるようになった。

 これを受けてカワサキは、2017年型でZ1000とZ650を国内市場に新規導入。2018年型では、Z900RS/カフェを各国で新発売し、さらにその開発ベース車両となったZ900も国内販売を開始した。これにより国内仕様として購入できるZは、全7機種となった。

Z1000 Z1000

凄みがテーマの低く身構えたルックスと
優れたスポーツ性を備えたフラッグシップ

2003年に初代が登場。最近では2014年型で刷新を受けて、新生Zシリーズをけん引してきた。国内仕様は2017年4月に新発売。高剛性を誇るアルミ製フレームに、最高出力141馬力の1043cc水冷並列4気筒エンジンを搭載し、スイングアーム上方にショックユニットとリンクをレイアウトしたホリゾンタルバック方式のリヤショック、アシスト&スリッパークラッチ、倒立フロントフォーク&ラジアルマウントキャリパーなどで武装する。

新車価格●115万200円

中古相場価格●82~116万円(2014年型以降)

Z1000 ブレーキ周り

フルアジャスタブルのショーワ製セパレートファンクションフロントフォークに、トキコ製のモノブロックブレーキキャリパーと310mm径ブレーキディスクを組み合わせる。

Z1000 4眼ヘッドライト

コンパクトでデザイン自由度に優れるLEDの特徴を生かして、低く身構えたイメージを生むようにレイアウトされた、リフレクターレスの4眼ヘッドライトを装備する。

Z650 Z650

気軽さと操る楽しさに溢れる
ミドルクラスのパラレルツインZ

これまで欧州やアジア圏などで販売されてきたミドルネイキッドスポーツで、日本市場には2017年5月に導入。最高出力68馬力の649cc水冷並列2気筒エンジンを、高張力鋼管製のトラス構造フレームに搭載し、市街地での扱いやすさやワインディングで気軽に操れるファンスポーツ性能を追求している。正立フロントフォークや片押し2ピストンの前ブレーキキャリパーなどを採用してベーシックにまとめ、187kgの車重を実現している。

新車価格●78万6240円

中古相場価格●59~74万円(2017年型以降)

Z650 タコメーター

アナログスタイルのタコメーターと多機能液晶スクリーンで構成されたインストゥルメントパネルを採用。時刻や水温、瞬間や平均の燃費、ギヤ段数やデュアルトリップも表示。

Z650 パラレルツインエンジン

低中回転域で力強いトルクを生みだす、スポーティでありながら親しみやすいパワー特性のパラレルツインエンジンを搭載。アシスト&スリッパークラッチを装備する。

Z900RS Z900RS

クラシカルな雰囲気のあるスタイルと
現代的な電子制御技術や装備を融合

いまなお根強い人気を誇るZ1やZ2のスタイリングイメージを、現代的なテクノロジーを多数取り入れながらよみがえらせた、2017年12月新登場のヘリテージスポーツ。Z900をベースとしながら、レトロな外観を確立するためスチール製フレームの各部を見直し、948cc水冷並列4気筒のエンジンは、より低中回転重視にリファインして最高出力を111馬力としてある。2レベル+オフに切り替えられるトラクションコントロールを備える。

新車価格●129万6000~132万8400円

中古相場価格●125~141万円

Z900RS フロントまわり

41mm径の倒立フロントフォークにラジアルマウントの対向4ピストンモノブロックキャリパーを組み合わせた、現代的なフロントまわり。マスターシリンダーもラジアルポンプタイプだ。

Z900RS リヤサス

レトロなスタイリングだが、リヤサスはツインショックではなく現代的なモノショック。アルミ製スイングアームの単体重量はわずか3.9kgで、バネ下重量の低減に貢献している。

Z900RS CAFE Z900RS CAFE

メーカーメイドカスタムにより
レトロ感を高めたカフェレーサーに

Z900RSをメーカーメイドカスタムした派生版として、2018年3月に発売開始。スタンダードをベースに、フロントビキニカウルを追加して、バーハンドルをブラック塗装のローポジションタイプに変更。バックミラーステーを短縮化し、シートをカフェレーサースタイルの段付きタイプに換装してある。車体色も専用で、マフラーなどにヘアライン仕上げも用いる。

新車価格●135万円

中古相場価格●140万円

Z900 Z900

俊敏性とコントロール性をバランスさせた
今春新登場のスーパーネイキッド

Z800の後継として海外市場では2017年型で導入が開始され、Z900RS /カフェの開発ベースにもなってきたが、日本ではそのRS系よりも遅い2018年4月に導入が開始された。最高出力125馬力の948cc水冷並列4気筒エンジンを搭載。Z1000とはわずか95ccの排気量差しかないが、こちらはフレームが鋼管製で、よりフレンドリーな特性を狙う。

新車価格●95万400円

中古相場価格●―――(2017年型以降)

Z250 ABS/
Special Edition
Z250 ABS/Special Edition

市街地からワインディングまで
自在に操れる軽二輪クラスのZ

フルカウルスポーツのニンジャ250をネイキッド化したモデルで、2013年4月に新登場。2015年型から、ABSとアシスト&スリッパークラッチを標準装備した。最高出力31馬力の248cc水冷並列2気筒エンジンを、スチール製フレームに搭載。独特な形状の燃料タンクとコンパクトな異形ヘッドライト、シャープなテールカウルでZらしさを確立してある。

新車価格●55万3500円/56万9160円

中古相場価格●26~50万円(2013年型以降/ABSなし含む)

Z125PRO Z125PRO

兄貴譲りのシャープなルックスを持つ
操る楽しさの詰まった現行Zの末弟

新生Zシリーズの最小排気量モデルとして、2016年2月に発売が開始されたのがこの原付二種。前後12インチ径ホイールを履いたコンパクトな車体に、マニュアルクラッチ式4段リターン変速機を備えた、9.7馬力の124cc空冷単気筒エンジンを搭載する。フロントフォークは倒立タイプで、リヤショックはレイダウンかつ車体右側オフセット配置が施されている。

新車価格●34万5600~35万3160円

中古相場価格●23~50万円(2016年型以降)

※中古車相場価格はグーバイク調べ(2018年6月)。

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