
2017年春頃、それまで「あるにはあったそのジャンル」というものが
誰もが認めるジャンルとして確立された。それが「アドベンチャーオフロード」。
国内ではこれまでにオフロードの中にアドベンチャーがひっそりと内包されていたが
この時期を境に従来の「トレールオフロード」と「アドベンチャーオフロード」が
二系統に区画整理されたのだ。そして中古車の第一陣がそろそろ流通へ。
今回は注目のアドベンチャーモデル、その最新事情をお届けする。
文/池田大二郎 まとめ/ガルル編集部、BMWバイクス編集部
突然独立した新ジャンルアドベンチャーって何!?
アドベンチャーとは、和訳すると冒険のことだ。道なき道を走破でき、ロングツーリングなどでの様々な路面環境の変化にも適応できるモデルを総じてアドベンチャーという。世界ではBMWモトラッドの「GS」シリーズがその代表モデルとされ、さらに源流はフランス・パリとアフリカのダカールを長期にわたりレースをする、パリ・ダカールラリーにある。舗装路から砂漠まで様々な路面環境に適応でき、長距離レースが可能な風防性と低疲労の姿勢がアドベンチャージャンルの基本定義となっているのだ。
このジャンルは世界的に'80年代からといわれているが、日本では'80年代のフルカウルスポーツブーム、'90年代のネイキッドブーム、以降のビッグスクーターなどの変遷があった中で、なかなか定着することがなかった。そもそも国内メーカーのラインナップにこのジャンルのモデル数が少なかったのと日本の免許制度がその背景にあったことが大きかったのだ。しかし、その潮流が昨年春いきなり到来しバイク業界を席巻。一大ブームとなった。今回はこの突然やってきたジャパニーズ・アドベンチャーモデルのジャンルに注目しお届けする。ブームにより流通数も増え、新車・中古車が狙える今が絶好のチャンスだ。