 |
 |
見事な復活を遂げた英国の名門 |
今でこそ日本のメーカーが生産規模、人気とも世界各地でもっともポピュラーな二輪車となっているが、'60年代まではイギリスのメーカーが世界の二輪需要の多くをまかなっていた。そんな時代、ノートン、トライアンフ、BSAなど英国バイクは人気ブランドであり、今でも信奉者が多く存在している。
そのなかのひとつ、トライアンフは創業からすでに100年を経過した名門メーカーである。しかし、その経路は平坦ではなかった。'50年代にイギリスでメーカー同士の統合が進み、ブランド名が辛くも生き残った、というほうが適切かもしれない。
'60年代まで栄華を誇った英国製バイクであるが、日本メーカーが繰り出す小型で高性能なモデル、より高回転高出力のモデルに市場の目が向き始めると、急速に威光が弱まり始める。ついには'80年代の半ばに消滅という憂き目に遭うのだった。
しかし、'90年代に入ると、新生トライアンフが勃興。まずは、水冷DOHC4バルブエンジンを載せるネオクラシックモデル、サンダーバードとアドベンチャラーが登場。往年のトライアンフ製モデルをほうふつとさせながらも、リヤサスにはリンク式を採用するなど、まさにネオクラシックブームの火つけ役的存在になった。
その後、ロードタイプのモデルにも積極的な展開を見せながら、往年のスクランブラーと同名のタイガーという名前のオンオフツアラーも登場。バーチカルツインエンジンも新規で製作された。OHVからDOHCへと現代的な手法も取り入れるが、ケースカバーの形状などまで抜かりないデザインをするなど、セルフリスペクトモデルといえるモデルを送り出すなど、その魅力を大いに増しているのである。 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
↑クルーザー |
↑アーバンスポーツ |
↑モダンクラシック |
|