過激なスーパースポーツの中でもR1は、かなり突き抜けた感じがするマシンだ。空吹かしするだけで背筋をゾクゾクさせるような排気音を発してライダーを威嚇する。
エンジンの吹け上がり方はエキサイティング。低速からトルクはあるが、回転が上がるに従ってドンドンパワーが上乗せされていく。レッドゾーンまで半分くらい残した時点で十分に速いから、いったいどこまで加速していくのか不安になるほど。実際にこのパワーをワインディングで使いこなすことは困難。全開を楽しみたかったらサーキットに行くしかない(他のマシンも同じだが)。
一方で車体はフレンドリー。スリムな車体と無理のないポジションは、どんなコースでもライダーを疲れさせず、自由度も高い。ハンドリングも軽快でタイヤの接地感も高いから、思いきってコーナーに飛び込んでいくことができる。ここにきて強烈なライバルが続々と登場してきたが、R1の魅力はそれらと比べてもまったく衰えていない。いや、乗り比べてみて、逆にこのマシンの素晴らしさを再確認することができた。
SPECIFICATIONS
エンジン |
水冷DOHC 直列4気筒 |
排気量 |
998t |
ボア×ストローク |
77×53.6o |
最高出力 |
131.3Kw(179PS)/12000rpm |
最大トルク |
112.7Nm(11.5kgm)/10000rpm |
全長×全幅×全高 |
2060×720×1110o |
シート高 |
835o |
車両重量 |
177s |
燃料タンク |
18L |
タイヤサイズ |
F 120/70-17 R190/50-17 |
新車価格 |
138万6000円 |