このGSX-R1000が発売されたとたんヨーロッパでは、ハヤブサやZZRといった300km/hオーバーのフラッグシップの売り上げが落ち込んだと言う。GSX-Rがあまりに速かったからである。
実際、他のマシンと乗り比べてみても、その力強さは別格だ。低回転でもスロットルを開けた瞬間、腕が伸びきりそうな勢いで加速していく。コーナーの立ち上がりでスロットルを少し多めに開けたりすれば、リヤタイヤは簡単に滑り出す。右手にあるパワーモード選択スイッチでパワー特性をコントロールしていないと、ぬれた路面などでは大変な苦労をすることだろう。
一方でハンドリングは素直だ。低速では、ライバルより多少動きが重く感じるが、これは安定性が強いためで不安なく走ることができる。スポーツバイクにおいて、パワフルなマシンというのは、それだけでも魅力的だ。しかし、問題はライダーが、それをどう使いこなすか、ということである。
SPECIFICATIONS
エンジン |
水冷DOHC 直列4気筒 |
排気量 |
999t |
ボア×ストローク |
73.4×59o |
最高出力 |
136.1Kw(185PS)/11500rpm |
最大トルク |
--Nm/--rpm |
全長×全幅×全高 |
2045×720×1130o |
シート高 |
835o |
車両重量 |
172s |
燃料タンク |
17.5L |
タイヤサイズ |
F 120/70-17 R190/55-17 |
新車価格 |
145万9500円 |