最も過激なスーパースポーツといえば、600ccクラスだろう。メインターゲットであるヨーロッパでは、レースでの成績が販売成績に直結するため、市販車クラスに出場して勝てる性能がそれぞれのモデルに求められるという凄い世界。リッターマシンと違って人間の限界を超える心配をする必要はないので、とにかくどのマシンも徹底的に性能が追及されている。
そのなかでもCBRはトップクラス。超高回転型エンジンの一万回転以上を常用し、鋭いハンドリング特性を生かしてコーナーに飛び込んでいけば、凄まじいばかりの速さを発揮する。しかも、このマシンで凄いのはそれだけではない。
CBRは、トップクラスの速さを持ちながら、とても乗りやすいという、相反する条件を両立させることに成功している。さらに09年からはコンバインドABSモデルも用意。極端な話、免許取りたてのビギナーでも楽しめてしまう。ひと昔前なら想像もできないくらい、高性能かつ従順なマシンなのである。