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ベテランライダーの中には、「昔はニーハンも楽しかったんだけどね・・・」なんて 現行250クラスの車種に否定的な人も、じつは少なくない
ではいったい、どんなところが変わったのか?それぞれの長所はどこにあるのか?
いまの人気モデルと、まだ中古車として購入できる過去のモデルを比較してみよう!
- たとえばKLX250の車名は、90年代から使われているが、2008年型でのモデルチェンジを境に、それ以前と以後ではスタイリングだけでなく性能や重視するモノが大きく異なっている。かつてのKLX250は、元祖「闘う4スト」をキャッチコピーに、エンデューロレーサー譲りの優れたオフロード走行性能をアピールしていた。これに対して、KLXに限らず現行型デュアルパーパスの多くは、最高出力が引き下げられ、車体はオンロード走行における快適性や運動性も重視した仕様とされている。デザインも、現行型のほうが市街地的。どちらを選ぶかは使い方次第だ。
- ほぼ同じ車名を持つ、左の現行型CBR250Rと右の90年代CBR250RRを比べると、直前にレーサーレプリカブームがあり各社の性能競争が激しかった90年代モデルのほうが、運動性能を重視した設計になっていることがわかる。2007年に環境規制が大幅に強化され、小排気量クラスの4気筒エンジンでこれに対応するためには莫大な開発コストが必要だったことから、現行250モデルはスーパースポーツ系に限らず全車が2気筒以下のエンジンを積む。また、90年代スポーツはラジアルタイヤ装着車もあるが、現行型はバイアスタイプが中心だ。
- 進化と熟成が続けられてきた、同じ系譜のエンジンを搭載する現在と過去のモデルを比べてみると、その違いに驚くこともある。現行型VTRのエンジンは、1982年型VT250Fをルーツとするが、当時はキャブレターだった燃料供給方式は、インジェクションとなっている。現行型では、むしろキャブレター仕様のほうが希少な存在だ。また、ついでに車体の方も眺めてみると、80年代のVT250Fはリアブレーキがドラム式。現行型でドラムブレーキを使うのは、一部のレトロモデルとスクーターくらいだ。改めて比べてみると、やはり進化が続いてきたことがわかる。
現 在

- 4スト31馬力
アルミフレーム 装備も充実
90年代

- 2スト40馬力
スチールフレーム 戦闘力が高い
- オフロード系でもオンロード系でも、オンロードならカウル付きでもネイキッドでも、90年代までと現行型の軽二輪マニュアルクラッチモデルで大きく異なるのは、「2ストエンジンがなくなった」という点である。これは1999〜2000年の環境規制強化により、開発コストなどを考慮して生産終了を決定したため。パワーでは、4スト単気筒エンジンではどんなにがんばっても30馬力程度で、2ストには及ばない。一方、フレームに着目してみると、ロード系はコスト削減でスチールに戻った車種が多いのだが、オフ系では90年代になかったアルミフレーム車も!
- 公道での走行にテーマを絞った
海外ブランド軽二輪も選べるように!
- 以前から、軽二輪クラスの海外ブランド二輪車も数多く販売されているが、その多くは、公道走行も可能なエンデューロレーサーか、スクーターモデルだった。前者は、快適性やメンテナンスサイクル、あるいはかなりスパルタンな乗り味のことを考えると、初中級者が簡単に手を出せるような仕様とは言い難い。しかし近年は、オーストリアのKTMが、設計段階から公道での使用を大前提としたデューク250およびRC250をリリースしたことで、軽二輪クラスでも、よりイージーに外国車でスポーティライドを楽しめるようになった。インド生産とすることで、コスト削減を図ったモデルではあるが、海外ブランドならではのステイタス性もある。今後は、ライバルメーカーの進出にも期待!
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