>>>MAINTENANCE<<<
全体的にみると昨今のビッグバイクはメンテナンスがしにくくなっている風潮があると感じるが、それでもオーナーとなったのならばある程度のことは自分の手でやってみたいもの。隼の基本メンテナンスとしては、割とアクセスのしやすいバッテリー、エアクリーナー、プラグ交換までを初級、そしてオイルフィルターへアクセスするためのサイドカウルの外し方を中級として、それぞれのメンテナンス方法を紹介する。
バッテリー、エアクリーナー、プラグへアクセス
シート脇下のフレームにある左右2か所のボルトを外すことでライダーシートは簡単に外すことができ、バッテリーへとアクセスすることができる。
ライダーシートを外した後、燃料タンク前部にある2本のボルトを外す。
燃料タンク後方を軸点としてタンクをリフトアップすることができ、エアクリーナーボックスが姿を現す。
ボックスの周囲10本と中央1本のボルトを外すとカバーが外せエアクリーナーを交換できる。なおエアクリーナーは性能を維持する関係で清掃することはできず1万キロを目安に交換となる。写真で持っているのはエアクリーナーボックス後方に備わっているスポンジでブローバイからのオイルを防ぐもので、これは清掃可能。
エアクリーナーボックス前方のボルトを外し、ブローバイ、ISCバルブ、二次エアバルブと繋がるそれぞれのホース類、それと吸気温センサーも外す。
左右2か所にあるインシュレーターバンドのボルトを緩める。
エアクリーナーボックスを外すことでスロットルボディーが姿を現す。
ダイレクトイグニッションを抜けばプラグの交換ができる。ここまでは割と簡単にアクセスが可能なのでチャレンジしたい。
サイドカウルを外し、オイルフィルターを交換
スペースの都合上場所の説明写真を掲載できないが、右側のサイドカウルを外すためには4本のボルト、4つのクリップを外す。どのボルトかは写真を参考にしてほしい。
脱着時にカウル同士が接触し傷がつくのを防ぐために養生を施す。
分かりやすいように、先に4か所のグロメットの位置を紹介する。基本的には、下のグロメットから徐々に上を外してゆくことになる。
まず車体下部を引っ張り最初のグロメットを外す。
カウルが干渉して傷がつくのを防ぐためブレーキペダルにも養生を施す。
カウル前方はファスナーでインナーカウルと繋がっている。割らないように注意しながら引けば外れる。
ここがポイント。次の写真で説明するがアッパーカウルの内側がスカート状になっており、サイドカウルの隙間から手を入れて、スカートを押し外す。
矢印の部分がスカートで、ここを両手で押すことでサイドカウルが外れる。
最後に上部のグロメットを取ればサイドカウルを外すことができ、エンジン前方のオイルフィルターへとアクセスできるようになる。なお、グロメットにはグリスなどを塗布することで傷をつけず簡単に装着できる。
オイルフィルターを外す際に内部に残るオイルがエキパイに落ちるのを防ぐために、アルミホイルなどで逃げ道を作っておくとよい。養生を施し力の加減に注意すれば容易にカウルを外すことができる。