【ドライブチェーン交換】カワサキ W650、シールタイプチェーン交換(ミッツ・ハーの作業実績 2023/12/04)|バイクの整備・メンテナンス・修理店を探すなら【グーバイク(GooBike)】

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2023/12/04 20:51:28 更新【ドライブチェーン交換】カワサキ W650、シールタイプチェーン交換カワサキ W650

作業実施日 2023/12/04

カワサキW650にドライブチェーン交換でご入庫いただきました。 シールタイプのチェーン交換です。

耐久性の高いシールチェーンは多くのオートバイに装着されています。 ノンシールに比べるとフリクションは大きいので小排気量車では採用されていないことも多いのですが、ある程度の排気量以上ではシールチェーンが主流です。 ノンシールチェーンはチェーンの両端をクリップで繋げています(クリップジョイント) チェーンを連結させるピンが抜けないようにクリップで留めているのですが、これを外すにはプライヤーなどでOK また、クリップで抑えるチェーンの部レート(外プレート)もクリアランスが緩いノンシールは指先やプライヤーで装着できます。 ところがノンシールでは専用の工具が必要になります。

まず古いチェーンを外します。 チェーンの各リンク(コマ)はピンで接続されています。 まずはどこでもいいのでピンを一本抜きます。 専用の工具を使いピンを押しぬきます。 これで古いチェーンは切断されます。 切断されたチェーンに新しいチェーンを繋げます。 ワイヤーやタイラップでOKです。 連結できたら古いチェーンをゆっくり引き抜いていきます。 そうすると新しいチェーンがそのあとを追いかけるように入れ替わってくれます。

新しいチェーンに入れ替わったら、分離されているチェーンの両端を繋ぎます。 両端を繋ぐためにジョイントピン(外プレートとピンが一体化されたリンク、コマ)を接続しますが、このピンにはたっぷりのグリスを塗りつけます。 これがシールチェーンの特徴。 既に他のリンク部のピンにはグリスがたっぷり塗られて封入されています。 ピンにグリスが塗られ、そのグリスが漏れ出さないようにOリングがセットされています。 ジョイントピンにたっぷりのグリスを塗り、Oリングをセットしたらチェーンの両端に差し込んで接続します。

最後に片側の外プレートをセットするのですが、内部にオイルが封入されて漏れ出さないほどキツめに作られている部品です。 素手でプレートをセットすることはできません。 そこで専用工具を使い、外プレートに力を加えてピンに圧入していきます。 この際、圧入し過ぎるとグリスをシールするOリングが破損する可能性がありますし、ジョイント部分のフリクションが増大する可能性があります。 もちろん圧入が弱ければ内部のグリスが漏れ出しますし、そもそもピンが抜けてしまいかねません。 適正な圧入量を計測することもできますが、最適な動き(滑らかな動き)とするためには計測だけではなく経験則による圧入量にする必要があります。 もちろん経験に過信することなく、何度か圧入量と動き方を確認しながら慎重に作業をすすめていきます。

外プレートを最適な位置まで圧入できたあとは、外プレートからピンを抜けないようにする必要があります。 ノンシールチェーン等では外プレートからわずかに突き出したピンにクリップをセットしますが、ノンシールの場合はもっと強力かつ確実な抜け止め方法として「ピンの頭をカシメる」作業を行います。 専用工具を使い、ピンの穴を押し広げます。 これでピンは抜けなくなります。 けっこうな力を必要とする作業ですし、カシメ過ぎるとチェーンの動きが悪くなるので注意が必要です。

ふたつのピンをカシメ終われば作業は交換作業は終了です。 チェーンのたるみ具合を適正値に調整してすべての作業が終了します。 シールチェーンは注油が不要だと誤解されている方がいますが違います。 シールチェン用のチェーンルブ(オイル)を使用して適宜注油しましょう。 チェーンのリンク部(ピンとブッシュの連結部)は内部にグリスが入っているのでいつまでも動きはスムーズのままです。 しかしながらオートバイを走らせていればチェーンのリンク各部に砂や汚れが付着し、徐々に外側から動きが悪くなります。 また、ピンはブッシュとローラーに刺さっているのですが、このローラー部分はグリスが封入されていない箇所になります。 従って適宜この部分の動きをスムーズにするために注油が必要です。 また、スタンダートのチェーンはスチール(鉄)製です。 非常に錆びやすい部品です。 外プレートなどが錆びること自体は問題ありませんが、その錆が徐々に拡大(浸透)してブッシュやピンに及んでしまうと動きが悪くなってしまいます。 何よりも錆びたチェーンは見た目もよくありません。

チェーンの錆を防止する目的としても、チェーンから油分を与え続ける必要があります。 尚、割高になりますがスチールチェーンにアルマイト塗装やメッキ処理、電着コートなどで着色されたカラーチェーンを選択すれば錆は防止できます。 ゴールドチェーン等はよく見かけられることがあると思いますが、見た目だけの問題ではなく錆防止という利点もあります。 チェーンの汚れにも気づきやすいですし、オートバイのボディカラーとのマッチングを楽しまれても良いと思います。 カラーチェーンは大変おすすめの商品です。

新しくチェーンを交換すると、車両を押し引きした際にとても静かになりました。 交換前はチェーン付近から音がしていましたが、交換後はほぼ無音です。 もちろんフリクションロスも大幅に減りますのでパワーロスも無くなり、燃費も向上します。 お洒落は足元から…というのは人だけではなくオートバイも同じですね。 チェーンメンテナンス、点検、交換はお気軽にご依頼ください。

対象車両情報
メーカー・ブランド
カワサキ
車種
W650
作業実績タグ

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レビュー

5.0

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