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流行その3 アドベンチャーの波は小中排気量帯へ

流行その3アドベンチャーの波は小中排気量帯

スズキ V-ストローム250/ABS
SUZUKI
V-Strom250/ABS
GSR250を旅バイクに大変身

248cc水冷並列2気筒エンジンを鋼管フレームに搭載するロードスポーツモデルのGSR250がベース。エンジンは、フリクション低減などで、ユーロ4に対応させながら1馬力アップの25馬力としている。車体は、大きめのスクリーンやアルミ製リアキャリア、広めのハンドル幅とアップライトなライディングポジション、専用の外装デザインにより、アドベンチャーらしいスタイルにまとめてある。前後ホイールは17インチキャストタイプのままだが、路面が荒れた道への対応力もしっかり考慮して開発。ケース類の装着などを考慮してフレーム剛性が高められたGSRがベースなので、フル積載にも十分に耐えられる。メーターはフルデジタルタイプで、コクピットには高級感もある。

カワサキ VERSYS-X250/300
KAWASAKI
VERSYS-X250/300
前後スポーク&前輪大径の
ホイールが本格派を主張

ニンジャ250/300用の並列2気筒エンジンに仕様変更を加えて、新作のスチール製フレームに搭載。ストロークが長めに確保されたサスペンションに、前後19/17インチ径のスポークホイールを組み合わせる。250にはABSレスのグレードもあり、パニアケースやスチールパイプ製サイドバンパー、ハンドガードなどを標準装備したツアラー仕様も用意される。指針式回転計と液晶部を組み合わせたメーターは、2017年型ニンジャ1000などと共通イメージとなる。

ホンダ X-ADV
HONDA X-ADV
アドベンチャーとコミューターを
融合させたニュージャンル
液晶メーターラゲッジスペース
リア周りフロントフォーク
1. 大きな液晶メーターを装備。各種情報が整然と並べて表示され、まるでオフロードラリーモデルに乗っているかのような感覚をもたらしてくれる。2. シート下は、一般的なサイズのフルフェイスヘルメットも収納できるラゲッジスペースとなっている。3. リア周りは両持ち式スイングアームタイプで、後輪駆動はチェーン。4. フロントフォークは、インナーチューブ41mm径の倒立タイプ。前後17/15インチの小径なスポークホイール&ブロックパターンタイヤだ。

オフロードスタイルのスクーターに見えるが、単なるカタチだけのコミューターではなく、NC750シリーズ譲りのエンジンは排気量が745ccもあり、変速機には自動または手動の自動変速ができるDCTを使う。シート高は820mmと車体は大柄で、実際にフラットダートを走れてしまう性能も追求されている。コミューターとアドベンチャーを融合させ、スマートキーやラゲッジスペースで利便性も高めた、クルマのSUVに近い存在がこのX-ADV。主要コンポーネントは、NC750シリーズがベースだ。

BMW MOTORRAD G310GS
BMW MOTORRAD
G310GS
アドベンチャーの本家からも
スモールモデルが新登場

これまで長年にわたり、GSシリーズでビッグアドベンチャーカテゴリーをけん引してきたBMWも、より小さなアドベンチャーを新登場させた。インド生産ネイキッドのG310Rをベースに、GSらしい外観を与えたのがこのモデル。基本部はR仕様から受け継ぎながら、前後サスストロークを増やし、フロントホイールを19インチに大径化して、GSシリーズならではの走行性能を与えてある。313cc水冷単気筒エンジンは、G310Rと共通の34馬力。メーターはフルデジタル表示式だ。

気軽なアドベンチャーが新たなトレンドになる!?

 2017年型では、多くのブランドがミドルクラス以下の新型アドベンチャーを導入、または既存モデルを熟成してきた。これまでのアドベンチャーブームをけん引してきたのは、主にリッタークラスだったが、小柄や非力なライダーにはとくに、巨大なリッターアドベンチャーは手におえる範囲を超えていたのも事実。より等身大でフレンドリーなアドベンチャーの登場によって、ツーリングシーンなどにおける新たなムーブメントも起こりそうだ。 CRF250ラリーをはじめ、国内仕様の市販予定車も多いぞ!

