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ツアラー系2気筒
BMW R1200RT
BMW R1200RT
全長×全幅×全高:2,230mm×905mm×1,560mm 車両重量:274kg
シート高:780-800mm 最高出力:81kW(110PS)/7,750rpm
中古車価格帯:98.7万円〜239万円
スポーツも可能なツーリングモデルがこのRT。名車R100RSの血を色濃く反映させたマシンだと言える。

ツーリングモデルには様々なレイアウトのエンジンが搭載される。四気筒や六気筒もあるし、シリンダーもV型、並列、水平対向がある。こういった中でツインを搭載したマシンにはどういった特徴があるのだろうか?
 同じ排気量のマルチに比べ、ツインは常用域でのトルクが太い。つまりクルージングしている時、スロットルの開閉だけで速度の調整ができてしまう。もちろんスロットルへの反応が鋭かったりすれば神経を使うのだが、ツアラーに搭載されるツインは、どれもフライホイールが大きい。そのためにトルクはあるのだけれど、スロットルを開けた瞬間の反応は穏やか。必要な時に必要なだけトルクを取り出せるようなフィーリングになっているのである。長時間走っているとき、この特性はライダーの疲れを劇的に低減させてくれる。
 マルチに比べて回転を抑え気味で走ることに加え、トルクが太くて無駄にスロットルを開けなくて済むため、燃料消費率も比較的少ないことが多いというのも長距離を走るツアラーにとっては嬉しいところ。海外では二輪の燃費をあまり気にしないことが多いのだがツアラーだけは別。一回の給油でどれだけ走ることができるか、というのは結構重要な要素になるからだ。
 マルチに比べて振動が多いのではないかと、という心配もあるかもしれないけれど、現行マシンに関していえばそれは皆無。どのメーカーも徹底的に振動対策してあるため、ツインの鼓動感をわずかに感じる程度。それも楽しさを残してあるというレベルにある。
 忘れてはならないのが、その動力性能と運動性、そして完成度の高さ。大きな車体とツアラーという性格から、あまり走りが楽しめないだろうと思ってしまう人も多いのだが、実はツアラーというマシンはどれも非常に完成されていて運動性も高い。当然である。旅先で出くわしたワインディングなどを楽しむことができなかったとしたら、バイクで旅をする意味がなくなってしまうからである。
 これは例えばBMWなどだけではなく、ハーレーのツーリングも同じこと。クルージング中はピタッと安定しているけれど、一度全開にすれば鋭い加速を見せてくれるし、あの大きな車体がコーナーではウソの様に軽快に動く。鈍重なイメージだけ持って乗ったとしたら、その走りに驚かされることは間違いない。
 最近ではビッグツインエンジンを搭載したオフロードモデルも人気。オフは走らなくても、色々な道を走って旅をするのであれば、これが理想のスタイルと考える人が多い。アドベンチャーなイメージもあって世界的に人気となっているカテゴリーだ。
 ツインのツアラーは、単に旅をするだけのマシンではない。オートバイとしての魅力を全方位高レベルで備え、あらゆる楽しみが可能なスーパーマシンが多い。アレもしたい、これもしたいという欲張りなライダーに最もお薦めしたいカテゴリーなのである。

水平対向ボクサー

左右シリンダーの爆発を打ち消し合うことで、理論上のバランスはさまざまなエンジンレイアウトの中で、最も優れた部類に入る水平対向レイアウト。BMWは、シリンダーが左右に張り出さないようにするため、ビッグボア×ショートストロークを採用。加えてフライホイールマスが大きく、独特のフィーリングで楽しませてくれる。

ヤマハ XT1200Z スーパーテネレ
YAMAHA XT1200Z Super Tenere
全長×全幅×全高:2,255mm×980mm×1,410mm
車両重量:261kg(装備重量)
シート高:845-870mm
最高出力:80.9kW(110PS)/7,250rpm
中古車価格帯:105万円〜147万円
ヤマハがBMWのGSのライバルとして送り出したモデル。総合的な性能ではGSに決して負けていない。
BMW R1200GS
全長×全幅×全高:2,210mm×940mm×1,450mm
車両重量:229kg シート高:850-870mm
最高出力:81kW(110PS)/7,750rpm
中古車価格帯:73.5万円〜213万円
その性能、外観のインパクトなど世界中で大人気のマシン。ストリートで使うなら最強という人は多い。反面、車体の大きさやシート高がネックになっている。
BMW R1200GS
YAMAHA TDM900
全長×全幅×全高:2,180mm×800mm×1,290mm
車両重量:223kg シート高:825mm
最高出力:63.4kW(86PS)/7,500rpm
中古車価格帯:39.99万円〜81.9万円
扱いやすいハンドリングの車体に270度クランクのパラレルツインを搭載。ビッグツインでありながら万能に使うことができる。スポーツ性も高い。
ヤマハ TDM900
KTM 990 Adventure
全長×全幅×全高:2,250mm×860mm×1,445mm
車両重量:209.5kg(半乾燥) シート高:860mm
最高出力:84.5kW(115PS)/8,750rpm
中古車価格帯:88万円〜153万円
即レース出場可能というハイパワーな水冷Vツインエンジンを搭載。オフはもちろんオンロードでの性能も素晴らしく、ロードスポーツを追いかけ回す。
KTM 990アドベンチャー
ツイン
今だからこそツインに乗るべし
 30年以上オートバイに乗り続けて思うことは、心を揺さぶられるオートバイはツインに多かったということである。しかし逆を言えば、なんじゃこれは、というようなマシンもあるわけで、そういう縮図的に色々なマシンが混在しているからツインは面白い。人間社会と同じである。
 個人的に好きだったのは7、8年前のトライアンフボンネビル。排気量が上がってパワフルになったこの頃のボンネはハンドリングも素晴らしくて夢中になった。けれどなぜか必要十分なバイクとしてしか評価されていなかったのが残念なところ。
 グッツィのVツインはどれも気に入っている。あの鼓動感と排気音は乗る度にニヤニヤしてしまう。BMW、KTM、ドゥカティも素晴らしい。バイクは一台だけにしろと言われたら1200GSか990アドベンチャーのどちらかを買う。ドゥカティは個人的な使い方からすると購入することはないと思うのだけれど、ストリートファイター848や1198R、パニガーレあたりは何度乗っても感動する。
 やっぱりツインが一番面白い。

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