日本を代表するヨンヒャク 教習車としても活躍
日本独自クラスとして続いてきたヨンヒャクで近年の代表的なモデルをひとつ挙げるなら、ホンダのCB400スーパーフォア以外にはないだろう。1992年の初代発売から四半世紀にわたり、革新と熟成で正常進化を続けてきた。1990年代のヨンヒャクネイキッドブームが終焉し、環境規制強化の影響もあってライバルメーカーが次々に4気筒エンジンのヨンヒャクを廃止する状況にあっても、ホンダだけは4気筒を見捨てなかった。2005年からは、スーパーフォアをベースにハーフカウルを装着するなどしたスーパーボルドールとの2バリエーション体制で、このクラスをけん引している。
1990年代前半から中盤にかけ、4気筒エンジンを搭載したヨンヒャクネイキッドは大きなブームとなり、各メーカーが水冷や空冷の4気筒ネイキッドを数多くラインナップした。その中でいまも新車として販売されているのは、スーパーフォアのみである。たしかに4気筒のヨンヒャクということでは、スズキのGSR400ABSも残るが、こちらは2000年代に入ってから登場したモデル。歴史も踏まえて考えれば、やはりスーパーフォアこそがクラスの代表格といえる。1999年型以降は、バルブ駆動数が2⇔4に切り替わるハイパーVTECを備えるが、機構や装備ではなく、長い歴史の中で磨かれてきたバランスの良さこそが、スーパーフォアおよび派生モデルのスーパーボルドールが誇るもっとも大きな魅力となっている。