2026/06/15 17:22:39 更新【原付スクーター整備】ホンダ ディオ バッテリー交換、エンジンオイル交換、前後タイヤ交換ホンダ Dio
自走できない状態で整備入庫いただきましたホンダの原付スクーターディオです。 リアタイヤがパンクし、バッテリーがあがっている状態でお客様が押してご来店。 他店で御購入された車両ですが、当店のご近所にお住いと言うことで事前に整備のご相談を頂戴していました。 ミッツ・ハーでは他店で御購入された車両の整備や修理もお引き受けしております。 しかしながら車両状態によってはお断りすることもございます。 また、急にご来店いただいても他の整備入庫で対応できないこともございますので必ず事前にご相談・ご予約いただけましたら幸いです。

まずはタイヤの交換です。 リアタイヤがパンクしています。 どうやらそのまま走行したところホイールからタイヤが外れかかってしまったようです。

マフラーを外して車体からホイールを外します。 外すと普段は目にすることの無いブレーキやドライブシャフトを目にすることができます。 もちろんこういう機会には必ず点検し、必要であれば洗浄や調整、注油を行います。 タイヤ交換を急ぐあまり…タイヤ交換に集中するあまり、こういうところを見ない人、多いと思います。

今回はドライブシャフトが少し錆びていたので洗浄し磨いてからグリスアップ。 ブレーキは清掃してからドラムブレーキのカムをグリスアップしておきました。

ホイールからタイヤを外し、ホイールに装着されているチューブレスバルブも取り外して交換します。 タイヤに空気を入れる箇所です。

スナップインバルブと呼ばれるエアバルブは軽量で衝撃を吸収してくれる優秀なものですが、根元がゴム製ですのでタイヤと同様に経年劣化でひび割れて硬化します。 すると空気圧調整時などに力が加わると折れてしまうことも珍しくありません。 折れれば瞬時に空気が抜けてしまい、交換しなくては走行できなくなります。

交換するためにはタイヤ交換とほぼ同じ作業をすることになりますので、タイヤ交換時にこのチューブレバルブは同時に交換しましょう。

リアタイヤの交換がおわったらバッテリーの交換です。 イグニッションキーをONにしても何も反応しないDIO 本来はメーターのバックライトが点灯するのですが点いていません。 もちろんセルボタンを押しても無反応です。 ずいぶんと前からバッテリーがあがってしまっている状態だったそうで、キックスターターでエンジンを始動させていたそうです。 確かに始動できるのですが、あくまでもキックスターターは初期のバッテリーあがり時に使うための緊急用。 バッテリーが劣化してセルフスターターで始動できなくなったら速やかにバッテリーを交換しましょう。 この状態で走行していると車両の電気部品に負荷がかかります。 ウインカーリレーやCDI、レギュレーターも負担がかかりますし、ライトなどの電球類も切れやすくなります。

バッテリーは蓄電池でそこから車両各部に電気を供給しますが、このバッテリーも車両の発電機から電力を受けています。 受けた電力を一度バッテリーにためてから各部に供給…つまりバッテリーも電気回路のうちのひとつといえます。 この回路の一箇所に異常が生じていれば、車両各部の電気部品に悪影響を及ぼしてしまうというわけです。 装着されていたのはMAXIMA?というバッテリーメーカーのものでしょうか。 バッテリーは廉価なものでも安心して使えるものはあります。 しかし特に安い商品や聞いたことのないブランドのものは避けましょう。 先のとおりバッテリーは重要な電気回路のひとつであり、このバッテリーの不良によりCDIやレギュレーターと言った電装部品を破損させてしまうことがあります。

きちんとした販売元の信頼性の高いバッテリーを選んでください。 台湾製造の車両(KYMCOやSYM、ヤマハ等)が採用する台湾ユアサも廉価ですが比較的優秀ですが、輸入元がしっかりしている販売元から購入しないと、もしトラブルが発生しても補償対応などをしてくれないこともあります。 ホンダが新車にも搭載するLONGや、MVアグスタなどの欧州車が純正で採用するBSバッテリー等も値ごろ感のある優秀なバッテリーです。 もちろん高価ですがGSユアサや古川バッテリー(FBバッテリー)等の優秀さは言うまでもありません。 ご予算に応じて最適なバッテリーをご案内しますのでお気軽にご相談ください。 取り外したバッテリーはターミナル部がだいぶん腐食しています。 電圧計で計測しますがほとんど針がふれませんでした。 新しいバッテリーに交換後にはセルフスターターで問題なく始動しました。 どうやら各部の電気部品も異常は無さそうです。

エンジンをしっかり暖めてからオイル交換を行います。 出てくるオイルは真っ黒…それに量も少ないです。 こちらの車両は毎日の通期で5分も走らずに職場に到着するといった乗りかたのようです。 走行距離がなかなか伸びないのです。 そのせいもあってか、前回のオイル交換がいつだったか記憶に無いそうです。 一回あたりの走行が単距離短時間の場合、「シビアコンディション」に該当します。 エンジンオイルの劣化が早いのです。 エンジンオイルがしっかり暖める前に停止すると、特に冬場はエンジン内部やマフラー内部に結露が発生します。 エンジン内部の結露はカーボン(すす)を凝固し固着させ堆積させます。 マフラー内部の結露は同じくカーボンを凝固し詰まりを誘発します。 エンジン内部のカーボンの堆積は圧縮不良を招きエンジンを停止させますし、結露がエンジンオイルに混入し希釈します。 単距離短時間走行の多い方こそ小まめにオイル交換を実施しましょう。 走行1500〜2000キロ毎、あるいは半年以内の交換が125cc以下の原付車両のオイル交換時期です。

オイル抜いている最中にフロントタイヤ交換です。 ちなみにリアタイヤを先に交換したのはオイル交換のために暖機運転をするとマフラーが熱くなり作業がしにくくなるためです。 フロントタイヤは空気は入っているものの…一目瞭然でタイヤが摩耗しているのがわかります。 むしろこの状態になるまで良く乗っていました…

すでに路面と接触するゴム部は摩耗して無くなっており、タイヤの強度を保つための(本来は路面に接触しないはずの)下地のゴムが露出しています。 この状態では急ブレーキでは簡単にすべりますし、雨天時も大変危険です。 もう少し早めに交換した方が良かったですね。 これだと簡単にパンクもしやすくなっていますし、最悪はタイヤが裂けてしまいます。 大きなトラブルに合わなくて良かったです。

フロントタイヤの交換が終わったらオイル交換に戻ります。 廃油排出口のボルトを締め、あたらしいオイルを注油すれば作業終了です。 今回はバッテリー交換、エンジンオイル交換、前後タイヤ交換を行いました。 定期的な整備の実施で予期せぬトラブルを予防できますし、オートバイの寿命も延ばすことができます。 早め早めの点検整備をしっかり行い、長く便利で楽しいオートバイライフを過ごしましょう。


















