小松◎今月の特集は『新世代バイク』だけど、次世代というとAKIRAに出てきた金田のバイクや、最近だと映画のトロン・レガシーでの近未来のバイクが浮かぶけど、みんなは、どんなイメージを持つ?
栗原◎ボクも同じで、ガソリンエンジンではなく、劇中のバイクに使われていた常温超伝導発電機なんかが浮かびますね。
小松◎21世紀も10年以上が経ったけど、まああのスタイルが実現するには至ってないよね。それでも、モーターで走る電動バイクが続々と発売されたりして、昔思い描いていた『次世代』に近寄った感じはするね。
栗原◎確かにそうですね。でも、昔からあるバイクの形からは離れてないんじゃない?
土山◎それは、バイクの形をしてないと一般に受け入れられにくいからだと思うよ。
小松◎新世代バイクにはみんな憧れるけれど、バイクらしい形が好きなんだろうな。離れられないのかもしれないけどね。
土山◎正直、ボクも近未来的な形にはそんなに思い入れないんだよな。むしろ、機構そのものの方に興味がある。
小松◎機構で考えると、昔は速さをひたすらに求めていて、今はそれも技術的に成熟して、求めるものが変化してきているよね。電動モデルや、安全に走るためのデバイスとしてトラクションコントロールやABSがスポーツモデルにも装備されたりしているね。
栗原◎そうそう、クラッチ操作のいらないバイクも最近いろいろ出てますよね。例えばVFR1200 DCTとか。
小松◎おお、それもエポックメイキングなモデルだよね。
土山◎DCT車両に乗ったけど、峠道を走るとき楽だったよ。最初は、クラッチのない感じにちょっと違和感あったけど。
小松◎バイクって趣味性の高いものだし、無理やり全てオートマにすることはないと思うんだよな。それでも、誰でも安全に楽しくライディングできることは大切だし、それを満たすことが『新世代マシン』と言えるんだろうけどね。
土山◎今ある技術のブラッシュアップも大切だけど、全く見たことのない新しいものを作り出していってほしいな。
小松◎これまでと全く違うものが突然市場に出るというのは難しいだろうけど、今回乗った排気量もカテゴリーも違う4台は、今を端的に表している新世代バイクといえると思う。
栗原◎ではその注目の4台について見ていきましょう。