~親子で年越し宗谷岬~ 小玉 健二

「4年目だけど、今年が一番辛かった。風とホワイトアウトで時速5km」~親子で年越し宗谷岬~
小玉 健二

小玉 健二(こだま けんじ)

1959年生まれ。16歳からバイクに乗り始め、ロードレースを経験。23歳でトライアルに出会い、全日本トライアル選手権に出場。元国際B級のウデを持つ。また、4気筒フリークでCB750K/Fの収集家でもある。写真は娘の絵里加さんと。

視界ゼロの猛吹雪 北の最果てに冒険がある

 北海道はライダーなら誰もが憧れるツーリングの聖地。しかしそれは夏の話であって、冬に、しかも最北端の宗谷岬にバイクで行くのはどれだけ過酷か容易に想像がつく。
 しかし毎年、大晦日に北海道最北端の宗谷岬に集まって年越しを迎えるライダーたちがいる。4年連続で挑戦している小玉健二氏は、スーパーカブ、CRF250RALLY、アフリカツイン、モンキーと毎年マシンを変えて挑戦しているという。
「今回はフェリーで苫小牧まで行って、朝8時に出発。夕張から富良野、旭川を経由して、そのまま北上しようとしたら吹雪がすごくて断念。そこで一旦、日本海側へ抜けて宗谷岬を目指しました。毎年夕方5時くらいには着くのに、今回は夜の11時を過ぎてしまい、本当にギリギリでした。途中、強風と吹雪によるホワイトアウトで視界が悪く、時速5kmしか出せないようなところや、風で流されて仲間を見失ってしまうこともありました。気温はマイナス17度、体感気温はマイナス28度と、特に厳しい年でしたね」と小玉氏。国道では地元のクルマが猛スピードで至近距離を追い抜いていくこともあるそうだ。
 そんな苦難を乗り越えて到着した宗谷岬で、集まった見知らぬライダーたちと抱き合って感動を分かち合うのだとか。

宗谷岬に到着

猛吹雪の中、総勢9台で宗谷岬に到着。毎年3~400台のライダーが集まるイベントだが、今年は強烈な低気圧に阻まれ、少し少なかったようだ。

小玉絵里加さんも初参加

今年は小玉氏の娘でありトライアルライダーでもある小玉絵里加さんも初参加。「すっごく楽しかった!スケジュールが合えば、ぜひまた参加したい」とのこと。

進むのが非常に難しい

雪の上ではタイヤが雪に阻まれ、進むのが非常に難しい。スパイクタイヤを履いているため、敢えてブラックアイスバーンを選んで走っていたという。

小玉健二の冒険マシン

HONDA モンキー125

HONDA モンキー125

2018年に125ccに生まれ変わったモンキー。「50ccに比べパワーもあるしサスペンションも良く動きます。足もつくし、フロントが軽くなって操安性が良いので、宗谷岬チャレンジにもオススメの一台です」と小玉氏。
新車価格:37万円(税抜)
中古相場:29.4万円~45万円

HONDA CRF250 RALLY

HONDA CRF250 RALLY

小玉氏が今まで実際に使ったマシンの中ではCRF250RALLYが一番宗谷岬チャレンジに向いていた。「車重が軽くバランスが良いのですが、ラリーはフロントフォークが長いので、操作性はCRF250Lの方が良さそうですね」
新車価格:65万円(税抜)
中古相場:44.98万円~61万円

※中古車相場価格はグーバイク調べ(2020年3月)。

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