ホンダ CRF250 RALLY
HONDA CRF250 RALLY
オフロードとツーリングを等身大で

2016年の国内モーターサイクルショーでプロトタイプが披露されていた、オフロードモデルのCRF250Lをベースとしたラリーテイストのアドベンチャーモデルが、ほぼそのままのカタチで市販化された。25馬力に高められた249cc水冷単気筒エンジンやスチール製フレームは、ベースモデルと共通ながら、外装デザインの変更だけでなく、前後サスのロングストローク化や燃料タンクの大型化なども図られている。外装各部にスリットを設けて整流効果を高め、前ブレーキを大径化するなど、舗装路での運動性能確保にも力が入れられている。

ホンダ CRF250 RALLY
ダカールラリーに参戦するワークスマシンの技術が生かされた形状の大型スクリーンと、共通デザインイメージのLEDヘッドライトを採用。ハンドガードも標準装備されている
フルデジタルメーター
フルデジタルメーターの上部には、アクセサリーバーを装備。ABS仕様は、メーター横のスイッチにより後輪側のアンチロック機構をオフにもでき、本格的な走りも可能
スズキ V-ストローム650/XT
SUZUKI V-Strom650/XT
1000と共通イメージの顔に刷新
V-Strom650
スズキ V-ストローム650

645cc水冷Vツインエンジンをアルミ製フレームに搭載したVストローム650シリーズは、兄貴分の1000と共通イメージの縦2灯式ヘッドライトを新採用するデザイン。シート高は5mm低減され、サイドカバーの形状変更により足着き性が高められた。欧州仕様の場合、車重は先代よりも1kg減の213kg(XTは216kg)となり、最高出力は2馬力アップの約71馬力に。トラクションコントロールの新装備により、路面状況の変化に対する対応力も高められた。これまでと同じく、キャストホイールのスタンダードとスポークホイールのXTがある。

予想

リッタークラスのニューモデルは少なめ。
アフリカツインの中古車登場に期待!
ホンダ CRF1000L アフリカツイン
HONDA CRF1000L Africa Twin
●新車価格●135万円〜/中古車相場価格●100〜126万円
 リッタークラスのアドベンチャーは、KTMのラインアップ拡充などはあったが、2017年型としての目玉は少ない。一方で昨年は、ホンダがCRF1000Lアフリカツインを新発売して、これが大きな注目を集めたが、熊本地震の影響によってデリバリーが大幅に遅れたことから、一般市場では今年が実質的な初年度となる。このようなことから、2017年はアフリカツインが話題の中心となり続けると推測したい。現状では、中古車のタマ数はほとんどないに等しいが、今年後半には本格的なデリバリーから1年が経過して、少しずつ中古車の数も増えていくことが予想される。ライバルとなる、F800GSなどの中古車価格推移にも注目したい。

流行その4スーパースポーツでも250ccクラスに新たな波!

ホンダの新型投入で再び活気づきそう!

 ホンダは2017年の新型として、単気筒エンジンを搭載した現行CBR250Rから大幅に走行性能を高めた並列2気筒のCBR250RRを投入。エンジンモードセレクターをはじめ、LEDヘッドライトやアルミ製スイングアーム、フルデジタルメーターなど、上級装備を多数搭載。インドネシア仕様の最高出力は約39馬力と、クラス最強を誇る。
 スズキは、従来型のGSR250Fに手を加えて、よりスポーティな外観とハンドリングにしたGSX250Rを投入。並列2気筒エンジンの最高出力は25馬力だが、各部に改良が施されている。
 2017年は、アドベンチャーだけでなくスーパースポーツの250ccクラスにも新型導入が続き、このジャンルも注目を集めそうだ。

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