優れたスポーツ性能こそZの本質!?

Z1000 900 SUPER(Z1)
優れたスポーツ性能こそZの本質!?

Z1の思想を現代に色濃く受け継ぐのはZ1000

ZのルーツであるZ1やZ2と見比べると2003年型以降のZ1000は、まったくジャンルが異なるシリーズのようにも思える。
しかし、Z1000が持つ運動性能重視の姿勢は、Z1やZ2と共通である。

カタチはまるで違うが狙うところは同じ

 2003年型でZ1000が新登場したとき、時代はスーパースポーツブームの真っただ中。しかし当時のリッタースーパースポーツは、その主戦場を公道からサーキットに移しはじめていた。

 初代Z1000は、そんな時代背景にあって、世界最高レベルの公道向けスポーツモデルを目指して設計された。これは初代ZのZ1と共通する開発コンセプト。その思想は、初めて大幅刷新が施された2007年型、完全新設計でさらにシャープさを増した2010年型、そして2014年から続く現行型にも継承されているのだ。

Z900RS 水冷並列4気筒エンジン
水冷並列4気筒エンジンは
最高出力141馬力を発揮

近年では、BMWのS1000RヤマハのMT-10をはじめ、160馬力超のネイキッドスポーツというのも珍しい存在ではなくなったが、とはいえ141馬力の最高出力というのは、公道でのスポーツ性を考えたら十分すぎる性能。吸気サウンドのチューニングも施されている。

Z900RS ショーワ製フロントフォーク
ダイレクトな操作感を生む
ショーワ製のフロントフォークで武装

この倒立フロントフォークは、ショーワ製のSFF-BP(セパレートファンクションフォーク・ビッグピストン)仕様。左側にプリロード調整機構、右側に減衰圧調整機構を備え、セッティング時の利便性にも優れる。軽快なハンドリング特性に貢献するアイテムでもある。

Z900RS アルミ製ツインチューブフレーム
シャープな旋回性能を重視した
アルミ製フレームをチョイス

軽量かつ高剛性を誇るアルミ製ツインチューブフレームは、マス集中化を高次元で実現。シャープな旋回性能と安定感のあるハンドリングを生む。しなやかで親しみやすい特性ではなく、あくまでもハイレベルなスポーツ性を重視するのは、Zシリーズの頂点ならでは。

Z900RS スポーツライディング仕様メーター
4000回転未満を無視するかのような
スポーツライディング仕様のメーター

ハンドルバーにマウントされたコンパクトなメーターにも、スポーツ性を重視したZ1000の姿勢がうかがえる。タコメーターは、4000回転未満までは液晶パネルの横に小さく表示され、4000回転以上になるとLEDバーグラフで表示。シフトアップインジケーターも備える。

じつは外観的な継承要素も・・・

丸みを帯びた伝統的なネイキッドスタイルのZ1やZ2と、どう猛な野獣のような雰囲気さえあるシャープなルックスの現行Z1000では、デザイン部分で似ている要素など何ひとつないように思える。しかしよく探してみるとマフラーの形状は、4本出しだったZ1やZ2を思わせるような、左右2個ずつの排気口を持つ設計となっている。これは、2003年型の初代新生Z1000から一貫して守られてきた、Zの頂点としてのアイデンティティなのだ。

Z1000 マフラー

※中古車相場価格はグーバイク調べ(2018年6月)。

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